US-CQが存亡の危機にあると、CQ-hamradio誌が伝えていました。まあ、USAの場合は、国土が広い上に『出版流通』が日本とは異なること等、世界一のハム人口を抱えながらも『販売不振』になるのは仕方がないと感じます。日本の出版業界は『トーハン』『日販』の大手二社が『出版市場の流通を握っている』ことと、この二社を通さなければ『一般書店に配本できない』という『利権』を握っています。また物流網は充実しており、米国とは比較にならない『小さな国』なので、日本全国くまなくモノは届きます。紙媒体は苦境に立たされているとはいいますが、価値のある書籍は売れていますし『重版』もあります。日本のアマチュア無線文化が『育たない』のは、私はCQ-hamradio誌の『あり方』にも原因があると感じています。
【写真:趣味にも『教科書』が、たくさんあります】
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◆CQ-hamradio誌は、アマチュア無線の教科書でなければならない。
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ムセン界の教科書といえば『資格取得のための教科書だけ』。
かつては、アンテナハンドブックを筆頭に、
いろんな『ハンドブック』と称する『教科書』がありました。
しかし、今は『資格取得のための教科書』くらいしかありません。
こんな調子ですから、いつまで経っても理系や電気の趣味に成り下がっています。
アマチュア無線を長続きさせるためには、
やはり『AWARD』の存在が欠かせません。
また、AWARDをやらなかったら『何して遊ぶん?』と聞きたくなります。
もちろん、電信だとか『技能系』の遊び方もあります。
それとて『まともな教科書が売っていない』のが現状です。
一部には『オンデマンド印刷版』が残っているものの、
その広告とて『申し訳程度』の露出に過ぎません。
理系、電気系・・・それも結構ですが。
従事者免許の保有者の『ほとんどが文系』です。
ちょっとヒントを与えてあげることで、
文系の人は『いろいろ工夫して遊び方を考える』のです。
理系は、式から答えを求める・・・けっこうつまらないと思います。
・ハムログから
・Cfmデータを抽出して
・エクセルに書き出し
・それでQSLのリストを作成し
・JARLに申請をする
私は、こんな風に『自分なりの遊び方』を構築しています。
しかし、こう書いただけで『どうやるのか?』にピンとくる人はわずかです。
結局は、ADIFを生成し『LoTW』にアップロードして、
現在のスコアの伸びを眺めて喜ぶ・・・。
そこで止まっている局の多いことには閉口します。
このまま2025年を迎え、その5年後は2030年でサイクルボトム期です。
現在のJA局の多くを占めている『団塊の世代』が後期高齢者になり、
5年後は『介護』や『医療』の世話になり、
ムセンどころではなくなるのは『火を見るよりも明らか』です。
ブーム世代のカムバック組もピークアウトしています。
CQ-hamradioの誌面構成を見ていると、
カムバック組より、スポンサーの方を意識していると思います。
これだと、カムバック組の『教科書』にはならないでしょう。
アンテナチューナーがトレンドのようです。
気持ちは、わからなくもありませんが、
10数年前の再開ラッシュ時もATUが大流行しましたが、
そのときにもCQ-hamradio誌は『ATU特集』が目立ちました。
結果、その頃に運用していた人たちの80%はムセンをやめています。
アマチュア無線は『文化(カルチャー)の宝庫』です。
そこを、うまく気づかせて『提案』するのが出版の役割です。
アマチュア無線の教科書はYouTubeではなく、
やはり『紙媒体』に頑張ってほしいと、私は思っています。
無線文化の衰退の一因は出版社が『仕事をしていないこと』にもあるのです。
毎度おおきに。ほんじゃーね!!
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