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②魅惑のコピ・ルアク

2017年09月23日 | 講座&セッション受講
色々な幸運が重なって手に入った貴重な「コピ・ルアク」。


同時に。
貧困・文明・文化・コーヒーを取り巻く実態、自然問題やジャコウネコとの共存・共生、
それら全てが映し出されているものなんだ…ということもわかりました。





そして、いよいよ。
岩崎先生がコーヒーを淹れてくださいます。








それにしても、先生が淹れている姿って、本当に流れるような動きで、無駄がない美しさ。
職人というより芸術家のようなんです。

「ラフマニノフのシンフォニーのようなブレンドを淹れたい」なんておっしゃる方ですから♬

ミルでひいている時の香り(フレグランス)、淹れている時の香り(アロマ)、
それらが加わり…空間に広がり、参加した皆様も思わずため息~。










インドネシア式の甘いお菓子と一緒に、いよいよコピ・ルアクをいただきます。





生まれて初めての味と香りは…。


言葉で表すのが難しいのですが、
通常のコーヒーとは明らかに異なる香りの「層」のようなものがありました。

私が感じたのは、茶道で使用する「香木」に近いかな?

お点前でも聞香をしますし、お茶室でも使用しますが、沈香のような少し重みのある香り。

しかも、
香りの成分は時間の経過とともに強く出てきて、すっかり冷めた頃には、漢方のような味と香りに。

「コーヒーであってコーヒーでないみたい」と、私一人があれこれ感想を言ってしまったのですが、
先生と主催者のさくらさん、なぜだかとても喜んで下さり「ものすごい香りに敏感!鼻がいいですね!!」。


美味しいか、美味しくないかという事については、好みがあるので、それぞれに異なると思います。

私は、時間の流れに伴い刻々と変わりゆく…香りと味の大きな変化こそが、
「天然」のコピ・ルアクならでは面白さであり、特徴なのかなと感じました。


一度は「本物」を飲んでみたいと思っていた願いが叶いました。

これこそが「プライスレスな体験」。


先生が行かれたロンボク島も、ものすごいスピードで開発が進んでいて、
「おそらく野生のジャコウネコがいなくなる日も近いかも…」と。

今、手元にあるのは、これで最後ですと、
貴重なコピ・ルアクを参加者に少しづつ分けてくださいました。








岩崎先生は、コピ・ルアクを「歴史の負の部分が蓄積されたもの」と表現されました。

この先、こんなに出所の確かなコピ・ルアクを口にすることは出来ないと思いますが、
「本物」に触れられた貴重な経験でした。

本当にありがとうございました!



岩崎先生の次回の講座は、11月。

国立音楽大学卒業の先生の専攻は管弦楽。クラッシックからジャズまでこなされ幅広い知識をお持ち。

世界最高のオーケストラと評されているウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。
このフィルの歴史と偉大な作曲家についてのお話しです♡

美味しいWiener Kaffeeをいただきながら♬

バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ヨハンシュトラウス…。
クラッシック音楽が大好きな私にとって、ワクワクの素敵な講座になりそうで、今から楽しみです。

①魅惑のコピ・ルアク

2017年09月23日 | 講座&セッション受講
昨日、9月22日。行ってまいりました。


幻のコーヒーとまで言われるほど、非常に珍しいコーヒー「コピ・ルアク」を味わいに!

講師は焙煎体験でもお世話になった岩崎泰三先生(その時の記事はこちら💛)。
予定時間を大幅に越えて熱く盛り上がってしまいました。


コピ・ルアクは、インドネシア語で、kopi=コーヒー、luwak=ジャコウネコ。

一杯、7000円〜10000円と言われています。
東京にある某老舗有名ホテルでは、一杯2500円で提供していたとか…。


貴重な「コピ・ルアク」をいただく前に、まずはインドネシア式のコーヒーをいただきながら、
先生のお話しと、撮ってこられた数々の写真を拝見。


岩崎先生は、稀有な人物S博士との出逢いをきっかけに、2014年、2015年と2年続けて
自らロンボク島に足を運び、博士と現地の人たちの協力を得て天然のコピ・ルアクを入手。

その貴重なコピ・ルアクを、先生が心を込めて焙煎して下さりお持ちになったものを、
今宵味わうことが出来るとあって、始まる前から皆さんワクワクドキドキでした。


講座は、そもそもなぜ、コピ・ルアクが世に出るようになったのか…という事を知るところから。

そこには。

インドネシアが過酷な植民地支配下で峻烈な搾取があった、という時代背景が大きく関わっていました。
真実を知って一瞬…言葉を失い、「知らない」ということは「罪」だと激しく感じました。

高値がつくようになってからは、狭いケージに乱獲された野生のジャコウネコたちが押し込められて、
無理やりコーヒーの実だけを食べさせられているというのが実態。

それでも、インドネシア政府の鑑定書がついて輸出されているわけですから、
天然のものと巡り会うのがいかに困難かということが理解できます。

また、パパイヤの酵素に漬け込むと似たような香りになるとか、
科学的に作られた成分を使った偽物も多く出回っているそうです。

なので、コピ・ルアクを扱っているというサイトを見ると、
わざわざ「本物」を…と強調して紹介しているのもうなずけますね。

もっとも、どこまでが「本物」なのか?ということもありますが。



さて、岩崎先生がロンボク島に行くきっかけになったのが、植物学者のS博士。

前インドネシア大統領専属の博士で、政財界にものすごく太いパイプをお持ちの方。
御年80歳でいらっしゃるそうですが、この博士が同行してくださったおかげで、
様々なことがスムーズに運び、現地の方からも大きな協力を得ることが出来たようです。





(この写真の方がS博士)



もともとジャコウネコは夜行性。ですから、日中はその姿を見ることは出来ません。

彼らは、真っ赤に熟した甘くて美味しいコーヒーの実だけを選び口にします。

皮だけを上手に吐き出したような形跡もあったそうで、
甘い実を食べた後は、未消化な種子の部分を排泄物として出します。

ジャコウネコの口から入ったコーヒーの実が外に出るまでの間に、
体内で色々な作用が働き、独特の香りを持ったコーヒーが生まれるという仕組み。


調べたところ、あの「シャネル N°5」と同じ香りの成分だったとか…。


どんなところに彼らの排泄物があるかは、現地の子供たちがよく知っていて、
皆で手分けをして探し出してくれたようです。

実際に現地で「ナマ」の「それ」を見て触れた岩崎先生いわく。

本当に未消化の種子の部分だけが塊になってスルリと出ていて、糞の臭さもなく、
素手で触ることに全く抵抗もなかった…との事。


先生のお話しを聞きながら、次々と映し出される写真を見ていると、
その世界に引き込まれ、まるでタイムトリップしているような感覚になりました。

続く…。