世の終わりはいつですか
聖書の答え
世の終わりがいつであるかを知るには,聖書の中で「世」という語がどのように用いられているかを理解する必要があります。
「世」と訳されることの多いギリシャ語コスモスはほとんどの場合,人類の世,特に神の目的とは調和しておらず,神から疎外されている部分を表わします。
「もし世の人々があなたたちを憎むなら,あなたたちを憎む前に私を憎んだということを思い出しなさい。あなたたちが世の人々のようだったら,世から好まれることでしょう。ところが,あなたたちは,私が世から選び出し,世の人々のようではないので,世から憎まれます」。
(ヨハネ 15:18,19)
「また,古代の世界を処罰しないでおくことはせず,神を敬わない人々の世界に洪水をもたらしました。ただし,正しいことの伝道者ノアをほかの7人と共に保護しました」。
(ペテロ第二 2:5)
またコスモスは,人間社会の枠組みを表わすこともあります。
「世を利用している人は世を十分には利用していない人のようになってください。今の世のありさまは変わろうとしているからです」。
(コリント第一 7:31)
「世も,世の中のものも,愛してはなりません。世を愛する人は,天の父を愛していません。世の中のもの,すなわち罪深い欲望,見ることから生じる欲望,持ち物を見せびらかすことは皆,父からのものではなく,世から出るものだからです」。
(ヨハネ第一 2:15,16)
「世の終わり」とは何か
多くの聖書翻訳に出てくる「世の終わり」というフレーズは,「事物の体制の終結」や,「時代の終末」と表現することもできます。
『イエスがオリーブ山の上で座っていると,弟子たちが自分たちだけで近づいてきて,言った。「教えてください。そのようなことはいつあるのでしょうか。あなたの臨在と体制の終結のしるしは何ですか」』。
(マタイ 24:3)
ですからこのフレーズは,地球や人類すべての滅びではなく,人間社会の枠組みの終わりを表わしているのです。
「さらに,世も,世の欲望も,過ぎ去りつつあります。一方,神の望むことを行う人は永遠に生きます」。
(ヨハネ第一 2:17)
聖書は,「悪を行なう者たちは断ち滅ぼされる」と述べて,善良な人々が地上での生活を楽しめるようになることを教えています。
「悪を行う者は断ち切られ,主(神)に叫び求める者は地を受け継ぐ。悪い者は束の間に消え去る。彼のいた所をよく見ても,もういない。しかし,貧しい者は地を受け継ぎ,豊かな平和を楽しむ」。
(詩編 37:9~11)
この滅びは「大患難」のときに起こり,ハルマゲドンの戦いで最高潮を迎えます。
「その時,世界の始めから今まで起きたことがなく,いえ,二度と起きないような大患難bがあるからです。実際,その期間が短くされないとすれば,誰も救われないでしょう。しかし,選ばれた者たちのために,その期間は短くされます」。
(マタイ 24:21,22)
「それらは邪悪な天使たちの息であって,奇跡を行い,全世界の王たちのもとに向かう。全能の神の大いなる日の戦争に王たちを招集するためである」。
(黙示録・啓示 16:14)
『汚れた霊どもは、ヘブライ語で「ハルマゲドン」と呼ばれる所に、王たちを集めた』。
(黙示録・啓示 16:16)
世の終わりはいつか へ続く>>>