元外資系企業ITマネージャーの徒然なるままに

日々の所感を日記のつもりで記録

冬来りならば春遠からじの例え通り、近所の桜は蕾をつけて春の到来を待っている。

2021-02-06 12:32:00 | 横浜
高齢の親父が生前、足が悪く杖をつきながら近所の桜を見に行くのを支えながら、一緒に見た川縁に咲くたくさんの満開の桜。来年この桜をまた病気がちな親父と見ることが出来るのかと思いながら見上げた。そして、一人で見上げるようになった満開の桜から数年が経ち、冬来りならば春遠からじの例え通り、近所の桜は蕾をつけて春の到来を待っている。

コロナ禍の今年、高齢者の私はこの春に桜を見る事が出来るのかと、とても不安である。自宅療養者が突然具合が悪くなって死亡するケースが、神奈川県では多発しているからだ。救急車を呼ぶことが出来ても、受け入れてくれる病院はない。病床が埋まっているからだ。コロナ対策よりもカジノ誘致を優先する横浜市だから、3月の末ぐらいから高齢者向けにワクチンの接種が始まっても、順調に打てるようになるとは、到底思えない。早くて6月ぐらいか、それまでいつもの様に巣ごもりを続けるしかない。

今日のジャズはビル・エヴァンスのアルバム「ポートレイト・イン・ジャズ」

2021-02-06 09:26:00 | ジャズ
い今日のジャズはビル・エヴァンスのアルバム「ポートレイト・イン・ジャズ」。
村上春樹さんと和田誠さん共著の「ポートレイト・イン・ジャズ」(新潮文庫)の題名にもなっているこのアルバムには彼の素晴らしい名演奏がたくさん入っている。



村上春樹さんは、本の中でアルバム「ワルツ・フォー・デビー」をベストアルバムとしてあげているけれど。
ビル・エヴァンスの演奏を聴いていると、黒人の奴隷時代の苦しみ悲しみを歌うジャズ本来の意味から離れて、いろいろな物語が想像できる。しかも、その日の気分によって音楽から受ける感情が変化する。
例えば
「枯葉」(ポートレイト・イン・ジャズ)
シャンソンで歌われる「枯葉」は、いかにも秋になって散る枯葉と共に去っていく恋人を悲しんでいるように聞こえるが、エヴァンスの「枯葉」は、とても軽快、ピアノだけでなくリズムを刻むベースがとても軽快。音楽は題名に騙されてはいけない。曲を聴いて自由に感じて、自由に物語をその時の気分で想像して楽しめばいいのではと思う。

「ホエン・アイ・フォール・イン・ラブ」(ポートレイト・イン・ジャズ)
日本語に訳せば「恋に落ちたら」なのだが、とても恋に落ちた時のときめきや喜びを全く感じない。どちらかというと許されない恋に悩むような。そんなどうしよう?恋してしまったぜ。みたいなこの恋を進めてはいけない。抑えよう、抑えようという大人(ビル・エヴァンス)が戸惑う恋心がビシバシと伝わってくる。

その他、このアルバムには「いつか王子様が」、「恋とは何でしょう」など恋心を演奏した曲が多いので、私的にはベストアルバム。

さて「マイ・フーリッシュ・ハート」(アルバム「ワルツ・フォー・デビー」より)


日本語タイトルだと「何て馬鹿なんだ俺は」とでも訳するのがぴったりくるこれも恋心を演奏した名曲。これも「ホエン・アイ・フォール・イン・ラブ」と同じく、やばいぜ恋してしまったぜという、恋に落ちた時のときめきや喜びではなく、どうしよう、どうしようという感情があふれる演奏。でも、この曲には明るいフレーズもあり、たぶんその時の気分によって違ってくるはず。