午前中は、税理士さんの訪問。
午後は、九州から来た妹の、美術館に行きたいとの希望で、国立新美術館へ。ランチは、ミッドタウンのメキシコ料理屋さん。リヒテンシュタイン展は、北方絵画のコレクションが豊富です。ヴァン・ダイクやルーベンスなど、好きな絵がかなりありました。リヒテンシュタイン侯爵は、神聖ローマ帝国の貴族ですが、居城は領地ではなく、ハプスブルク家の都ウイーンにありました。
ビーダーマイヤーというのは、19世紀のドイツ、オーストラリアの身近で日常的なものに目を向けようという市民文化を指し、オーストリアのアメリングは、その代表だそうです。
他に、エリザベート・ヴィジェ=ルブランという女流画家の、”虹の神イリスとしてのリヒテンシュタイン侯爵婦人(1793年)と”いう印象的な絵がありました。この画家の絵は初めて見ると思ったのですが、実は彼女はマリー・アントワネットのお抱え肖像画家だった人で、マリー・アントワネットの肖像画のほとんどが彼女が描いたものなので、何回も彼女の絵は見ていたのでした。1793年といえば、マリー・アントワネットが処刑された年です。ヴィジェ=ルブランはフランス革命の時、からくもパリを脱出し、イタリア、オーストリア、ロシアと、ヨーロッパ各地で肖像画を中心としたたくさんの絵を残しましたが、この当時はウィーンにいたようです。多くの自画像も描いていますが、ロシアで描いた自画像が、夏のエルミタージュ展にも来ていたのに、その時は印象に残らなかったのです。
絵以外にも、貴石象嵌のテーブルトップなど、工芸品にすばらしいものがありました。
美術館からミッドタウンに向かう細い歩道で、テレビの撮影中。岩城滉一さんと高田純次さんという、不思議な取り合わせのふたりのすぐ側を通って、ミッドタウンに戻りました。