いやしつこいインフルでございました。2週間かかってようやく終了。けれどまだ咳だの怠さなどが残っている。何ですかね、これ。それとももう老体だからこれが平常になるの? やれやれ。
* * *
「雪花石膏」。美しい名前ですね。
それって「アラバスター」ですよね。
と思ったら、そうではない。は?
「アラバスター」には2種類ある。
一つは古代の方解石の細工品。骨董品で出てくる白い大理石・方解石のものはこちら。化学的には CaCO3。
もう一つ、現代の「アラバスター」は、石膏のもの。化学的には硫酸カルシウム。
へえ。
で、さらに硫酸カルシウム=石膏にも2種類あって、
硫酸カルシウム・2水和物、CaSO4・2H2O を狭義の「石膏 gypsum」と呼ぶ。
水を含まない硫酸カルシウム CaSO4 は、無水石膏あるいは「硬石膏、アンハイドライト anhydrite」と呼ぶ。
へえ。
さらに、石膏=ジプサムのうち、透明なものをセレナイト(selenite、透明石膏)、繊維状のものをサティンスパー(satinspar、繊維石膏)、細かい粒状のものをアラバスター(alabaster、雪花石膏)と呼ぶ。
やれやれ、めんどいですな。
ま、要するに現代で雪花石膏、アラバスターと言えば、微細結晶の二水石膏ということ。
比重2.23、硬度1.5-2。単斜晶系。本来は無色だけど、混入元素によって色が付くこともある。
昔々エジプトへ行った時、茶色っぽいアラバスターのお椀を買った記憶がある。柔らかくて、薄く光を透して、なかなか美しいものだった。もう手元にはないけど。
そんなイメージがあったけど、エヌズさんでちょっと美しそうな国産品がお安く出ていたので、へえと思ってゲット。
福島県会津若松市大戸町朝日鉱山産。
淡く柔らかーいピンクがなかなか美しいです。端っこの方には少しグレーがかった透明部分もある。
強い光を透過させるとまたいい味わい。
触っていると柔らかくて軽くて、石鹸みたいな感じ。
高価値の石ではないかもしれないけど、いい石です。
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