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何気無い日々が続く様に。生きていく事の大変さがカナン。ある種空気の様な存在になりたいもの。

🛰 はやぶさ2が達成した 9つの世界初  2021/02

2021-02-24 22:22:00 | 📚 豆知識・雑学

【はやぶさ2が達成した「9つの世界初」】  21/2/24

その概要 (抜粋)
 いくつか挙げると、計4台の移動探査ロボットを小惑星表面に展開し、科学的観測をしたこと、同一天体の2地点へのタッチダウンを成功させたこと、小惑星に人工クレーターをつくり、その作業の前後を含めた全過程を観測できたことなどです。とくにタッチダウンは、1回目が目標に対して1m、2回目は60cmという非常にわずかな誤差で成功させることができました。3億km彼方の天体ですから、これ以上ない精度と言っていいと思います。さらに、C型小惑星(※)からのサンプル採取に成功したこと、採取したサンプルに地球圏外の気体が含まれていたことも世界初でした。

※炭素系の物質を主成分とする小惑星

1:小型探査ロボットによる小天体表面の移動探査
2:複数の探査ロボットの小天体上への投下・展開
3:天体着陸精度60cmの実現
4:人工クレーターの作成とその過程・前後の詳細観測
5:同一天体の2地点への着陸
6:地球圏外の天体の地下物質へのアクセス
7:最小・複数の小天体周回人工衛星の実現
8:C型小惑星のサンプル採取
9:地球圏外の気体サンプル採取


NEC より
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🚞ICOCAエリア拡大記念 10%ポイント還元 2021/4/1〜5/9

2021-02-24 21:44:00 | 🚃 鉄道

ICOCAエリア拡大記念「運賃の10%」ポイント還元 JR西日本が4月からキャンペーン
World Transit Maps  より  21024

交通系ICカード「ICOCA」の利用エリアが北近畿方面および関西本線(加茂駅〜亀山駅間)に拡大することを記念し、ポイント還元キャンペーンが開催されます。

 2021年3月13日(土)にICOCAエリアが拡大し、新たに「北近畿エリア」および「関西本線(加茂駅〜亀山駅間)」でも利用できるようになります。
 これを記念して、JR西日本は「ICOCAポイントキャンペーン」を実施。
4月1日(木)〜5月9日(日)の期間中、キャンペーン対象となる区間をICOCAを使って乗車すると、後日、JR利用運賃の10%がICOCAポイントで還元。

「北近畿エリア」の対象パターンは、
「山陰本線(船岡駅〜城崎温泉間、一部の駅を除く)」
「舞鶴線(西舞鶴駅・東舞鶴駅)」
「福知山線(丹波大山駅〜福知山駅間)」
「播但線(生野駅・竹田駅)」の北近畿エリア相互間、または左記区間内の駅と神戸・大阪・京都方面の指定範囲の駅との相互利用です(路線図を参照)。




【路線図で解説】JR西日本 「ICOCAポイントキャンペーン」(北近畿エリア)

「関西本線」の対象パターンは、「笠置駅〜亀山駅間」の相互間、または左記区間内の駅と京都・大阪・奈良方面の指定範囲の駅との相互利用です(路線図を参照)。

【路線図で解説】JR西日本 「ICOCAポイントキャンペーン」(関西本線)

 キャンペーンに参加するには、利用日の前日までにインターネットまたは券売機で「ICOCAポイントサービス」に利用登録(無料)する必要があります。
 また、すべて同一のICOCAで利用し、乗車時・降車時は自動改札機を利用することが条件となります。
 なお、関西本線のワンマン列車利用時は、車内のIC改札機を利用します(加茂駅・柘植駅・亀山駅を除く)。

キャンペーンの詳しい利用条件は、JR西日本公式サイト「JRおでかけネット」等で案内しています。
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⚗️ 人工培養脳を乳児の脳まで生育することに成功  210224

2021-02-24 21:21:00 | 気になる モノ・コト

人工培養脳を「乳児の脳」まで生育することに成功
  ナゾロジー より 210224    川勝康弘


脳培養技術のブレイクスルーが起きました。

2月22日に『Nature Neuroscience』に掲載された論文によれば、人工培養した脳を乳児段階にまで生育させることに成功したとのこと。

人工培養した脳は順調に培養を続けていても、胎児期の後期(10カ月)に差し掛かると、ピタリと成長が停止してしまうことが知られています。

研究者たちはいったいどうやって今まで到達できなかった「乳児の脳」に到達したのでしょうか?

目次
培養脳を長期育成した結果、ひっそりと乳児期に移行していたと判明
一歩進んだ被検体の誕生

◉培養脳を長期育成した結果、ひっそりと乳児期に移行していたと判明

近年の急速な生物工学の進歩により、ヒトの脳を人工的に培養することが可能になってきました。



人工培養された脳は、一般に「脳オルガノイド」と呼ばれ、ブラックボックスとされてきた脳機能の解明において貴重な実験材料となっています。

しかし脳オルガノイドには奇妙な限界が知られていました。

どんなに順調に培養を続けていても、胎児期の後期(10カ月)に差し掛かると、ピタリと成長が停止して、変化がみられなくなってしまうのです。

しかし今回、カリフォルニア大学の研究者たちが、標準を大きく上回る20カ月(600日)の培養を行った結果、驚きの変化が生じました。

長期培養された脳オルガノイドでは、活性化している遺伝子が大きく変化し、産後約300日目の乳児の脳と、同じようなパターンに変化していたのです。

特に興味深かったのは、神経伝達の鍵となるNMDAと呼ばれる脳細胞受容体の出現でした。

NMDA受容体は学習や記憶などに必須なタンパク質であり、このタンパク質が出現したということは、乳児段階に達した脳オルガノイドが、架空の「誕生後」におこなう学習に向けて、神経伝達回路を準備していることを示します。

以上の結果は、発達が止まったと思われていた脳オルガノイドも、ヒトの赤ちゃんの脳と同じペースで成長を続けていたことを示します。

そして誰にも祝われることなく、胎児期を抜け出し、乳児期に移行していたのです。

◉一歩進んだ被検体の誕生

今回の研究により、長期培養された脳オルガノイドが、乳児の脳の代用品として使える可能性が示されました。

乳児の段階に達した脳は胎児の脳に比べて被検体として優秀であり、創薬などの分野で、より本物の人間に近い実験素材として用いることが可能です。

特に認知症などの、誕生後にしかみられない症状の正確な把握が進むと考えられます。

研究者たちは今後、培養元となるiPS細胞に神経疾患にかかわる変異遺伝子を組み込んで、病気の乳児の脳を再現し、病理のメカニズムを解明していくとのことです。
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🚌京阪バスが電気バス導入 1路線全て置換え実証実験 210224

2021-02-24 21:17:00 | 🚃 鉄道

京阪バスが電気バス4台導入 京都で1路線全て置き換え実証実験
   毎日新聞  より  210224

排出ガスを出さず、騒音が少ないBYD社の電気バス車両。京阪バスが4台導入する

 脱炭素社会の実現を目指し、京阪バス(本社・京都市)は24日、市内を走る1路線の全車両4台を、排出ガスを出さない電気バスに置き換えると発表。
 同社によると、1路線を全て電気バスで運行するのは全国初。
 遅くても年内には運行を始め、5年間実証実験をして効果や課題を検証する。

 導入する路線は京都駅と京阪七条駅、JR梅小路京都西駅を循環する「ステーションループバス」(約7・2キロ)。
 午前7時~午後10時台を約15分間隔で運行する。
 バスの定員は29人で、1・5時間の充電で150~200キロの走行が可能。
 洛南営業所(同市伏見区)で充電する。

 実証実験は同社と関西電力、車両を提供するBYDジャパン(本社・横浜市)が連携し、バッテリーの充電・放電の最適な時間や出力量、コスト削減の効果などを探る。
 今回の路線を対象にした試算によると、電気バスのエネルギーコストは1台当たり年40万円と、通常のディーゼルエンジンバス(143万円)に比べ3割以下。車両価格はディーゼルより高額だが、部品数が少ないため、修繕費はディーゼルの約4割まで抑えられるという。

 災害時には、非常用電源として活用することも期待されている。
 今後は実験結果を踏まえ、導入路線の拡大や自動運転化も構想する。
 京阪バスの鈴木一也社長は同日、京都市内で記者会見し「地球環境の保護と経済性を理論上、両立できると思うので、実験を通して検証したい。成果は他のバス会社にも共有し、国内の全てのバスの電動化に貢献したい」と意気込んだ。【添島香苗】



@@@補足:FRIDAYデジタルより
 BYDの電気バスが他と違うのは、バスの設計段階からEV(Electric Vehicle)であることを前提に企画されているので非常にエネルギー効率が良く一充電あたりの走行距離が長い。一方、日本には量産の電気バスは存在せず、バスメーカーはディーゼルバスのエンジンを降ろして、モーターとバッテリーを載せる改造を施した電気バスが主流となっているため、コストもかかる。
 日本製の電気バスとの価格差は実に大きい。東京都建設局の電子入札経過調書における入札価格は、ビーワイディージャパン株式会社が18,529,250円(税抜き)であるのに対して、2位のバスメーカーは82,558,160円(同)。約4.6倍もの価格差がある。
 2020年より日本市場に導入されている小型の「J6」は1950万円(税抜き)、同じく2021年より導入の「K8」は3850万円(同)。日本製電気バスが軒並み1億円前後の価格となる中、BYDバスは1/3~1/4という低価格だ。



👄この路線:京阪七条利用者は現行割引有りでこれも継続ならいい
 しかし,このご時世で国産車でないのが残念すぎる…支那製とは…
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⚠️ 高確率で三つの地震がくる そのとき生死を分けるNG行動 控 210224

2021-02-24 20:20:00 | 気になる モノ・コト

「30年以内に高確率で3つの大型地震が来る」そのとき生死を分けるNG行動
  プレジデントonline より  210224 鎌田 浩毅

 政府の地震調査委員会は、30年以内に高確率で3つの大型地震が起こると予測している。京都大学大学院人間・環境学研究科の鎌田浩毅教授は「大地震に遭遇すると、誰でも気が動転する。ここで冷静な気持ちに戻れるかどうかが、生死を分けることになる」という——。
※本稿は、鎌田浩毅『首都直下地震と南海トラフ』(MdN新書)抜粋の一部を再編集したものです。


◉30年以内に高確率で3つの大型地震が起こる
 政府の地震調査委員会は、日本列島でこれから起きる可能性のある地震の発生予測を公表しています。全国の地震学者が集まり、日本に被害を及ぼす地震の長期評価を行っているのです。今後30年以内に大地震が起きる確率を、各地の地震ごとに予測しています。

 たとえば、今世紀の半ばまでに、太平洋岸の海域で、東海地震、東南海地震、南海地震という3つの巨大地震が発生すると、予測しています。すなわち、東海地方から首都圏までを襲うと考えられている東海地震、また中部から近畿・四国にかけての広大な地域に被害が予想される東南海地震と南海地震です。

 これらが30年以内に発生する確率は、M8.0の東海地震が88パーセント、M8.1の東南海地震が70パーセント、M8.4の南海地震が60パーセントという高い数値です(図表1)。しかもそれらの数字は毎年更新され、少しずつ上昇しているのです。


出所=『 首都直下地震と南海トラフ』

 地震の予知は大変難しいので「緊急地震速報」がある
地震の発生予測では2つのことを発表します。1つは今から何パーセントの確率で起きるのかです。巨大地震はプレートと呼ばれる2枚の厚い岩板(がんばん)の運動によって起きます。

 プレートが動くと他のプレートとの境目に、エネルギーが蓄積されます。この蓄積が限界に達し、非常に短い時間で放出されると巨大地震となります。

 プレートが動く速さはほぼ一定なので、巨大地震は周期的に起きる傾向があります。この周期性を利用して、発生確率を算出するのです。

 たとえば100年くらいの間隔で地震が起きる場所を考えてみましょう。基準日(現在)が平均間隔100年の中に入っているケース、つまり、銀行の定期預金にたとえればまだ満期でない場合に、発生の確率は低くなります。しかし、基準日が満期に近づくと、確率は高くなります。実際には確率論や数値シミュレーションも使って複雑な計算を行います。

 もう1つはどれだけの大きさ、つまりマグニチュードいくつの地震が発生するのかです。こちらは、過去に繰り返し発生した地震がつくった断層の面積と、ずれた量などから算出されます。

地震の予知は大変難しいので、現在は地震が起きてからできるだけ早く伝え、災害を減らすという方法もとられています。その1つが「緊急地震速報」という仕組みです(図表2)。


出所=『 首都直下地震と南海トラフ』

 今から地震がやってくることを、大きな揺れが来る直前に、可能な限り迅速に知らせるのです。

◉緊急地震速報と地震予知は違う
 緊急地震速報は、震源地から地震が発生した直後に出されます。そのために地震が起きる前に情報を出す「地震予知」とは区別されています。テレビ、ラジオ、スマートフォン、専用の端末機器などを通じて、揺れの始まる数秒から数十秒ほど前に、揺れの大きさ(震度)や地震が起きた場所(震源)を伝えます。

 はじめに気象庁から発表され、気象業務支援センターを通じて一般利用者に配信され、さらに企業や家庭の末端利用者へ2次配信が行われる仕組みです。緊急地震速報は最大震度が5弱以上の揺れを観測したときに発表されます。揺れの直前や揺れている最中に、リアルタイムで情報を伝達する、という点が最大の特徴です。

 緊急地震速報の根底には、自分の身を自分で守るという発想があり、現在さまざまな場所で活用されています。エレベータの運行停止、ガスの元栓の遮断、工場の生産ラインの停止、避難路の照明を自動で点灯、などが挙げられます。

 ここで緊急地震速報の仕組みを具体的に見てみましょう。地下で地震が起きると、P波と呼ばれる小さな揺れと、S波と呼ばれる大きな揺れが同時に発生します(図表2)。

 緊急地震速報のおかげで3.11でも脱線する新幹線はなかった
P波は毎秒7キロメートル、S波はこれよりも遅く毎秒4キロメートルの速さでやってくるので、どの地域にもP波がS波より早く到着します。そのために英語で「最初に」の意味のPrimaryを用いてP波、また「次に」を意味するSecondaryを用いてS波と呼ばれているのです。

 まず地震が起きる震源近くで、最初の小さな揺れのP波をキャッチし、大きな揺れのS波が到達する前に知らせるシステムを設置します。P波とS波の伝搬速度の差を利用することで、数秒から数十秒の間に地震の規模や震源を予測し、到達時刻や震度を発表しようというきわめて高度な技術です。

 実際には、震源に最も近い観測点で地震波を捉えた直後から、震源の場所やマグニチュードなどの推定を始めます。マグニチュードや最大震度があらかじめ設定した基準を超えた瞬間に、緊急地震速報の第一報が発表されます。

 その後、時間の経過とともに、少し離れた観測点でも次々と地震をつかまえます。こうして増えたデータをもとに再計算を行い、精度を上げた第ニ報以降を、複数回にわたり発表していくのです。まさにコンピュータが得意とする仕事です。

 この方法を用いて、東日本大震災の直後に運転中の東北新幹線では、すべての車輛にブレーキがかかって大きな事故を回避できました。「早期地震検知システム」と呼ばれるものですが、最初の揺れが来る9秒前、また最大の揺れが来る1分10秒前に非常ブレーキがかかり、新幹線はただちに減速を始めたのです。地震発生時に東北新幹線は27本の列車が走行中でしたが、幸いどの列車も脱線することなく停車しました。

 JR東日本は、東北新幹線の沿線と太平洋沿岸に地震計を設置しています。地震によって地面の動く加速度が120ガルを超えると自動的に電気の供給が遮断され、走行中のすべての新幹線では非常ブレーキがかけられます。こうして高速運転中の脱線による大事故を未然に防ぐことができたのです。

◉大きな地震でも緊急地震速報が出ないときがある

 ところで、緊急地震速報には弱点もあります。大きな地震の直前に、緊急地震速報が出るときと出ないときがあるのです。たとえば、地震の震源に近い地域では、緊急地震速報の前に強い揺れのS波が来てしまい間に合わない。また、短時間の限られたデータを解析した速報であるため、予測した震度が実際の震度と異なる、という技術的な限界もあります。

 東日本大震災が起きてから、緊急地震速報が出される回数が非常に増えましたが、速報が出ても揺れを感じないことを何度も経験した方がおられるでしょう。いわゆる緊急地震速報の「空振(からぶ)り」です。

 気象庁は、緊急地震速報を受け取ったすべての地域で、震度3以上を観測した場合は「適切」とし、1つでも震度2以下を観測した場合は「不適切」と評価しています。調べてみると、これまでに出された6割ほどが「不適切」なものでした。つまり、東日本大震災以降に精度が大幅に落ちたのです。

◉「空振り」も「見逃し」よりはマシ

 これはマグニチュード9.0という巨大地震の発生により余震が多発し、離れた場所でほぼ同時に余震が到達したことがその原因です。現在のシステムでは、複数の観測データの分離がうまくできず、緊急地震速報の空振りがゼロにはなりません。

 2020年7月30日に関東甲信、東海、東北地方で緊急地震速報の「誤報」が発生し、気象庁が会見でおわびしました。その原因は、緊急地震速報の処理過程で本来の震源と異なる位置に震源を決定しマグニチュード7.3という過大な値が出たからです。

 もしこのような状況が頻発するとすれば「オオカミ少年効果」が生じて、地震への警戒感が薄れる恐れが出ます。しかし、緊急地震速報は一刻も早く予測を出すためのシステムであり、「空振り」があることよりも「見逃し」の少ないことを重視すべきだ、と私は思います。

 たとえば、SNSでは先の事例でも「誤報でよかった。危機感が出て身構えます」「謝罪なんていいんです。逆のことが起きるよりよっぽどマシ」という意見が多かったそうです。

 緊急地震速報を受けたあと揺れが来るまでには、ごくわずかな時間しかありません。速報が出たら自分の身を守ることを第1に行動し、大揺れが来なかったら「よかった」と思っていただきたいと考えています。

◉緊急地震速報を聞いたらどう行動するか

 では、緊急地震速報が出たら何をすればよいのでしょうか。緊急地震速報を見たり聞いたりしたら、ただちに大きな家具から離れ、頭を保護し丈夫な机の下などに隠れます。扉を開けて避難路を確保しますが、あわてて外へは飛び出してはいけません。

 ガス台など火のそばにいる場合は、落ち着いて火の始末をします。一方、火元から離れている場合は、無理をして消火しようとせず、自分の身を守ることを優先します。速報が出てから実際に揺れるまでにできることは、非常に限られます。よって、ガスの元栓を閉めるよりも、自分の身を守ることを薦めているのです。

 屋外を歩いている場合は、ブロック塀(べい)の倒壊や自動販売機の転倒に注意します。さらに、ビルから落下してくるガラス、壁、看板に注意し、ビルの近くからできるだけ離れるようにしましょう。

 車の運転中であれば、後続車が緊急地震速報を聞いていないことを考慮し、急にはスピードを落とさないようにします。まずハザードランプを点灯しながら周囲の車に注意を促し、徐々にスピードを落とさなければなりません。

 もし、大きな揺れを感じたら、急ハンドル・急ブレーキを避け道路の左側へ停止します。列車やバスの中では、つり革、手すりなどにしっかりとつかまるようにします。

◉パニックを起こさないために周囲の人への声掛けが大事

 最後に、メンタルな課題を指摘しておきましょう。生涯に初めて出合うような大地震に遭遇すると、誰でも気が動転します。ここで冷静な気持ちに戻れるかどうかが、サバイバルではキーポイントになるのです。

 動揺すればするほど通常の判断力を失い、時にはパニックに陥ります。たとえば、緊急地震速報を聞いたあとに、たくさんの人があわてて出口や階段へ殺到する行動が懸念されています。心の動揺が災害を増幅する、と言っても過言ではないのです。

 パニックを起こさないためには、周囲の人に声を掛けてみることが大切です。知らない人でもかまいません。話をすれば少し心が落ち着き、次に何をすべきかが見えるでしょう。緊急時のこうしたコミュニケーションが、2次災害を大きく減らすことにつながるのです。

 東京都は防災ホームページの「帰宅困難者の行動心得10か条」の中で、「あわてず騒がず、状況確認」「声を掛け合い、助け合おう」の2項目を挙げています。私の経験からも、緊急時に人と言葉を交わすことは、動揺を防ぐためにとても効果があると思います。

 緊急地震速報は、震源地と地震の揺れを感じる場所が遠ければ遠いほど、時間をかせぐことができます。つまり震源地が遠方の海域の場合、私たちが生活している陸域までかなりの距離があるので、速報を受けてから実際の大きな揺れが来るまでにいろいろな準備をすることができます。

 しかし、もし震源が自分の真下の場合はそうはいきません。今、心配されている首都直下型の地震のような場合です。P波とS波はほぼ同時に来てしまい、緊急地震速報が出てから実際の揺れが来るまでの時間はきわめて短いでしょう。

鎌田 浩毅
京都大学大学院 人間・環境学研究科教授
1955年生まれ。東京大学理学部地学科卒業。97年より現職。理学博士。専門は火山学、地球科学。著書に『 理科系の読書術』(中公新書)、『 世界がわかる理系の名著』(文春新書)、『 理学博士の本棚』(角川新書)、『 座右の古典』『 新版 一生モノの勉強法』(ちくま文庫)など。 鎌田浩毅のホームページ
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