無線脳の視点

無線関係のモノ・ヒトに毒された日常を地味に書いてみる。

FMモードで送信しないIC-706

2012年05月31日 | 無線機器
普段、コンテストあたりでは電信でしか出ないのでFMモードなんか見向きもしなかったのだけど、これからの季節、29や50MHzのFMが賑やかになるので、手持ちのIC-706の送受信ができるかテストをしてみた。

無線機にダミーロードを繋ぎ、受信機を29.10MHzFMにセットして送信。

しーん。

んあー、電波出てねぇーーー。

しかし、他のモードでの送受信は正常である。
FM-VCOがゴクロウサンになっているんだろうと思いつつ、どうも気になって、ネットでICOM IC-706 のサービスマニュアルを発掘して原因を突き止めてみることにした。ちなみにこの無線機は、FMモードでfズレするとかいろいろ問題があるという話をどこかで聞いたことがある。

サービスマニュアルの「FM VCO」の項目によると、調整時の設定条件は、

 Displayed frequency : 29.10000MHz
 MODE : FM
 M4 TONE : OFF
 Q1 RF-POWER : H
 Apply no signal to MIC Connentor
 Transmitting
 Connect a digital multi-meter to CP4
 Value 3.0V
 Adjust C267

とのことである。


対象はこの↑基板。


手がいくつもないと撮影出来ないので、雰囲気だけ撮影し、こんな感じで。

で、結果。
調整ポイントの電圧が規定値に満たない状況。
トリマを回しても変わらず。
とりあえず「トリマか?」と疑ってかかり、上からドライバーで押して圧力をかけてみると、何と送信しやがる。

「トリマだ。」

しょうがない、部品取り替えてみて、だましだまし使うとするか。


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2012/06/11 12:30追記

パーツリストの型番からすると、このトリマはたぶん30PF。
週末、秋葉原ラジオデパート3階「シオヤ無線電機商会」に訪問し、30PFを探すも在庫無し。
調整がちょっとシビアになるかもしれないけど40PF、保険で20PF、10PFのトリマを調達!
早速交換して調整してみると・・・。



「FMの波、出たっ」(嬉)

ホンダ EB550 発電機の調整

2012年05月31日 | 無線系全般
無線の移動運用や電源のない所でのちょっとした作業で重宝しているのが、ホンダ製の汎用機器、EB550 発電機である。
新発売は1985年9月で、この形が世の中に出てから今年で27年、ここにある私のモノにあっては、中古で入手してから約15年という年代物であるが、地味に使い続けてまだまだ現役で活躍しているのだ。4ストロークエンジンだから燃費も良く、コンテストなどでフルに使ってても、燃料タンクを満タンにしてから5時間ぐらいは平気だ。
某Yオークションでも、程度の差はあるにせよ2万円前後の値段で入手でき、修理する際もホンダ製品を扱う店であれば消耗部品も手に入る。

先般の東日本大震災では、停電の最中でも発電機のおかげで蛍光灯を点けたりテレビを見たり、携帯電話の電池を充電したりと、かなり重宝したのだが、日本国内のどこかでいずれ来るであろう現政府民主党の無策による停電に備え、改めて点検と調整をしてみた。



今回の調整で使用した道具は、

 ・ホンダ 発電機 EB550
 ・サンワ デジタルマルチメーター CD721
 ・アドバンテスト デジタルマルチメーター R6441B (交流の周波数が計測できる)
 ・300/600W切り替え可能な電気ストーブ
 ・プラスとマイナスのドライバー

である。
このEB550発電機の定格出力は 100V 5.5A (550VA) 60Hzだ。
しかし、これはあくまでも"定格"である。
早速、エンジンを掛けて適当に暖気し、無負荷時で出力されている電圧と周波数を測ってみると、



電圧は 125.3V 、周波数 68.27Hz であった。
まぁ、無負荷だからこんなもんだろう。
ここで、電気ストーブで300Wの負荷をかけてみると、



若干回転が下がって、電圧 107.6V 、周波数 61.28Hz に変化した。
さらに調子に乗って、発電機の定格出力以上の負荷の600Wにしてみたら、電圧が85V台、周波数51Hzあたりまで低下。
そう、この発電機は今さら分かりきったことなのだが、仕様上、かかる負荷とともに回転数と電圧、周波数が変化するものなのだ。

で、結局どこのポイントで調整しようと、負荷に応じて回転が変化してしまうのだから、最終的にはどこで妥協するか・・・なのだ。そこで、現時点での自分の結論は、「電圧が90-120V、周波数は50-70Hzで変化するのが当然ということを念頭で使う!」ということにしておく。すなわち、電源電圧や電源周波数の精度を求めるような機器には使わないほうが無難ということだ。

発電機なんて道具は、日頃の生活を中では使用頻度はそう高いものではないので、イマドキの EU-9i や EU-16i などへの買い換えはしばらく無いだろうな。

K1EL WKUSB Lite Morse Keyer を買ってみた・作ってみた

2012年05月17日 | 自作
K1EL WKUSB Lite Morse Keyer を買ってみた。



連休の谷間に注文して、2週間で到着。
イチから基板起こしてPICに焼いて・・・という手間を考えたら、お安い買い物である。

WKUSB Lite Kit
Item# WKUSB-LITE
From amount \3,932 JPY
To amount $48.00 USD
Exchange rate: 1 Japanese Yen = 0.0122075 U.S. Dollars

本体価格38$、送料10$。
PayPal決済で日本円にしてだいたい4000円。(2012年5月1日時点)

組み込むケースやら何やら、細かい部品を買って来なきゃいけないのだけど、いつものパターンで「買って満足」になると高い買い物になりかねないので、早速着手!

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2012/05/17 11:30追記

事件発生!部品足りない(笑)
先にアップしたパッケージの写真を拡大してみても、説明書にあるセラミックコンデンサの量と実数が合わない!



キットは部品の点数を確認してから組み立てましょう。
輸入ものは特に。

しょうがねぇ、0.1uF 25V(104)3つ、ジャンク箱探すか。

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2012/05/21 12:30追記

結局、104コンデンサはジャンク箱に在庫が無くて、パーツ屋に買いに行って調達。
組み込むケースもお買い上げ。TAKACHIプラスチックケースSW-85、サイズはW60*H40*D85のものだ。
一通り組み上げて、ケースの加工をしてみた。



写真手前の穴は加工に失敗し(笑)、奥のほうが正解。
今のところ、動くかどうかは別。

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追記



ケースに仮組み付けしてちょっと満足。
プラケースで良いのかは実戦配備して考えることにする。



PCにUSBドライバなどを入れて簡単に試してみた。
ドライバがちゃんと当たっていれば、LEDランプが "R" を返してきてくれる。(嬉)
K1ELホームページから「WKdemo_setup」をもらってきてセットアップし、シリアルポートをきちんと設定すると、画面上で「openCOM:Success」などという表示に続いて、「WinKey2 V24 OnLine」となればOK。

はい~、作ったので満足満足。
で、はたして実戦で使う・・・のか?

ポータブルバッテリーのススメ

2012年05月14日 | 無線系全般
「大きな地震が発生したら停電する」ということを覚悟しておいたほうが良いのは先般の東日本大震災でもおわかりのことだろう。しかも、電力供給が乏しくなった場合、(電力の供給体勢が無計画状態なのに)計画停電!なんてこともありうる。

実際、あの震災による停電で重宝したのは、クルマやバイクから取る電源だったのだけど、家の中で使うには、持ち運びができるようなバッテリーを使いたい。
・・・てなことで、大地震前に無線的なオアソビ用に使おうと思って買っておいたのが、大自工業のSG-1000というポータブル型のバッテリー。


これ、実はかなり使える存在だったのだ。
震災時は、LEDライトを点灯させたり、ラジオを聴いたり、ケータイの充電だったりと、電源の用途は幅広かった。

このバッテリーの容量は満充電時で12Vで7.2Ah、これをUSBの電源アダプタを使ってiPhoneを充電した場合、iPhone内蔵のリチウムイオン電池の容量を3.7Vで1.5Ahと仮定して単純に計算すると、電源の変換効率を考えても、iPhoneの電池がすっからかんの状態から12~14回分は充電が可能になる(はず)。

とは言っても、こんなバッテリーの心配をするより、クルマ用のガソリンをいくらか備蓄しておいたほうが良いかもしれない。