今朝の検査はGTFが2例です。当院では患者さんの胃癌リスク
に応じて、健診期間の指導をしております。ピロリ菌HP(ー)でペプ
シノゲンPG(ー)のA群ではほとんど胃癌発生はなく、原則精査は必
要ありません。一方、B群、C群、D群では順に癌発生リスクが高くな
るので定期的GTF健診(精査)が必要となります。それらのリスクに
応じて1~5年に1回はGTF検診が決定します。またHP(+)あるい
はHP(-)でPG(+)ではHP除菌適応で保険による除菌治療が可
能です。一次除菌により少なくても約80%がHP消失し、残りの方も
二次除菌を追加することで最終的に97%の方が消失します。このHP
除菌治療は早ければ早いほど胃癌予防効果が大きくなります。
ただし、ABC健診は分化型胃癌(80%)に対応したものであり、残りの
未分化型胃癌(20%)および食道癌のリスクには関連がないため、内視
鏡医としては少なくとも5年に1回の定期検診をお勧めします!