凱旋門賞馬バゴをはじめ、昨年の全欧年度代表馬ウィジャボードなどレベルの高い外国馬の参戦で盛り上がりを見せるジャパンC(GI)。対する日本勢もゼンノロブロイ、ハーツクライ、タップダンスシチーなど強力。地元のプライドに賭けても負けられない。
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【ゼンノロブロイ】
前走の天皇賞・秋2着は道中、超スローの流れを中団外目追走。直線入り口でアサクサデンエンに前をカットされて立て直すロス。わずかではあったが、この流れではそれが致命傷となる。それでも、勝ち馬と同じ上がり32秒7の脚はさすが。最後は苦しくなって内にモタれていた。久々で速い時計を出したのは最終追い切りのみ。いくら藤沢和厩舎とはいえ軽かったか。春の宝塚記念3着は勝負どころで前が詰まる不利が響いて伸び切れなかった。昨秋はこのレースを含めGI3連勝の偉業を達成。いい位置に付けられるスピードに加え、終いの瞬発力も長けている。この中間は藤沢先生流らしく、山のような攻めを消化。マークされる立場だが、中団前目から抜け出す。
【ハーツクライ】
前走の天皇賞6着は休み明けながら好仕上がり。好発を決めると、いつもの最後方ではなく中団からの競馬。終始、ゼンノロブロイをマーク。ただ、ロブロイが4角でスッと反応したのに対し、同馬は激しく手綱が動いて置かれてしまう。そこから長い直線を利して鋭く伸びているものの、この超スローペースでは万事休す。スッと反応できないタイプにこの流れはきつかった。ゴール前で前が詰まる不利がなれかればもう少し前進できた。前々走の宝塚記念2着は有力どころが早めに動く流れを最後方から追い込んだ。持久力のある流れになれば必ず突っ込んでくる。お終いの脚は強烈。ただその反面、スッと反応できず他力本願な面があり、スローの上がりの速い展開では脆い。それでも、前走で中団からの競馬にメドが立ったのは大きい。少しでも流れが速くなれば。
【ヘヴンリーロマンス】
前走の天皇賞1着は14番人気での戴冠。超スローの流れを最内枠発走から中団のインをロスなく気分よく追走。しかも、周りに馬がいなかったためプレッシャーもなかった。直線を向いて最内を突く。残り1ハロンを切って、早め先頭で押し切りを図るダンスインザムード、外から強襲するゼンノロブロイとの激しい叩き合いを制してエアグルーヴ以来8年ぶりの牝馬Vを成し遂げた。ゴール前の切れ味は凄まじかった。2ヶ月ぶりの実践だったが、最終追い切りで破格の時計を叩き出して仕上がりは良かった。確かにこの流れで終始、内の経済コースを通った恩恵は大きかったが、これまで持久力のある流れで台頭してきた馬が、瞬発力勝負にも対応した。これも牝馬離れした馬格の持ち主で攻めをビシビシ行って成長したからだろう。流れを考えれば時計が遅いのは致し方ない。今回は初の2400㍍が懸念されているが、折り合いに不安のないタイプ。持久力のある末脚を兼ね備えており、問題ないと見る。この中間も速い時計を消化。前走同様の状態と見ていい。ここも注目。
【スズカマンボ】
前走の天皇賞・秋13着は久々でレース前から激しくイレ込む。道中も揉まれたことによりガツんと掛かって力みながらの追走。これでは力を発揮できない。度外視可能。休養前の天皇賞・春は直前の最終追い切りにて坂路で絶好の動きを披露。終始、中団インで折り合いもスムーズ。末脚を温存すると、直線で馬群を縫うように鋭い脚で差し切り勝ち。持久力のあるところを見せ付けた。今回は天皇賞1着時と同じ叩き2走目。叩いて落ち着きを取り戻すだけに、頼もしい。外国馬をはじめ、日本のライバルも強力だが、ギリギリまで末脚を温存できれば一発の魅力を秘める。
【リンカーン】
前走の天皇賞15着はゲート内でチャカつき、出脚がつかず。終始、後方のインを追走するも、超スローの流れでは成す術なし。最後は鞍上も追うのをやめていた。本当は3,4番手の好位から競馬するはずだった。全く度外視していい。前々走の京都大賞典1着はスローの瞬発力勝負の流れ。それを5番手からただ一頭33秒台の末脚を繰り出して差し切った。メンバーが弱かったことは否めないが、この流れに対応したのは大きい。休養前の宝塚記念4着は勝負どころでタップが早めに動くと、連れて前へ進出。直線半ばで一旦は先頭に立つも、坂上で後方2頭に差されてしまう。ただ、厳しい流れを自ら勝ちに行っての内容は高く評価できた。GIを勝ち切るには決め手の面で少し足りない。中団からの追い比べではロブロイに軍配が上がる。3,4番手から早めに抜け出して粘り込みを図るのが理想的。
【タップダンスシチー】
前走の天皇賞9着は案外の内容。この中間は外傷のため36日間馬房で静養する日が続いた。そのため調整が遅れて急ピッチで攻め馬を積んだものの万全の状態とはいえなかった。長距離輸送を挟んでプラス8㌔。いつもなら早めに動いて持久力のある流れに持ち込むが、鞍上の佐藤哲騎手も状態を考慮して無理はしなかったのだろう。いいところなく馬群に沈んでしまった。この馬の持ち味は何といっても持久力のあるロングスパート。それが近走は影を潜めている。年齢的な衰えが隠せないのか。ここはこの馬の作戦がレースの鍵を握る。最終追い切りで復調を感じさせる動きを披露。陣営も「間違いなく天皇賞より状態は上」とトーンが上がってきた。これなら淀みないラップを刻んで持ち前のロングスパートを仕掛けるか。それによってロブロイの仕掛けにも影響が出る。
【アドマイヤジャパン】
3歳馬唯一の挑戦。前走の菊花賞2着は好発を決めると、スッと2番手へ。終始、折り合いもスムーズで勝負どころで早めのスパート。一旦は完全に抜け出すも、ゴール前で怪物ディープインパクトに子供扱いされた。それでも、長くいい脚を使った内容は高く評価できる。ソツのないレース運びで完成度は高い。春のダービー当時は状態が本物ではなかった。相変わらず終い重点の調教だが、今は充実している。あのディープインパクトの影を踏んだ唯一の馬。ここも先行して早めの抜け出しを図る。
【コスモバルク】
前走の毎日王冠11着は発馬後、手綱を抑えられて中団前目を追走。だが、相変わらずの掛かり癖で我慢しきれずに3角でハナへ立つ。そこから4角までは追い出しを我慢。直線を向いて他馬を突き放しに掛かるも、抵抗できず馬群に沈んでしまった。切れる脚のない同馬。平均ペースの持続性のある流れでこそ持ち味が生きる。控える競馬はオーナー側の意向。バルクの気性を考えれば前々で気分よく走らせるべきだった。昨年のこのレースは2着。ルメール騎手が2番手で何とか抑えることに成功。そこから粘り強い脚で一旦は3着馬に差されるも、差し返す勝負根性を見せた。バルクが好走するには昨年のように平均ペースの流れを先団で追走して粘り込むか、自ら淀みない逃げを打つしかない。鞍上デムーロ騎手の手腕に期待。
【ストーミーカフェ】
前走の天皇賞・秋8着は叩き2走目で落ち着きを取り戻していた。テン5ハロン62秒3の超スローの逃げに持ち込んでラストの追い比べ。8着に敗れたものの、折り合いが付いたのは収穫だった。この中間は1週前、最終追いと熱心に坂路で乗られて上積みが望める。本来は平均ペースの淀みない流れでスピードの持続性を生かすタイプ。それを考えれば2000㍍がベストと思う。
【サンライズペガサス】
前走の天皇賞・秋12着は超スローの流れ。大外枠発走でこの流れのため馬群が固まり、一度も内に入れることができず、終始外目を通らされた。直線で見せ場なく終わってしまったが致し方ない。鞍上によれば「内面に秘めたイレ込みがあった」とのこと。前々走の毎日王冠1着は好発を決めると、スッと好位へ取り付く。終始、超スローの流れをスムーズな追走でコスモバルクを徹底マーク。バルクが掛かって3角でハナへ立つと、同馬も連れて上がっていく。直線入り口で先頭へ並びかけると、グングンと他馬を突き放して圧勝。切れに切れた。確かに展開に恵まれたことは確かだが、直線で見せた瞬発力は素晴らしいものだったし、まだ余裕があった。展開を読んで積極的な競馬をした鞍上の好騎乗も光った。休養前の宝塚記念5着は直線入り口で前が詰まる大きな不利。それでも最後まで脚色が鈍らずしっかり駆けていた。スムーズだったら好勝負できていた内容だった。2度の屈腱炎を克服しての活躍。本当に頭が下がる思い。この中間は再発を恐れず一週前、最終追いとビシビシ攻めを積まれている。いい材料だ。あとは長距離輸送で馬体が減らなければ。中団あたりで切れ味を生かせれば。
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【ゼンノロブロイ】
前走の天皇賞・秋2着は道中、超スローの流れを中団外目追走。直線入り口でアサクサデンエンに前をカットされて立て直すロス。わずかではあったが、この流れではそれが致命傷となる。それでも、勝ち馬と同じ上がり32秒7の脚はさすが。最後は苦しくなって内にモタれていた。久々で速い時計を出したのは最終追い切りのみ。いくら藤沢和厩舎とはいえ軽かったか。春の宝塚記念3着は勝負どころで前が詰まる不利が響いて伸び切れなかった。昨秋はこのレースを含めGI3連勝の偉業を達成。いい位置に付けられるスピードに加え、終いの瞬発力も長けている。この中間は藤沢先生流らしく、山のような攻めを消化。マークされる立場だが、中団前目から抜け出す。
【ハーツクライ】
前走の天皇賞6着は休み明けながら好仕上がり。好発を決めると、いつもの最後方ではなく中団からの競馬。終始、ゼンノロブロイをマーク。ただ、ロブロイが4角でスッと反応したのに対し、同馬は激しく手綱が動いて置かれてしまう。そこから長い直線を利して鋭く伸びているものの、この超スローペースでは万事休す。スッと反応できないタイプにこの流れはきつかった。ゴール前で前が詰まる不利がなれかればもう少し前進できた。前々走の宝塚記念2着は有力どころが早めに動く流れを最後方から追い込んだ。持久力のある流れになれば必ず突っ込んでくる。お終いの脚は強烈。ただその反面、スッと反応できず他力本願な面があり、スローの上がりの速い展開では脆い。それでも、前走で中団からの競馬にメドが立ったのは大きい。少しでも流れが速くなれば。
【ヘヴンリーロマンス】
前走の天皇賞1着は14番人気での戴冠。超スローの流れを最内枠発走から中団のインをロスなく気分よく追走。しかも、周りに馬がいなかったためプレッシャーもなかった。直線を向いて最内を突く。残り1ハロンを切って、早め先頭で押し切りを図るダンスインザムード、外から強襲するゼンノロブロイとの激しい叩き合いを制してエアグルーヴ以来8年ぶりの牝馬Vを成し遂げた。ゴール前の切れ味は凄まじかった。2ヶ月ぶりの実践だったが、最終追い切りで破格の時計を叩き出して仕上がりは良かった。確かにこの流れで終始、内の経済コースを通った恩恵は大きかったが、これまで持久力のある流れで台頭してきた馬が、瞬発力勝負にも対応した。これも牝馬離れした馬格の持ち主で攻めをビシビシ行って成長したからだろう。流れを考えれば時計が遅いのは致し方ない。今回は初の2400㍍が懸念されているが、折り合いに不安のないタイプ。持久力のある末脚を兼ね備えており、問題ないと見る。この中間も速い時計を消化。前走同様の状態と見ていい。ここも注目。
【スズカマンボ】
前走の天皇賞・秋13着は久々でレース前から激しくイレ込む。道中も揉まれたことによりガツんと掛かって力みながらの追走。これでは力を発揮できない。度外視可能。休養前の天皇賞・春は直前の最終追い切りにて坂路で絶好の動きを披露。終始、中団インで折り合いもスムーズ。末脚を温存すると、直線で馬群を縫うように鋭い脚で差し切り勝ち。持久力のあるところを見せ付けた。今回は天皇賞1着時と同じ叩き2走目。叩いて落ち着きを取り戻すだけに、頼もしい。外国馬をはじめ、日本のライバルも強力だが、ギリギリまで末脚を温存できれば一発の魅力を秘める。
【リンカーン】
前走の天皇賞15着はゲート内でチャカつき、出脚がつかず。終始、後方のインを追走するも、超スローの流れでは成す術なし。最後は鞍上も追うのをやめていた。本当は3,4番手の好位から競馬するはずだった。全く度外視していい。前々走の京都大賞典1着はスローの瞬発力勝負の流れ。それを5番手からただ一頭33秒台の末脚を繰り出して差し切った。メンバーが弱かったことは否めないが、この流れに対応したのは大きい。休養前の宝塚記念4着は勝負どころでタップが早めに動くと、連れて前へ進出。直線半ばで一旦は先頭に立つも、坂上で後方2頭に差されてしまう。ただ、厳しい流れを自ら勝ちに行っての内容は高く評価できた。GIを勝ち切るには決め手の面で少し足りない。中団からの追い比べではロブロイに軍配が上がる。3,4番手から早めに抜け出して粘り込みを図るのが理想的。
【タップダンスシチー】
前走の天皇賞9着は案外の内容。この中間は外傷のため36日間馬房で静養する日が続いた。そのため調整が遅れて急ピッチで攻め馬を積んだものの万全の状態とはいえなかった。長距離輸送を挟んでプラス8㌔。いつもなら早めに動いて持久力のある流れに持ち込むが、鞍上の佐藤哲騎手も状態を考慮して無理はしなかったのだろう。いいところなく馬群に沈んでしまった。この馬の持ち味は何といっても持久力のあるロングスパート。それが近走は影を潜めている。年齢的な衰えが隠せないのか。ここはこの馬の作戦がレースの鍵を握る。最終追い切りで復調を感じさせる動きを披露。陣営も「間違いなく天皇賞より状態は上」とトーンが上がってきた。これなら淀みないラップを刻んで持ち前のロングスパートを仕掛けるか。それによってロブロイの仕掛けにも影響が出る。
【アドマイヤジャパン】
3歳馬唯一の挑戦。前走の菊花賞2着は好発を決めると、スッと2番手へ。終始、折り合いもスムーズで勝負どころで早めのスパート。一旦は完全に抜け出すも、ゴール前で怪物ディープインパクトに子供扱いされた。それでも、長くいい脚を使った内容は高く評価できる。ソツのないレース運びで完成度は高い。春のダービー当時は状態が本物ではなかった。相変わらず終い重点の調教だが、今は充実している。あのディープインパクトの影を踏んだ唯一の馬。ここも先行して早めの抜け出しを図る。
【コスモバルク】
前走の毎日王冠11着は発馬後、手綱を抑えられて中団前目を追走。だが、相変わらずの掛かり癖で我慢しきれずに3角でハナへ立つ。そこから4角までは追い出しを我慢。直線を向いて他馬を突き放しに掛かるも、抵抗できず馬群に沈んでしまった。切れる脚のない同馬。平均ペースの持続性のある流れでこそ持ち味が生きる。控える競馬はオーナー側の意向。バルクの気性を考えれば前々で気分よく走らせるべきだった。昨年のこのレースは2着。ルメール騎手が2番手で何とか抑えることに成功。そこから粘り強い脚で一旦は3着馬に差されるも、差し返す勝負根性を見せた。バルクが好走するには昨年のように平均ペースの流れを先団で追走して粘り込むか、自ら淀みない逃げを打つしかない。鞍上デムーロ騎手の手腕に期待。
【ストーミーカフェ】
前走の天皇賞・秋8着は叩き2走目で落ち着きを取り戻していた。テン5ハロン62秒3の超スローの逃げに持ち込んでラストの追い比べ。8着に敗れたものの、折り合いが付いたのは収穫だった。この中間は1週前、最終追いと熱心に坂路で乗られて上積みが望める。本来は平均ペースの淀みない流れでスピードの持続性を生かすタイプ。それを考えれば2000㍍がベストと思う。
【サンライズペガサス】
前走の天皇賞・秋12着は超スローの流れ。大外枠発走でこの流れのため馬群が固まり、一度も内に入れることができず、終始外目を通らされた。直線で見せ場なく終わってしまったが致し方ない。鞍上によれば「内面に秘めたイレ込みがあった」とのこと。前々走の毎日王冠1着は好発を決めると、スッと好位へ取り付く。終始、超スローの流れをスムーズな追走でコスモバルクを徹底マーク。バルクが掛かって3角でハナへ立つと、同馬も連れて上がっていく。直線入り口で先頭へ並びかけると、グングンと他馬を突き放して圧勝。切れに切れた。確かに展開に恵まれたことは確かだが、直線で見せた瞬発力は素晴らしいものだったし、まだ余裕があった。展開を読んで積極的な競馬をした鞍上の好騎乗も光った。休養前の宝塚記念5着は直線入り口で前が詰まる大きな不利。それでも最後まで脚色が鈍らずしっかり駆けていた。スムーズだったら好勝負できていた内容だった。2度の屈腱炎を克服しての活躍。本当に頭が下がる思い。この中間は再発を恐れず一週前、最終追いとビシビシ攻めを積まれている。いい材料だ。あとは長距離輸送で馬体が減らなければ。中団あたりで切れ味を生かせれば。
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