昨日は大館消化管セミナーに参加しました。講師は弘前市民病院副院長
の東野博先生です。まず臨床でのGERD発生頻度とGTF検査結果から、
その主体はびらん性病変のないNARDが80%を占めるとされ、またNSA
IDs潰瘍の増加が最近顕著になってきている。ワルファリンや低用量バイア
スピリンでも2か月以上投与では40%以上発生で2剤併用ではさらに増加
するとされる。これにネキシウム(20mg)を投与すると再発率が3%前後に
抑制でき、その併用は極めて有効であると評価される。また早期胃癌に対す
る内視鏡的粘膜剥離術(ESD)のビデオが放映され、非常に興味深かった。
拡大ESDでは大きさに関係なく分化型・粘膜癌・潰瘍(-)では剥離可能だ
が、未分化型では転位あるいは残存の可能性が高いため、外科的手術を
選択しているとのこと。進行胃癌では分子生物学的治療の進歩により、他剤
との組み合わせにより、その有効率と延命効果優位に改善しているとしている。
実際完治した症例も1例経験していると強調していた。有意義な時間を過ごす
ことができました。有難うございました!