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「大谷翔平はアメリカで大人気」のウソ 「海外サマから日本人が認められた」が大好きな国民性 202312

2023-12-25 21:05:00 | なるほど  ふぅ〜ん

「大谷翔平はアメリカで大人気」のウソ 「海外サマから日本人が認められた」が大好きな国民性(中川淳一郎)
  デイリー新潮 より 231225 新潮社


 ドジャース・大谷翔平選手とオリックス・山本由伸選手という、MLBにおける大注目選手に関し、日本のメディアもネットも沸騰中。今後、スポーツ紙やテレビ局がこの二人に日本人番記者をつけて緻密な報道をすることでしょう。

 この報道、アメリカにかつて住んだ身からすると、恥ずかしいんですよ。何しろ、「日本人のスターを『全米が絶賛!』と報道したくて仕方がない」という状況が1995年の野茂英雄選手の渡米以降続いている。
 日本の選手のことを大多数の米国人が知っているかのように印象付けますが,実際は違う。

 その「知られたくない真実」をバラしたのが、在米お笑いタレントの野沢直子さん。
今年8月、ラジオ番組に出演した時のこと。お笑いコンビ・ナイツの塙宣之さんが大谷選手について「『米では人気がない』と言う人がいるが、本当はすごくありますよね?」的なことを質問。
 すると、野沢さんは大要こう答えました。
「人気はあるけど、米の人気スポーツはバスケとアメフトなの。野球は地味なイメージがあり、大谷さんが全米で大人気ってことではないと思います。炎上したら申し訳ありません!」

 これには思わず膝を打ちました!(ダサい表現ですね) 何しろ、この通りなのです。野沢さんの言い分の背後には以下があるのでは。

(1)米では野球はそれほど人気がない。むしろダサくてダラダラしてつまらない競技だと思われている

(2)米国人は大谷選手に特別な感情はない

(3)だから「大谷選手が米でいかに偉大な人物扱いされているか」というコメントを私から取ろうとするのはちょっと困るんだけど……。

(4)でも、そのコメントが欲しいんだったらリップサービスでやるけど……。

 この根底にあるのは、米のスポーツ文化です。基本的には(1)地元チームを応援する(2)他のエリアのチームのことはどうでもいい(3)優秀な選手は国籍関係なく賞賛する──の三つを理解しなくてはならないのです。

 翻って日本の場合は、
(1)日本人選手が海外様から認められていると考えたい
(2)これまでなじみ深い「わが息子・娘」的選手が海外で活躍したら親の気持ちで愛でたい
(3)試合結果はどうでもいいけど、その日本人選手の活躍だけを知りたい。

 でもね、米国人は根本的にMLBを含めたプロスポーツの楽しみ方が違うんですよ。何がなくとも「地元チームを応援する」だけです。しかも、海外リーグでプレーする米国人のことは大きく報じない。

 他のエリアの選手に対しては、「なんかすげーヤツがいるらしいな」程度の話で、実際に自分が応援するチームに移籍する可能性があれば関心を持つ。
 それなのに日本のメディアは「全米がこの日本人選手を絶賛!」と報道をする。
やらせか!特に印象深いのが、かつてシカゴ・カブスに移籍した福留孝介選手のことをシカゴの女性に「セクシーね」と言わせたことです。

 日本人のテレビクルーが寄ってきたからなんとかリップサービスしなくちゃいけないよね、と思い適当に言ったことが日本メディアでは「全米が大絶賛」になる摩訶不思議なのでした。それに喜んじゃいかんよ、見下されてるのよ。



▶︎中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)1973(昭和48)年東京都生まれ。
ネットニュース編集者。博報堂で企業のPR業務に携わり、2001年に退社。雑誌のライター、「TVブロス」編集者等を経て現在に至る。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』『ウェブでメシを食うということ』等。
▶︎まんきつ
1975(昭和50)年埼玉県生まれ。日本大学藝術学部卒。ブログ「まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど」で注目を浴び、漫画家、イラストレーターとして活躍。著書に『アル中ワンダーランド』(扶桑社)『ハルモヤさん』(新潮社)など。

「週刊新潮」2023年12月21日号 掲載

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