勤務医時代、外来の患者さんを2時間以上もお待たせすることが多かったのですが、何とかしたくても個人ではどうすることもできませんでした。開業したときには真っ先に電話予約システムを導入しました。15分ごとの枠に数人ずつ時間予約をとり、また、15分の枠には多少の余裕をもたせて、予約なしの患者さんも診察できるようにしていました。
ところが、開業してしばらくすると、とくに花粉症の季節や冬の風邪の季節には、15分の枠はすぐ埋まってしまい、予約なしの患者さんも多くて、次第次第に時間予約をの患者さんの診察も遅れてしまうようになってしまいました。
そこで、15分枠に予約できる人数を減らし、同時に順番待ちシステムを併用するようにしました。時間予約がとれなかった方は、携帯やインターネットで順番をとってもらい、順番がくるころに来院していただくようにしたのです。今でも、花粉症や風邪の季節には、どうしても遅れがちになってしないますが、ふたつのシステムの併用で、通常の季節に待合室で長時間お待たせするとはなくなったと思います。
すべて順番待ちにしてしまった方が、スタッフの手間も投資も少なくてすむのですが(昨年電話予約システムの耐用年数がきて2代目にしましたが、医療用の器械の常で割高で、小さな車が買えるぐらいの価格です)、時間予約を希望する方も多く、時間予約をメインに続けていくつもりです。順番待ちシステムを採用しているクリニックは多いので、そちらの方が便利という方もいるでしょうし、患者さんの選択肢は多いほうがいいとも思っています。
インフルエンザの予防接種は、他の感染症の子の受診とできるだけ重ならないようにするため、時間を決めて予約をとるようにしています。また、小児の1回目の接種をした方には、2回目のワクチンを確保するようにしています。2回目のワクチンを確保するというのは、実はけっこうやりくりが難しいのですが、しばらくはこのやり方でやっていきます。予約なしで接種してくれたり、ワクチンの在庫がある限りいくらでも受け付けるというクリニックもあるので、これも患者さんの選択肢がいろいろある方がよいと思います。