石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

病院に残ったのはフィリピン人看護師だけだった

2011-09-03 22:46:37 | 活動レポート
すでにインターネットでは一部で話題になっているようですが、こんな記事を見つけたので皆さんにぜひご紹介したいと思います。

 ・「リビア、病院に残ったフィリピン人看護師」(TBS News i 2011.09.03)


リビアでカダフィ政権が崩壊する模様は、皆さんもきっと固唾をのんで見守っていたことと思いますが、その裏側にこんなストーリーが隠されていたのですね。

いや、しかし現実の現場は、本当に大変だったことだろうと思います。ニュースでは、軍所属の病院からリビア人の看護師がすべて姿を消してしまって、フィリピン人看護師たちだけが病院にとどまり、給料も受け取っていないのに、負傷した兵士らの治療を支え続けたと伝えています。

「戦場と化したトリポリで、敵味方の区別なく、ぎりぎりの医療体制を支えたのは、フィリピン人看護師の出稼ぎ労働を超えたプロ意識でした。」

というのもきっとその通りなんだと思います。フィリピンの皆さんは本当に献身的ですからね。ただ恐らく、フィリピン人看護師たちは逃げたくても逃げられなかった、逃げ出すすべがなかったという現実もあったのではないかと思うのです。逃げてフィリピンに帰ってもどうなるものでもない、いい仕事があるわけではないという思いもあったかも知れません。

フィリピン政府は、あの混乱の中で自国の出稼ぎ看護師たちにどのような情報を提供していたのでしょうか。救援や支援の計画を立て、それを伝えていたのでしょうか。一部ニュースでは、フィリピン政府が避難勧告を出したにもかかわらず、多くのフィリピン人が自らの意志で残ったと伝えられていますが、一方では、政府高官が「全てのフィリピン人を連れ出すのは難しいと述べていた」とも伝えられています。

出来ればメディアには、これを単なる美談として終わらせるのではなく、「なぜフィリピン人看護師たちは、命をかけてあの過酷な現場に残ることをになったのか」という観点で、もっと掘り下げて追求してみて欲しいところです。あ、もちろん、看護師たちの給料がちゃんと支払われるのかどうかということも含めてフォローをお願いします。