JR西 赤字ローカル線「維持は困難」 自治体と協議本格化へ
サンケイニュースより 21/02/18
赤字ローカル線の維持は困難との認識を示すJR西日本の長谷川一明社長
JR西日本の長谷川一明社長は18日、新型コロナウイルス禍で経営状態が悪化するなか、赤字ローカル線の維持が困難になっているとし、今後のあり方について関係自治体と協議を本格化する考えを示した。バスやLRT(次世代型路面電車)への転換などが念頭にあるとみられる。対象の路線名は言及を避けた。
長谷川氏は「(JR西の)補助で支えられたローカル線の維持は非常に難しくなってきた」と指摘。「これまでも関係自治体には鉄道からバス、LRTへの変換を提案し、一部では実現してきたが、今後さらに議論の場を広げたい。持続可能な地域交通を実現したい」と強調した。
JR西のローカル線は沿線人口の減少などを背景に大半が赤字とされ、新幹線や人口が集中する関西圏の在来線による収益でローカル線を維持する構造になっている。
また、長谷川氏は新卒採用を抑制する方針も表明。令和4年度は「大幅に縮小させる」とした。
コロナによる鉄道利用の減少で、JR西は今年度に2400億円の最終赤字を見込むなど経営が深刻化している。
((追補))__21/02/26 アサ芸Biz より
2月18日の定例記者会見で「ローカル線の維持が非常に難しくなっている」と廃線を視野に入れた見直しを明らかにしたJR西日本の長谷川一明社長。
コロナ禍で全国の鉄道各社は利用客が激減しており、同社の20年4〜12月期の連結決算の純損益は1618億円の赤字。もともとローカル線は維持管理コストに見合う運賃収入を得るのが難しく、経営状態が悪化したことでこのような方針を打ち出したと見られる。
会見では具体的な路線名を挙げていないが、輸送実績などから廃止の可能性が高い路線・区間を推察することは可能だという。
「JR西日本はホームページ上で『区間別平均通過人員および旅客運輸収入(2019年度)』というデータを公表しており、利用者や運賃収入が少ない路線ほど、今後廃止になる可能性が高いと言えます」
そう話すのは鉄道ジャーナリスト。この資料によると、
JR西日本管内で1日の乗客数がダントツで少ないのは
芸備線の東城~備後落合駅(いずれも広島県庄原市)の11人。
次いで同じ芸備線の東城~備中神代駅(岡山県新見市)の81人、
因美線の東津山(岡山県津山市)〜智頭駅(鳥取県智頭町)の179人、
木次線の備後落合〜宍道駅(島根県松江市)の190人と
いずれも過疎地域の中国地方の内陸部を走る路線で占められている。
「あと、データでは路線全体の数字しか公表されていませんが、小野田線の本山支線の雀田~長門本山駅(いずれも山口県山陽小野田市)も廃止の可能性があるでしょうね。沿線は過疎地帯ではありませんが、運行は朝と夕方のみの1日3往復しかなく、利用者も極端に少ないことで知られています」(前出・鉄道ジャーナリスト)
JR西日本では、18年3月に三次駅(広島県三次市)〜江津駅(島根県江津市)を結んでいた三江線が全線廃止。ほかの路線についても廃止の噂は当時から出ていたが、コロナによる業績悪化でそれが現実のものとなる日はそう遠くはないのかもしれない。
★ーーーーーー
★ーーー 七尾線 6駅無人駅化 21/02/27 北國・富山新聞 より
JR西日本が3月13日から七尾線の高松駅(かほく市)、4月1日から同線の良川、能登部(以上中能登町)、本津幡、北陸線の野々市、加賀笠間(白山市)の計6駅を無人化することが26日分かった。人口減少で駅利用のさらなる低下が見込まれるためで、駅員が切符の販売や案内業務などを行っている窓口を廃止し、駅運営の効率化を図る。
JR西は昨年8月、七尾線と北陸線の14の無人駅に加え、2030年度までに新たに12駅を無人化すると発表した。今回の6駅のほか、和倉温泉、西金沢、美川、能美根上、粟津、大聖寺の6駅が無人となる時期は未定。
JR西は効率的な駅運営に向け、七尾線や北陸線でICカードに対応した改札機を増やしている。利用者がカメラやマイクでオペレーターと会話しながら操作できる券売機の設置も進めている。金沢支社の担当者は「鉄道サービスを持続的に提供するため、駅の運営体制を見直していく」と述べた
💋今更だが,首都圏人口集中させるだけの戦前からの施策のまま、…地方は徐々に消失か…