ドクトール隆の日常日記(秋田県大館市 伊藤内科医院)

日常診療とプライベイトに思う・・・

心不全と心房細動のサイト講演会視聴!

2017年02月14日 08時03分16秒 | プライベイト
 作夜はm3com.ビデオサイトから心不全とAf(心房細動)の病態と臨床診断&治療
について座長の小室教授を拝して、講師は各大學の専門家(北里の猪俣先生と信州の桑原
先生)の講演会がありました。まずは心不不とAfの治療優先順位について、先に心不全
の評価と治療をFirsにすべきとしています。心エコーで新機能や器質的異常を評価する
ことが重要であります。同時にAfのタイプを確認することで急性型あるいは慢性型かを
臨床経過などから判断すべきであります。特に急性型では心不全(重症)に移行するケース
あり、その対応・経過は注視すべきであります。高齢者ではAfの合併が多く、心機能悪
化の要因にもなるため、適応があればアブレーシォンを積極的に薦めることも重要と考え
られますが、高血圧・DM・CKDなどの基礎疾患をコントロールすることも大事であり
ます(アップストリーム治療)。最大の臨床目標は心不全悪化による再入院を半減すること
であるとも強調しておりました。高血圧ではARB/ACEおよび坑アルドステロン薬を
十分投与することが基本的に重要であります。また忍容性があればβ‐拮抗薬の増量を考慮
することも大事とされています。また、Afによる血栓症の予防にはCHADs2などの
ツールを使用して、1点以上ではNOACの投与を積極的に行うことが基本であります。
ワーファリンはリュウマチ性MSのみが絶対適応で、その他ではNOACの選択の方が
betterと考えているようです。特に急性Af型では治療に反応して、Afが消失した場合
でも再悪化の可能性が大なのでNOACはすぐ中止せず、継続することが大事とも言ってお
りました。最後に強心剤のジギタリスの評価では特に急性期では使用する方が良い感触で、
短期的には使用することを薦めております。必ずしも予後を改善しないとの論文もあるため、
漫然と使用しないことも重要かと思われます。元論、ジギタリス中毒には最新の注意をを払
うべきであります。
【追伸】今日はバレンタイン日でもあり、”義理チョコ”が回ってきそうであります。
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