TENNIS COACH DIARY

ハンサム木全のたわごとです

2004珍ウインブルドン観戦記2(061)

2005-06-11 22:54:29 | tennis
 そんなわけで、10日間程レッスンをお休みするというお話をレッスンの時に生徒たちにしました。すると、1人の中1の男の子が

「コーチずるい!ぼくもいっしょにウインブルドン観に行きます!」。

 のんびり1人旅を満喫しようと考えていた私はとっさに

「いいよー、でも学校の先生がテストをお休みしていいって、言ってくれて、親も許してくれたらね!」(まさか中学の先生が許してくれわけがないと思い、こう言ったのでした。)しかし、次の日

「コーチ、先生テスト休んでいいってー!そんないい機会、2度とないかもしれないから、行ってきなさいって!親もいいって!だからつれてってねー。」

「がーーーん。」

というわけで、中1の男の子を連れての2人旅、クアラルンプール空港のベンチで最初の夜宿泊、そしてロンドンへ向かったのでした。

 ロンドンの空港で2人の仲間たちと待ち合わせです。1人は旅の達人Kコーチです。もう1人はテニスと子供達をこよなく愛す女性コーチのMさんです。4人はウインブルドンが始まる2日前にロンドン入りして、まずホテルに1泊、そしてローハンプトンというジュニアの大会(ウインブルドンジュニアの前哨戦)を1日観る予定を組んであったのです。

つづく
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2004珍ウインブルドン観戦記1(060)

2005-06-10 23:43:40 | tennis
 去年の5月くらいでしたか、友人の福岡のMコーチから電話がかかってきました。4月に福島で行った8、10歳以下の全国大会の優勝者をウインブルドン観戦したあと、どこかヨーロッパの国のジュニアと対抗戦をする、という話は聞いていたのでした。しかし、Mコーチの知り合いは皆、自分の選手がウインブルドンに参加していたりで、なかなか、いい行き先が決まらない、というのです。そして、だれか知り合いいない?ときたわけです。

 ものすごいラッキーで知り合い、いろいろ勉強する機会をあたえてくれたオランダの知り合いがいたので、その人に聞いてみますか?と言ったのがきっかけで、ものごとがとんとんびょうしに進み、日本ーオランダの対抗戦が実現したのでした。そこで、これは「直接お礼しないわけにはいかないな」という理由を強引にこじつけ、実はまだ1度も観たことのないグランドスラムを観たくて珍道中を計画したのでした。

 しかし、貯金などというものとまるで縁のない私、まったくお金を使わない方法を模索することとなります。例えば、飛行機は成田-マレーシア-ロンドンの格安チケット、最初の1泊はクアラルンプール空港のベンチ、ロンドン5泊のうち、3泊テント泊(テント日本から持参)などなど。

 実はこのアイデア、Jet田中氏のウインブルドン観戦旅行の話をみならって考えたのでした。
Jet田中氏のウインブルドン観戦旅行記はJetのホームページにてどうぞ。(連載よろしく、写真の整理が終わってからでいいよー)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ノート(059)

2005-06-10 22:49:22 | tennis
 今日も雨、中学生はテスト直前のせいかみな休み、(1人は筋トレをしにジムへ)。生徒は1人だけでした。全仏より3R、R.ナダル対R.ガスクエと2R、浅越対セシル.カラタンチェバの試合を2人で見ました。

 プロの試合のビデオを見るのがものすごく好き、というジュニアが、今まで教えてきたなかに何人かいましたが、皆、全国大会で活躍するいい選手にそだっています。

 今日、雨の日ミーティングに唯一来た子も、ビデオを観るのが大好きです。すでに私からボルグvsマッケンロー(伝説のタイブレーク)を借りていって観ていますし、レンドルvsチャン、エドバーグvsチャンも観終わっています。次はJetにもらった泣きながら強いサンプラスでしょうか?

 解説しながらビデオを観ていると彼が一言

「まにあわない!」

 何が間に合わないのか尋ねると、気が付いたことをノートに書いていると、次のポイントが始まってしまって、それを観損ねるということでした。そこからは、書き終わるまでポーズ。少ない時間だったのですが、ノートが字でうまりました。そして最後に一言

「えっ、もうこんな時間?」

 集中して観ていたため、あっという間に2時間半が過ぎたのでした。

 彼は今、ものすごく急激に実力アップ中のひとりです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

空から(058 )

2005-06-10 15:29:16 | その他
空からナナフシの子供が降ってきました。 今日の朝のレッスンの時、生徒の方に「文章おもしろいです」と言われ有頂天になっております。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Stefy Graf(057)

2005-06-09 03:57:52 | tennis
 今日のレッスンで、すごくすべって伸びるスライスを打つという練習中、アドバイスしようとして、「グラフみたいに1球1球アプローチしていきそうなぐらい、前にステップしてみな」と言ったら、生徒:


「グラフのプレー見た事ありません…」


「がーーーん!」(しばらく無言。)


そしたらちょうど今日の岩佐徹さんの話しがグラフの事。
みなさん、そしてグラフのことあまり知らない方、是非読んでくださいね!
グラフのすごさが実感できると思います。
そして、岩佐さん1人語りの「グラフ対ヒンギス戦」の再放送、楽しみに待ちましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナダルのインタビューその3(056)

2005-06-09 03:44:37 | tennis
Q:あなたは才能もあるし、こんなにすばらしいプレーをしていますから、あなたのテニスに多くの進歩があると思いますか?もっと進歩することが必要だと感じますか?

ナダル:毎日進歩する必要があるさ。僕は2日前に19になったばかりだしね。このレベルを維持するには、毎日上達する事が必要さ。すべてのサーフェイスでもっとよくなる事も必要だし。サーブはかなり進歩の余地がある、だってこんなサーブじゃすべてのゲームで問題がおこるしね。そして、すべてのショットをもっともっと高める必要がある、特にインドアと芝生でよりよいプレーをするためのボレーとサーブをね、違うかい?


Q:テニスの質の高さは横に置いておくとして、あなたがすばらしいプレーヤーである理由のひとつとして、あなたがとても運がいいという事があると思います。あなたは人とのふれあいとテニスとをともに楽しんでいるように見えます。フアンカルロススペイン国王が試合を観にきてくれた事はあなたにとってとても光栄な事だったんじゃないですか?
ナダル:そうさ、僕はテニスをプレーするのが好きだ、試合も好きだしね。試合であってる?試合は好きさ。僕にとっては…
(スペイン語で)王様がいた事は僕にとってはとても大切なことだったんだ、そして女王様もね。すごくうれしかったよ。スペイン王がここに来てくれるなんて僕にとって最高に光栄な事さ。


Q:去年あなたがけがでほんの短い期間ここにいた時、だれかが寄って来て言ったそうですね「心配するなって。ここ何年かのうちにお前はスペインをデビスカップ優勝に導くだろうし、全仏だって優勝するさ」。彼等に何て言ってやりたいですか?

ナダル:そんなこと考えたこともないよ、違うかい?僕は…1年前のローランギャロスの時、家でこんな風に足を組んでいたんだ、けがした足をね(足を上に上げながら)。そして今年のことだけを考え、何年か後にここで優勝できるよう、テニスを上達させる事を考えていたんだ。だからまさか今年優勝するなんて全然考えてなかった、今年はいい年だな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナダルのインタビューその2(055)

2005-06-07 21:21:49 | tennis
Q:ファイナルセットの第10ゲーム、3つのセットポイントを挽回して、逆にブレークポイントをにぎったあのゲームですけど。この試合でも最も劇的だったと思います。あなたの心のなかでは、あの局面であなたはどうやってあの場面をものにしたんですか?教えてください。

ナダル:うん、憶えている、だけど英語じゃ説明できないな。(笑い)

Q:じゃスペイン語でお願いします。

ナダル:(スペイン語から訳されて)いや、もし僕が説明できなかったら、みなさんがすべてをあとからつくりあげるんでしょ。
(英語で)いや、僕のリターンが少し浅くなったんだ。彼は強力なフォアハンドを持っている。それを返すために、ベースラインから2メートル下がって構えたんだ。彼はドロップを打ってきた。僕はものすごく、ものすごく、ものすごく走った…ほんの少し遅れて、だけど届いたんだ。
そして彼へのボレーはこのあたりに行き、僕は少し止まった、センターに構えたら、彼はそれに触り、そして僕がそれを返すことができ、僕がポイントを取ったんだ、違うかい?(腕を高くあげてピースサインをしながら)(笑い)!


Q:試合の後、何を考えましたか?

ナダル:さあね、これは僕のキャリアの中でも最高の瞬間の1つだって、違うかい?とても幸せを感じたんだ。あまりに自分では信じられなくて、この感じを言い表せないな。ここで優勝するのはずっと夢だったんだ。そしてこのトーナメントに勝つことができたもんだから、たくさん練習して辛かった時のことや、もっと自分がガキだったころの事やなんかを思い出したんだ。そんな感じ。

Q:試合が終わった時、誰の顔が浮かびましたか?

ナダル:多くの人だね、違うかい?だけど、特に僕のコーチであるおじさん、だって彼がいなかったらここでプレーできなかったしね。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナダルのインタビューその1(054)

2005-06-07 01:06:32 | tennis
 岩佐徹さんが、同じ文章を訳さないことを願いつつ(比較になりません)、つたない翻訳を試みます。とてもおもしろいインタビューです。ナダルの人間が滲み出ます。

Q;今、皆、あなたの次のトーナメントにとても期待していますが。ウインブルドンの準備としてハーレの大会には行かれますよね。

ナダル:今、僕はこのトーナメントに勝つことができてとても幸せさ。そしてどれくらい時間がかかるか知らないけど明日ハーレへ飛行機で移動するつもりなんだ。これは芝生での最初のトーナメントなんだ。そしてウインブルドンの準備のために芝生での自分のテニスを進歩させようと思っているんだ、違うかい?

Q:今日の試合で勝てた鍵は何でしたか?

ナダル:さあね。すべてのボールにファイトできたことかな。難しかった時も、試合中の問題に直面した時も、ほんとにほんとにすべてのゲーム闘って、闘って、闘ったからね。そして1セット目が終わってみると、3-1の15-40でリードしていたのにタフなタイブレークを落としてしまったんだ。
セカンドセットが始まると、落ち着きがもどり、いい感じになったんだ。ファーストセットはほんの少しナーバスになっていたからね。そしてセカンドセットとサードセットはより攻撃的に行くことが出来たんだ。
フォースセットではセットポイントを握られた場面でものすごくものすごくすばらしいプレーが出来たんだ、違うかい?

Q:あなたとしては、はじめてのグランドスラム決勝だったわけですが、何があなたを驚かせ、そして何に大しては驚かなかったですか?

ナダル:うーん、ここで勝てた事が驚いたことかな、違うかい?僕は…すばらしいプレーが出来た。今と同じように1月もいいプレーができていたんだ。今と同じように…シーズンを通してとてもいいプレーができた、そしてこの大会の前の3大会に勝つ事ができたんだ。モンテカルロで勝ち、バルセロナで勝ち、ローマで勝ち、そしてこれらがこのトーナメントでの自信につながったんだ、違うかい?

Q:あなたのファイティングスピリッツ、決して死ぬものかという姿勢(never-say-die attitude)について説明して下さい。そしてそれはどこから生まれてくるのですか?

ナダル:よくわからないね、っていうのが自然かな、違うかい?(笑)いつもコーチ、おじさん、家族が一番大切なのは闘って、闘って、えーと…

通訳:ネバーギブアップ

ナダル:そうそう、そのネバーギブアップ(笑)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

器(053)

2005-06-07 00:11:48 | tennis
 ものすごい19歳です、テニス以外にも。例えば、毎回の試合後のインタビューでも全く思慮に欠ける発言はなく、おとなです。優勝した瞬間、背中から地面に倒れ、両手を伸ばしガッツポーズ、しかし、プエルタの事を気付かってかすぐに立ち上がって握手に向かいました。

 表賞式では小さなかわいらしい女の子が表賞台までエスコートするという大会側の演出でしたが、プエルタはいっしょに歩いて行って、台の所で別れただけなのに対し、ナダルは手をつないで歩き、そして別れ際、お礼の意味で頭を撫でてあげました。

 スピーチもとても立派でした。

 人間として大人というか、器が大きいというか、そういう部分と若いのにこんな強いというのは大きな関係があると思います。世界中の人々が惹き付けられるのもうなづけます。

 写真は全国選抜14男子決勝戦より。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

けんこんいってき(052)

2005-06-06 23:55:13 | その他
 献血一滴ではありません。僕の結婚ばなしでもありません。

 尊敬する、そして一番のお気に入りのアナウンサー岩佐徹さんが、第4セット、ナダル6-5リードの15-15からバックハンドダウンザラインのエースを放った時に叫んだ言葉です。

今、広辞苑で調べました。

けんこんいってき(乾坤一擲):運命を賭してのるかそるかの勝負をすること。

 アナウンスもそうですが、文章もすごいし、ブログにもかなり深いこだわりを持っていらっしゃいます。男子決勝の文章もものすごいすばらしいものでした。みなさん読んで下さい。いつか、こんな文章が書けるようになりたい!!
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする