AKB48の旅

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NHKEテレ「いじめをノックアウトスペシャル第2弾」

2013年12月11日 | AKB
1時間半もの長尺で、申し訳ないけど早送りしながら見た。なので、勘違いとか見逃しとかがあるかもしれないことは、最初に断っとく。

NHK首藤アナウンサーとのやりとりを見ても、ノックアウト隊の佐々木優香里さん、高橋朱里さん、名取若菜さん(大森美優さんは後半でVTRのみ参加)の語りを見ても、そしてなによりこれがNHKの番組であるということで、きっちり台本があって、おそらくはリハーサルも入念にやってるんじゃないかと思う。なのにそんな枠組みをまったく意識させない、一人異次元の高橋さんのしゃべりの説得性、語りかける力の凄さ。あまりにも素晴らしすぎて、言葉もない感じ。

そして、Eテレとは言え、そこはさすがのNHKということで、番組というかプロジェクトとしての規模の大きさに驚かされることしきり。取材が全国の学校に対して行われ、その数なんと334校。個別の「行動宣言」が、番組終了時点で12万1198件。目標100万件とのことだけど、そこもNHKらしく、誇張でも何でもなく、この数字の目処も付いてる印象。

取材の内容的には、やはりテレビカメラの向こうとこちら的な違和感は避けられない。そこにも台本の臭いを感じずにはいられない。けれども、それがテレビというものなんであり、NHKなんだと納得する振りをして思い直して、それは前提というか条件みたいなものとして割りきるべきなんだろう。

いかにも足が地に着いた感じの地上波テレビ番組ということで、かつての民放ほどではないかも知れないけど、それでもその影響力たるや想像が付かない。こういう「地下」というと何か違うけど、地味だけど深く届くであろう場での高橋さんの知名度が、凄いことになりそう。

ただ、いらぬ危惧というか、前回取り上げたときにもそれとなく触れておいた、これまたNHKらしいと言うことになるんだろう、「キレイゴト」な部分が、やはり気にならないと言えば嘘になる。一例、参加してる学校の分布の、極めて不自然な偏り。人口が多いにもかかわらず、あの県やこの県は極端に少ないとか、容易に背景を深読みできそう。そして、そんな「深読み」に対応するかのような、そっち方向には一切触れない、「報道しない自由」の行使という邪推ができてしまうという番組内容。

そういう姿勢は、やはりマイナスのプロパガンダになりかねないものだと思うし、政治的な主義主張、あるいはイデオロギー的なものと親和的に見えなくもない。そういう方向性に、結果的にであれ、高橋さんが取り込まれていくなんてことはあってはならないことだし、意識して避けなければならないんではないか。関係各位はその辺り分かってると信じたい。