中央競馬徹底研究!

2022年は客観的な予想を心がけます。

マイルCS(GI)回顧

2005-11-22 13:06:23 | 回顧
人気blogランキング

【馬場状態】今週もBコース。この中間は降雨もなく絶好の馬場。内は荒れているが、超高速。先行有利。野芝約8~10cm、洋芝は12~16cm。

12.2-10.6-11.4-11.5-11.4-11.5-11.3-12.2
M (34.2-35.0)(45.7-46.4)(57.1-57.9)  1:32.1

【展開】内枠を利してローエングリンがハナ。テン4ハロン45秒7、5ハロン57秒1は馬場とマイルGIを考えれば平均ペースの流れ。直線入り口でダイワ、ダンス、バランスが早め進出。展開と馬場を利して粘り込みを図るところを、外からラインクラフト、ハットトリックの強襲。テンも速く、終いも速い展開で先行馬有利の流れ。

戴冠は4歳馬ハットトリック。春同様、フワッとした発馬で後手を踏む。鞍上は好位取りを諦め、中団後方で末脚を溜める作戦を取る。勝負どころで激しく手綱が動くが、これはいつものこと。直線でうまく外目へ持ち出すと上がり33秒3の切れ味で差し切り勝ち。エンジンの掛かりの遅いタイプではあるが、ガソリンが点火されてからの末脚は切れまくる。春は一戦毎に馬体が減っていたが、今秋は逆に増え続けている。馬体増とともに急激に力を付けている。ペリエ騎手が天皇賞後に「JCでも勝負できる」と語ったように、これなら距離が伸びてもやれそうだ。勝ち時計は1分32秒1のレースレコード。文句なし。

2着はダイワメジャー。ローエングリンの作る平均ペースの流れを引っ張りきりの手応えで2番手追走。終始、余裕のある走りで直線入り口で持ったまま先頭へ躍り出る。ダンスとの競り合いを制して完全に突き抜けるも、ゴール前で勝ち馬の決め手に屈した。切れる脚がないだけに、これ以上ない内容だった。ノド手術に成功したものの、完全に治ったわけではない。そのなかでGI馬としての底力は十二分に示した。この中間は天皇賞を除外されたが、状態は良かった。抜群のスピード性能と一瞬の脚は長けている。流れの速いマイルと右回りは紛れもなくベスト。

3着は3歳牝馬ラインクラフト。道中は最内枠発走から中団前目を抜群の手応えで追走。勝負どころで除々に外目へ持ち出すと、直線も外。ジワジワと伸びるも勝ち馬の決め手が上だった。やはり、折り合いに気を使わなくて済むマイルはベスト。前残りの展開を差し込んできたのは力のある証拠。この距離なら古馬相手でも通用することが分かった。できればもう少し前目で競馬したかった。

4着はダンスインザムード。道中はスッと好位へ取り付く。平均ペースの流れで終始折り合いもスムーズ。4角で早めに仕掛けて一旦はダイワとの叩き合いに持ち込むも、最後は脚が上がってしまった。走破時計1分32秒3。昨年2着時より1秒速い。よく走っている。マイルの速い流れなら集中して走れる。スピード性能と一瞬の脚は示せた。こうした早めに粘り込む競馬が合っている。

5着はバランスオブゲーム。道中はスッと3番手のインと絶好位をキープ。終始スムーズな競馬で直線入り口では早めにインを突く。最後は激しい叩き合いに屈した。切れる脚がないだけに完璧なレース運びだった。走破時計1分32秒4は立派。

アドマイヤマックスは道中、後方のインを追走。直線を向いて馬群を縫うようにジリジリと伸びるも、そこまで。プラス16㌔と太かった。鞍上によれば「今だと1600㍍は少し長いようだね」とのこと。

1番人気のデュランダルはまさかの8着。道中はいつもどおり後方から末脚を温存。直線で大外へ持ち出し、メンバー最速の上がり33秒2で猛追するも差し切れなかった。鞍上によれば「ガツんとハミを取るところがなく、ステッキを入れても反応しなかった」とのこと。休み明けの前走を激走した反動があったのか。ただ、ペースや馬場が違うとはいえ、勝ち時計は1分32秒1のタイレコード。昨年1着時よりコンマ9秒も速い。自身も1分32秒5で駆けているし、最速の上がりを計時していることからも、追い込み切れなかったのだろう。テンも速く、上がりも速いという追い込みの同馬にとって辛い条件だった。これが追い込み馬の宿命でもある。これで引退して種牡馬入り。自身の強烈な末脚を秘めた産駒に期待したい。

キネティクスは道中、3着馬の後ろ、中団追走。直線でロスなく外目へ持ち出し、ジリジリ差を詰めたがそこまで。タイレコード決着のGIでよく走っている。GⅡ、GⅢなら勝負できる。

テレグノシスは仕掛けが遅れた。直線入り口では持ったまま。そこから仕掛けて最後まで伸びているものの届かず。この勝ち時計で後方の位置取りでは厳しかったが、エンジンの掛かりが遅いことを考えればもう少し早めの仕掛けをしてほしかった。

マイネルハーティーはいつもどおり置かれ気味の追走で脚を温存。直線で大外へ持ち出すも…。このレコード決着の流れで前が止まらないのでは仕方ない。一瞬しかいい脚がない追い込み馬で、展開の助けがないと厳しい。ベストは1200~1400㍍か。

人気blogランキングよろしくお願いします!