色々な幸運が重なって手に入った貴重な「コピ・ルアク」。
同時に。
貧困・文明・文化・コーヒーを取り巻く実態、自然問題やジャコウネコとの共存・共生、
それら全てが映し出されているものなんだ…ということもわかりました。
そして、いよいよ。
岩崎先生がコーヒーを淹れてくださいます。
それにしても、先生が淹れている姿って、本当に流れるような動きで、無駄がない美しさ。
職人というより芸術家のようなんです。
「ラフマニノフのシンフォニーのようなブレンドを淹れたい」なんておっしゃる方ですから♬
ミルでひいている時の香り(フレグランス)、淹れている時の香り(アロマ)、
それらが加わり…空間に広がり、参加した皆様も思わずため息~。
インドネシア式の甘いお菓子と一緒に、いよいよコピ・ルアクをいただきます。
生まれて初めての味と香りは…。
言葉で表すのが難しいのですが、
通常のコーヒーとは明らかに異なる香りの「層」のようなものがありました。
私が感じたのは、茶道で使用する「香木」に近いかな?
お点前でも聞香をしますし、お茶室でも使用しますが、沈香のような少し重みのある香り。
しかも、
香りの成分は時間の経過とともに強く出てきて、すっかり冷めた頃には、漢方のような味と香りに。
「コーヒーであってコーヒーでないみたい」と、私一人があれこれ感想を言ってしまったのですが、
先生と主催者のさくらさん、なぜだかとても喜んで下さり「ものすごい香りに敏感!鼻がいいですね!!」。
美味しいか、美味しくないかという事については、好みがあるので、それぞれに異なると思います。
私は、時間の流れに伴い刻々と変わりゆく…香りと味の大きな変化こそが、
「天然」のコピ・ルアクならでは面白さであり、特徴なのかなと感じました。
一度は「本物」を飲んでみたいと思っていた願いが叶いました。
これこそが「プライスレスな体験」。
先生が行かれたロンボク島も、ものすごいスピードで開発が進んでいて、
「おそらく野生のジャコウネコがいなくなる日も近いかも…」と。
今、手元にあるのは、これで最後ですと、
貴重なコピ・ルアクを参加者に少しづつ分けてくださいました。
岩崎先生は、コピ・ルアクを「歴史の負の部分が蓄積されたもの」と表現されました。
この先、こんなに出所の確かなコピ・ルアクを口にすることは出来ないと思いますが、
「本物」に触れられた貴重な経験でした。
本当にありがとうございました!
岩崎先生の次回の講座は、11月。
国立音楽大学卒業の先生の専攻は管弦楽。クラッシックからジャズまでこなされ幅広い知識をお持ち。
世界最高のオーケストラと評されているウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。
このフィルの歴史と偉大な作曲家についてのお話しです♡
美味しいWiener Kaffeeをいただきながら♬
バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ヨハンシュトラウス…。
クラッシック音楽が大好きな私にとって、ワクワクの素敵な講座になりそうで、今から楽しみです。