絵や詩をかいています。
制作日誌
呼び名
まわりをよく見回して
そのときどきに使い分ける
威勢をはってまくし立てるおれ
友だちみたいに親しみやすいぼく
スーツ姿でめかし込むわたし
そうやって呼び名を変えて
三つの自分を演じるのも
どっちつかずな性格を見透かされるようで
なんだか居心地が悪い
このごろとくに
もう社会人だからわたしにしたら
突然現れた女性
ぼくみたいに少年を語る人が好きと言う
おれみたいな
ついて来いと頼れる人がいいと言う
テレビに登場した
同じ年の社長さんはわたしだったが
年上のロック歌手はおれだった
差出人不明のメールには
たしかアイアムと打ってあったような
大人の世界を隅から眺めていた
わたしと書いて気恥ずかしいころに比べたら
今では平気で言える
よそよそしくも堂々と
わたし
ようやく決めた一人称
自信をもって自分らしくあれ
旧友からの電話では未だ
ぼくもおれも覗かせて
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