本書は, 日経ビジネス の2005.12.12号の 伊藤洋一氏 の書評をみて土曜日の午後購入.
11/20 の初版から12/10までの20日間で,すでに,5刷.
Amazon.co.jp 売上ランキングは「本で43位」と快走中.
筆者の 藤原正彦先生 は,お茶の水大学理学部教授の数学者だが,数学の本ではない.
「欧米にしてやられた近代」への認識から出発して,欧米による「自由,平等,民主主義」を疑い,「情緒と形」が日本の特質と説く.論理を操作する学問である数学の世界にいる先生だからこそ,論理や合理だけに立脚する弱点がよく判るということかもしれない.
目についたキーワードには,以下のようなものがある.
「ならぬことはならぬもの」
「卑怯を憎む心」
「総合判断力」
「外国語より読書」
「理系の学問における美的情緒の重要性」
「識字率と国の底力」
「美の存在と天才」
「異常な国,日本」
一部に「確信犯的な論理の飛躍」的記述があるが,私の日常的な考え方と一致している意見が多いので,ちょっと驚いた.
また,p.85 の「GHQのハーグ条約違反」については,浅学のためこれまで知らなかった.これは,中学の歴史の時間にちゃんと教えるべきだと思う.
日本や世界の現状に疑問をもつすべての人,また,若い世代に強くお勧めしたい,一冊.
11/20 の初版から12/10までの20日間で,すでに,5刷.
Amazon.co.jp 売上ランキングは「本で43位」と快走中.
筆者の 藤原正彦先生 は,お茶の水大学理学部教授の数学者だが,数学の本ではない.
「欧米にしてやられた近代」への認識から出発して,欧米による「自由,平等,民主主義」を疑い,「情緒と形」が日本の特質と説く.論理を操作する学問である数学の世界にいる先生だからこそ,論理や合理だけに立脚する弱点がよく判るということかもしれない.
目についたキーワードには,以下のようなものがある.
「ならぬことはならぬもの」
「卑怯を憎む心」
「総合判断力」
「外国語より読書」
「理系の学問における美的情緒の重要性」
「識字率と国の底力」
「美の存在と天才」
「異常な国,日本」
一部に「確信犯的な論理の飛躍」的記述があるが,私の日常的な考え方と一致している意見が多いので,ちょっと驚いた.
また,p.85 の「GHQのハーグ条約違反」については,浅学のためこれまで知らなかった.これは,中学の歴史の時間にちゃんと教えるべきだと思う.
日本や世界の現状に疑問をもつすべての人,また,若い世代に強くお勧めしたい,一冊.
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