幼稚園児に教育勅語を暗唱させ、軍歌を歌
わせていた塚本幼稚園が、「異様」なもの
としてテレビでも取り上げられていた。
個人として教育勅語をどう思い、どう宣伝
するかは自由である。しかし、字も読めな
い小さな子どもに毎日暗唱させるとなると
「異様」なものと映る。
極右といわれる人たちは、必ず教育勅語の
「道徳」をとりあげる。
父母、兄弟、友、夫婦、博愛など連ねてい
る。
同時にこれは条件付きだ。「一旦緩急あれ
ば」として命までさしだす「滅私奉公」の
考えが根底にある。
さらに、そこには「命の大切さ」、かけが
えのない「個人の尊重」はまったくない。
6000万人ともいわれる途方もない人命を失
った第2次世界大戦。自然災害ではなく、
人間が引き起こしたものだ。
そこからの教訓として「個人の尊重」が高
くうたわれた。
国連憲章の冒頭で、
われらの一生のうちに二度まで言語に絶す
る悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来
の世代を救い、 基本的人権と人間の尊厳
及び価値と男女及び大小各国の同権とに関
する信念をあらためて確認・・・
だからこそ、日本国憲法も「人権」を大き
くとりいれている。
ここを守れば、戦争は起きない。
教育勅語の、何が日本を戦争に持っていっ
たか、あまりにも無関心だ。
そして教育勅語を信奉している森友学園の
あまりにもひどい政界工作が、すばらしい
「道徳」なのか。
森友学園の教育方針に涙したほど感激した
人の「道徳」ほど、あやしい道徳はない。
これを天まで持ちあげた安倍首相夫妻の道
義的責任は重い。
トランプ、安倍首相をはじめ、世界が「大
軍拡」の時代に突入しようとしている。
今再び、国連憲章、日本国憲法の原点に立
ち返るべきではないか。