クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

日比野晋一さんが描く深海魚の血の流れが、息遣いが、鮮やかに私の目に飛び込んでくる

2014年11月20日 17時40分07秒 | 美術展
「深海」と名付けられた目の前に大きく広がる幻想的な世界。
日比野晋一さんが描く漆黒の物音一つしない深淵な世界。

自らの体から発する妖しい光に導かれた深海魚の体躯と器官の輪郭線。
深海魚の血の流れが、息遣いが、鮮やかに私の目に飛び込んでくるようです。

きれいに面取りされた四方体の小さな塊。
曲がりくねった細長い管。
深海魚との普段はあり得ないような同一シーンでの存在が、画家の心の中を密やかに露にしてるようです。

絵の前に立つ者は、瞬時に深海へといざなわれます。
更には、深海魚の体の中までへも誘い込まれて、深海魚の目線で闇の世界を進んでいます。

日比野晋一さん、他7名の「第3回 新たな表現者たち」は、名古屋市中区錦3丁目のギャラリー彩で、11月28日(金)まで開催中です。
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早川知加子さんの重厚で洒脱な心地よいマチエール

2014年11月20日 16時14分45秒 | 美術展
不思議な形をした物体、いやよく見れば生物のようにも見えます。
いくつもいくつも仲良く手をひき繋がって大きな塊となって空間に浮かんでいます。
ゆったりとした空間にふんわりと浮かぶあまたの生物ようなもの。
目のようにみえる輪郭、口のように見える輪郭、耳のようにみえる輪郭。
不思議な生物にじっと見られる間隔におちいります。
楽しそうにおしゃべりをしながら、仲間の言うことをじっと聞いてるようにも見えます。

絵画全体からは、重厚な、そして洒脱な、両方混ざった心地よいマチエールが柔らかな感覚を発散しています。
木版画の刷られた色合いが見る者を吸収し、塗られた絵具の風合いと共に、画家の気がそっと渦巻いています。

早川知加子展は、名古屋市中区1丁目のギャラリーA・C・Sで11月29日(土)まで開催中です。
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