ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

膵臓がんの恐怖!

2016年08月02日 06時02分25秒 | 診療&トピツクス

 先日亡くなった小さな大横綱千代の富士さんの死因は”膵臓がん”であった。

全身のがんでもっとも5年生存率(10%以下)悪い疾患である。最も予後が悪い

原因は診断がつきにくいことと小さくても転移しているがケースが多いことである。

ですから症状が出てからでは手遅れになっているケースが多い。当院外来でも膵

がん症例を数例経験しているが結局3~6か月で死亡している。特徴的な症状

は難治性の下痢と背部痛(疝痛)で食欲が減退して急激に痩せるのである。また、

やせ型の急なDM発症などではこれを疑って腹部エコーとCA19‐9を実施している

なかなか診断が難しいのであります。このようなケースでは放置(経過観察)せず、

市中病院や大学病院に即紹介・精査すべきであります。最近ではPET‐CTやMRC

Pなどの検査で診断がつく可能性があろうかと期待されますが・・・。最近では遺伝子

検査なども開発されているようでありますが、保険対象ではありません。

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