貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

畳重峰型ミニ水石

2024-05-16 19:35:46 | 国産鉱物

昨日はちょと大騒ぎがあったので水曜水石ならず木曜水石。大騒ぎの件は改めて。
ちょっと気に入った姿のお安い水石が出ていたので。

信濃美術石博物館さんより。「八ヶ岳」という銘がついている。左右10センチほどのミニサイズ。
銘の通り、連峰の姿。「畳重峰型」と言うらしい。峰々が連なって、あちきのような素人にも分かりやすく、美しい。確かに横岳から阿弥陀岳あたりの群峰を思わせないでもない。
こういう連峰タイプは好みなんだけどあんまり出ないんですよねえ。
前に「峻峰型」と勝手に名前を付けたのがあるけど、あれは荒々しく尖った姿。こちらは滑らか。
いい姿なのだけど、底が切ってあるのに加えて、下の部分はかなりがりがり削った跡がある。そういう意味では一級品ではない。産地も不明だし。それでもこの連峰の姿は美しい。それでいいじゃないですか。下の方は砂で隠せばいいし。

水石にもいろんな姿があるけれど、どうも多くは「滑らか」のようで。
多数派の川石はだいたいが水で磨かれてつるつるになっている。ざらざら・とげとげなのはもっぱら土中石で、数が少ない。
どちらがいいかなどと言っても意味はない。どちらも味わいがある。あちきはあんまり滑らかなのは好みではない。時々オニギリのような山形石で「バフかけたんですか?」みたいな全体つるっつるのがあるけど、あれはちょっと。けど前に上げた神居古潭石なんかは撫でて楽しい。
水石には「時代」という形容があって、古くから愛好家が所蔵して鑑賞してきた石のことらしい。焼き物で言うと「伝世品」ですかな。そういうのはだいたい滑らかタイプで独特の艶がある。長年撫でられてきたからでしょうか。手垢や埃?(こら)
これも少し時代味がある。出っ張った所がつるっとしている。ちゃんと洗ったので手垢ではない。確かにそれは味わいとも言える。



窓際に座って毎日磨いて、時代味をさらに出しますかね。


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