とても怪しいオジサンであるゲオルギイ・グルジエフは、人類が覚醒する手段
を求めて長い旅をしました。
つまり、初めから秘儀を知っていたのでは決して無いのです。
ただ、生まれ持った天性の意思の強さと直感を持っていました。
この世には、隠された秘密が有るに違いないと旅をしたのです。
この真理探求の旅をする為に彼は、旅の資金を稼ぐ為には手段を選び
ませんでした。
スズメに黄色いペンキを塗り、カナリアだと偽って売った話しは有名です。
旅の途中に、人間の意識が極限の状態に置かれると、新たな意識の扉が
開くというヒントを得ると、彼は旅の資金を得る事と、わざと自身を極限状態
に置く事を兼ねる手段を考え出しました。
当時の古い女性用のコルセットを安く買い、少し手を加えて改良して、都会の
最新流行のものだとして、あえて高い値段で売りました。
当時では珍しい宣伝にも力を入れたので、このコルセットが馬鹿売れしました。
ここで彼の普通人とは違うのは、このコルセットを不眠不休で自分で作り続け
る事を覚醒への手段だとして自らに課しました。
強い目的を持った重労働です。
繊細な指先の作業と集中、座り続ける姿勢。 机上で意識を無くし、目覚める
と続行する。 僅かな食事を挟みながら。
こうして、大金と精神的な「何か」をつかむと、また次の探求の旅へと出ました。
まだまだ真理への旅が色々とあるのですが、彼は最終的には、後天的に
間違い無く「何か」をつかんだ人物です。
後年、彼は面白い発言を沢山残しています。
彼の発言の1つを私の霊脳で読み取ると、
*太古に人類が開発・飼育されていた時に、背骨の尾骶骨の先端に取り付け
られていた、逃げ出さないように精神を拘束させて夢を見させる機械で
ある、クンダバッファー装置(マイクロチップの様なものを感じます)が
有ったと言います。 この装置は、月から遠隔操作されたとの事です。
瞑想やヨガなどの背骨の霊的ポイントに干渉する行為や、クンダリーニの覚醒
を意識した修行の多くは、じつはこの隷属的な精神状態の復活、追求であると
示唆しています。 自分で、遺伝子の記憶に眠るクンダバッファー装置を再生
させようとする行為になります。
これは、正解でもあり、誤解もあると思います。
人類の大半は、瞑想により覚醒を体験したと「思い込む」世界は、確実に魔境
を見ていると私は考えます。 その理由は、その方の実生活がよろしく無い
からです。色々な社会的な家庭面で、です。しかも本人の健康も病弱に成る人
が多いです。 そして、晩年の状態が悪い人が多いです。
これは、霊的に干渉した根本先が間違いだからです。
ラマナ・マハリシのように、自己の内面への瞑想により、真の覚醒に至るのは
極まれな奇跡であり、神の恩寵としか言えません。
次に興味深い発言は、
*人間は自分一人でいたのでは、自分の弱点は絶対に分らないままである。
自分自身の弱点は、他人の上に存在する。
つまり、自分を知らないままでは、覚醒などは夢物語だと。
家族や社会の中に居てこそ、自分の弱点から来る嫌な刺激を受けることが
出来ると。 この他人から受ける嫌な刺激こそが宝であると言います。
お金を出してでも買うべきだとも言っています。
彼の目的は、短い有限な人生をただ「過ごす」事ではなく、覚醒により永遠なる
完全自由を手にすることですから、その大目的からは精神的・肉体的な嫌な
刺激も大歓迎なのです。
私達も親子間、学校内、社会内で自分に取っては嫌な事で悩みます。
でもそれが、自分の弱点を指し示している事には気が付いているでしょうか?
特に親子間の葛藤は、人類の永遠のテーマです。
昔から、親の恩に気が付けた時には、親は無し。とは、良く言います。
昭和の神人、松下松蔵は、過酷な厳しい親への絶対服従を自らの修行とし、
それを貫徹するに伴い、類まれな霊能力を得ています。
江戸期の大神人、黒住宗忠は、天照太御神との邂逅を体験する前には、
親孝行一筋に生きる人生がありました。
この世には、自分の肉体が来た元への感謝、行為が有効に作用する
原初の仕組み、宇宙法則が存在します。
生きる親への孝行、死んだ親達への供養。
グルジェフのような過酷な旅をせずとも、これが簡単な近道かも知れません。
戦略的な親孝行でも、実践出来る事が尊いのです。
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