ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

アルツハイマー型認知症(AD)のお勉強!

2012年02月10日 09時18分10秒 | 診療&トピツクス

昨日はADの積極的治療戦略について順天堂高齢者医療センターの一宮教授

の講演会に参加しました。ADの基本的病態は側頭葉や頭頂葉および海馬を主

体とする神経の変性・脱落である。同時にアミロイドβ変性(老人班)やタウP酸化

に伴う神経原線維変化を特徴としている。また神経伝達系Ach-Eの活性低下が

認められ、臨床的にはAch-E阻害薬が有効である。その代表格は13年前に発

売されたドネペジル(アリセプト®)であるが、その後は新薬がなかった。最近よう

やくメマンチン(メマリー®)とガランタミン(レミニール®)が認可され、選択の幅が

広まったことになる。これらの薬剤は基本的に容量依存性であり、増量効果が期

待できるため、治療効果不十分ではまず増量することが重要である。また併用効

果ではアリセプトとメマリーなど併用効果が期待できるらしい。さらに非顕性ADに

対し、抗アミロイドβワクチンも治験中であり、その効果が注目されているらしい!

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