心不全とは心臓のポンプ機能が低下して肺や体循環係に循環障害を生じ、うっ血
を来たした状態をいうが、DM症例では慢性心不全合併が30%、冠動脈疾患症例
では60%でIGTを含むDM状態と報告されている。慢性心不全はHFpEF(収
縮能保持の拡張能障害型)とさらに進行したHFrEF(収縮障害型)に大別されるが、
特にHFpEFではDM・高血圧・女性・加齢などが危険因子とされている。
当院でも心エコー(ドプラ法)を実施しているが、特に高齢者DM女性ではその頻度
が高いようであります。自覚症状がほとんどない場合も多いが、労作時の息切れや
夜間の咳、両下肢のむくみではその合併の存在に注意が必要である。また、自覚症状
のない潜在的な症例群では事前に心エコーで臨床評価してβ‐拮抗薬など早期の医療介
入が重要とも考えている。DM長期化に伴い微小循環不全や血管内皮機能障害が潜行し
て、心筋や血管のリモデリングが生じるとされており、結果、不整脈(Af)心筋梗塞そ
して顕性のうっ血性心不全へ移行して入院あるいは死亡することになる。またDMに
特有な心筋症(DCM)の病態が指摘されており、非常に興味深い。組織学的には心筋の
肥大・線維化・毛細血管網の疎密化が特徴とされており、電子顕微鏡では心筋障害ミ
トコンドリアの増加が指摘されている。これらの病態はRAS系と高いインスリン血症
などが神経体液調整因子異常によって心・血管系の機能異常を誘導したと考えられる。
を来たした状態をいうが、DM症例では慢性心不全合併が30%、冠動脈疾患症例
では60%でIGTを含むDM状態と報告されている。慢性心不全はHFpEF(収
縮能保持の拡張能障害型)とさらに進行したHFrEF(収縮障害型)に大別されるが、
特にHFpEFではDM・高血圧・女性・加齢などが危険因子とされている。
当院でも心エコー(ドプラ法)を実施しているが、特に高齢者DM女性ではその頻度
が高いようであります。自覚症状がほとんどない場合も多いが、労作時の息切れや
夜間の咳、両下肢のむくみではその合併の存在に注意が必要である。また、自覚症状
のない潜在的な症例群では事前に心エコーで臨床評価してβ‐拮抗薬など早期の医療介
入が重要とも考えている。DM長期化に伴い微小循環不全や血管内皮機能障害が潜行し
て、心筋や血管のリモデリングが生じるとされており、結果、不整脈(Af)心筋梗塞そ
して顕性のうっ血性心不全へ移行して入院あるいは死亡することになる。またDMに
特有な心筋症(DCM)の病態が指摘されており、非常に興味深い。組織学的には心筋の
肥大・線維化・毛細血管網の疎密化が特徴とされており、電子顕微鏡では心筋障害ミ
トコンドリアの増加が指摘されている。これらの病態はRAS系と高いインスリン血症
などが神経体液調整因子異常によって心・血管系の機能異常を誘導したと考えられる。