横浜市都筑区耳鼻咽喉科

南山田(センター北と北山田の間)の耳鼻咽喉科院長のブログ。

リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝

2012-11-21 22:23:07 | 絵画・音楽・文学

午前中は、税理士さんの訪問。

午後は、九州から来た妹の、美術館に行きたいとの希望で、国立新美術館へ。ランチは、ミッドタウンのメキシコ料理屋さん。リヒテンシュタイン展は、北方絵画のコレクションが豊富です。ヴァン・ダイクやルーベンスなど、好きな絵がかなりありました。リヒテンシュタイン侯爵は、神聖ローマ帝国の貴族ですが、居城は領地ではなく、ハプスブルク家の都ウイーンにありました。

ビーダーマイヤーというのは、19世紀のドイツ、オーストラリアの身近で日常的なものに目を向けようという市民文化を指し、オーストリアのアメリングは、その代表だそうです。

他に、エリザベート・ヴィジェ=ルブランという女流画家の、”虹の神イリスとしてのリヒテンシュタイン侯爵婦人(1793年)と”いう印象的な絵がありました。この画家の絵は初めて見ると思ったのですが、実は彼女はマリー・アントワネットのお抱え肖像画家だった人で、マリー・アントワネットの肖像画のほとんどが彼女が描いたものなので、何回も彼女の絵は見ていたのでした。1793年といえば、マリー・アントワネットが処刑された年です。ヴィジェ=ルブランはフランス革命の時、からくもパリを脱出し、イタリア、オーストリア、ロシアと、ヨーロッパ各地で肖像画を中心としたたくさんの絵を残しましたが、この当時はウィーンにいたようです。多くの自画像も描いていますが、ロシアで描いた自画像が、夏のエルミタージュ展にも来ていたのに、その時は印象に残らなかったのです。

絵以外にも、貴石象嵌のテーブルトップなど、工芸品にすばらしいものがありました。

美術館からミッドタウンに向かう細い歩道で、テレビの撮影中。岩城滉一さんと高田純次さんという、不思議な取り合わせのふたりのすぐ側を通って、ミッドタウンに戻りました。

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リトル・ニモとからくり儀右衛門

2012-10-16 09:51:24 | 絵画・音楽・文学

Googleの検索ページは、その時々で、遊び心のある工夫をしてくれています。昨日(10/15)は、リトルニモがテーマでした。絵を見ただけで”リトルニモ”だ、と分かったのですが、何で知っているのかが思い出せません。記憶力のいい若い頃に見た記憶が、脳の片隅に残っていたわけですが、この独特の絵柄、ニモのベッドの足が伸びて歩き出すシーンも記憶しているのですが、どこで見たのだろう。

ググってみると、アメリカでは広く人気のある漫画とのことです。107年前の10/15に始めた出版された、その記念日が昨日でした。日本では小野耕世さんの翻訳で1976年にパルコ出版から単行本が出版されたとのこと。そうするとこの頃に見たのでしょうか。この頃田舎から上京してきて、いろいろな文化に触れた中で、アメリカのコミックについての小野耕世さんの著作も、いくつか読ませてもらいました。

また、日米共作で制作されたアニメが1989年に公開されたとのこと。それを見たのでしょうか。あるいは、見ていなくても、キネマ旬報あたりで特集されたのを、読んだのでしょうか。この映画は、1978年から企画がスタートし、アメリカ側の制作者をジョージ・ルーカスに依頼して断られ、ルーカスに紹介されたゲーリー・カーツ(スターウォーズの制作)が制作者となり、脚本はレイ・ブラッドベリらに依頼されました。ディズニーの長老アニメーターを顧問に、日本からは高畑勲、宮崎駿らが参加しました。日本側の監督として予定されていた宮崎が去り、一度は監督に就任した高畑も辞めて、米国側の主導で完成したものの、日本でもアメリカでも、興行的には大失敗に終わったとのことです。

いずれにせよ、20年以上、もしかすると30年以上前に見た画像がこれほど鮮明に記憶に残っているのに、いつどこで見たかが分からないとは、記憶とは不思議なものです。

そして今日は、田中久重(からくり儀右衛門)生誕213周年とのことで、この画像です。リトル・ニモ、からくり儀右衛門と続くと、Googleのスタッフたちが、どのようなことに興味を示すのかが、分かるような気もします。そしてこの趣味は、私もけっして嫌いではありません。

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オクトーバーフェスト

2012-10-05 08:51:22 | 絵画・音楽・文学

昨夜の雨もあがり、秋晴れです。悪天候は夜と休診日だけというのは、まだ続いています。私と私の患者さんにとってはありがたいことです。

ニュースで気になったのは、ドイツ、フランクフルト空港で、日本から入国しようとしたヴァイオリニストの有希・マヌエラ・ヤンケさんのヴァイオリンが、税関で押収されたということ。6億円のヴァイオリンなので、関税1億2000万円を要求され、払えないので押収されたとのことです。売却の目的でないのは明らかで、所有者の日本音楽財団からの貸与契約書など書類も揃っているというのに。フランクフルトでは、8月にも堀米ゆず子さんのヴァイオリンが同じように押収され、返却されるのに1ヶ月かかったとのことです。

私を含めてドイツが好きな日本人は多いと思いますが、向こうも日本人が好きかどうか、などと考えるのは、考えすぎですね。ドイツに限らず、イギリスなども、その国に居住する、EU圏外の国の人の再入国時の審査は、厳しいと聞きます。

明日は独逸学園のオクトーバーフェストです。一度行ってみたいのですが、行けません。それは、このニュースとは全く関係なく、土曜の午後は4時半まで、診療しているからです。

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土屋 秋恆さん

2012-09-09 05:31:31 | 絵画・音楽・文学

医師会の会合で、土屋秋恆さんが、ライブパフォーマンスをやってくださいました。30分ほどでこの画が描き上がります。

海外でも活躍されているとのこと。今回の画は、オーソドックスな水墨画のようですが、筆以外の道具も使って、大胆な描き方の部分もあります。

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フランス語と英語

2012-09-04 23:20:42 | 絵画・音楽・文学

私の出身校の進学課程(はじめの2年間)では、英語、ドイツ語、フランス語、ラテン語の4カ国語が必須科目でした。そんな短期間で4カ国語をマスターできるはずもなく、学生当時は無駄なことをやるものだと思っていましたが、その言葉の持つ雰囲気を知っただけでも、意味があったのではないかと、今になって感じています。

先日観たフランス映画のタイトルのintouchablesについて、英語だとuntouchableアンタッチャブルだと書きましたが、そっくりな言葉です。英語はもともといろいろな言語を源にした言葉で、その単語の語源がフランス語、さらにその元はラテン語だということがしばしばあるというのは知っていましたが、調べてみるとtouchもableもそうなんですね。

昨日も書いたように、この映画は事実に基づいたストーリーです。原作に当たる本は、映画の主役のひとり、障害者の富豪にして貴族の末裔のフィリップが書いた、le second souffle/diable gardienという本です。ここでもsecondは、英語の語源で同じ意味ですね。souffleは息という意味ですが、英語翻訳版のタイトルがa second windですので、2番目の風、新しい風という意味でしょうか。ふたりが出会い、両者ともが新しい人生を始めるという意味だと思います。

フィリップがつけた本のサブタイトルのdiableは悪魔という意味です。gardienは英語のguardianなので、保護者という意味。英語のguardian angelは守護天使ですから、diable gardien は守護悪魔ということになります。スラム出身の青年は、フィリップにとって単なる介護人以上の存在になりましたが、とても天使という柄ではありませんでした。

今夜は、学生時代以来、数十年ぶりにフランス語の辞書を見ました。

日本でも英語版の翻訳だと思われる、セカンド・ウインドという本が出ています。実は、ちょっとたどたどしい感じの翻訳なのですが、私はフランス語版はおろか英語版も読破できないでしょうから、そんなことを言ってはいけません。ありがたく読ませていただいています。

 

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