hiro_tagebuch

アマチュアVn&Va弾きの日記です

Athens (その6): ドレスデン・シュターツカペレ

2010-05-21 05:26:40 | Konzert
アテネ旅行その4日目(実質3日目)の夜は、
ドレスデン・シュターツカペレの演奏会

カテゴリは迷うところですが、"Konzert"にしました。

昨日アップしたように、この演奏会にドンピシャで超ラッキー

メガロムシキの外観は昨日のアップをご覧ください。



↑ 席から舞台を観た図
パイプオルガンが立派



↑ 席から後方を観た図

かなり立派なホールで、横浜のみなとみらいホールに似た造りです。



↑ 階段と照明



↑ 外からホワイエを観た図


お金かかっているホールだとお思います。
これだけ立派なホールを持っていながら、メジャーオケが月1回というのはちょっともったいないですね。
ガイドブックによると、アテネではクラシック音楽はあまりメジャーではないそうです。
まぁ、歴史が、ん千年の都市なので、ん百年のクラシック音楽は新しすぎる(?)のかも


というわけで、当日18::00以降でも余裕でチケットが買えて、前から7列目でした



↑ 4~6月の公演予定より
プログラムも売っていたのですが、ギリシャ語のみで5ユーロとのこと。
さすがに全く読めないプログラムを買うのは控えました

R. Strauss:
Dance of the Seven Veils from Salome, Opus 54
Waltz sequence aus Der Rosenkavalie
Trio "Hab' mir's gelobt, ihn lieb zu haben" &
Duet "Ist ein Traum, kann nicht wirklich sein" aus Der Rosenkavalie

Beethoven:
Symphonie Nr. 3 "Eroica"

Anne Schwanewilms, Sopran
Genia Kuemeier, sopran
Bernarda Fink: Mezzo-sopran

Staatskapelle Dresden
Georges Pretre, Dirigent


以下、各論です。

●7つのベールの踊り:
なんか不思議な響きの曲でした。
正直勉強不足でよくわからなかったのも事実ですが、ん?不思議?と思っているうちに
終わっちゃいました
ヴァイオリンソロが、、、正直、湿度のせいか、音色がイマイチだったかも?
ちと、ビービーした音色

●薔薇の騎士より、ワルツ、トリオ、デュオ:
ソロの3名、超ブラヴォー
決してひとり主張しすぎずしっかりアンサンブルして、でも広い会場に豊かな声量と響かせる
毎度毎度同じセリフですが、やっぱり人の声は大変すばらしく、器楽の到底及ばない世界だなぁと
この薔薇の騎士、いつかやってみたいです。
シュターツカペレもさすが歌劇場オケだけあって、プログラムの中ではこの薔薇の騎士が断然良かったです。

●エロイカ:
先日のMPhil & Thielemannの超速エロイカに比べると、オーソドックスなエロイカでした。
そこここに、プレートルのこだわりなのか、えっ?と驚くようなsubitPがあったりしましたが、それもスパイスですね。

全体的には、オケの地元ではなくツアーの演奏会なので、緻密なアンサンブルはちょっと期待はずれだったりしましたが、とはいえ地元で聴くことは簡単ではないですし、聴くことができて良かったです。
先日の、バイエルン州立歌劇場オケもそうですが、やっぱり歌劇音楽の方が、交響曲よりは得意なんだろうな、と感じられます。薔薇の騎士と、エロイカでは全然響きが違い、薔薇の騎士の方が断然、華やかな響きがしていました。
不思議

●アンコール:ブラームス ハンガリー舞曲4番:
もう、ツアー(というか地方公演?)らしく、名曲バリバリ、歌い回したっぷりのハンガリー舞曲。
これまたウィットに富んだ演奏で、楽しかったです。


そして、プレートル。
ご存じ、ウィーンフィルのニューイヤーを今年と、一昨年に振った指揮者です。
外見も、立ち居振る舞いも、そして棒も、かわいらしいおじいちゃん、という感じ
こっちの指揮者は基本的に音楽のイメージを振っていて、ビートなどは正直わかりにくいのですが、プレートルはまさにそんな棒です。本当に見ていて、音楽好きなおじいちゃんが自由に音楽を楽しんでいて、それが身体全体の振る舞いに現れている、というような棒です
アマチュアオケでは崩壊間違いなし、ですが、プロオケだとちゃんと意思が伝わるんですね。
エロイカの冒頭のアコードなんて、アマチュアでは絶対出られない


最後にコンマス:
殆ど身体を動かさないコンマスでした。良く見ていると、楽器が確かに上下していて、他のトップ陣やTuttiメンバーはそれが長年の付き合いでわかるんでしょうね。上述のプレートルの、ビートなんて無いがごとしの棒でも、オケが合わせられるのはさすがです。MPhilの3人のような、身体全体でオケをまとめているようなコンマスとは対極で、これまた興味深かったです。


いつかドレスデンの地元で聴いてみたいなぁ