クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

中部白日展で印象に残った人物画

2012年09月22日 10時29分36秒 | 美術展
一昨日、第38回 中部白日展を見てきました。

素晴らしい作品ばかりですが、次の人物画が、特に私の印象に残りました。

安藤千枝子さんの 「 母子 」 。
若いお母さんが、そっと見つめる我が子への眼差し。
2、3才くらいでしょうか、正面をじっと見る女の子の澄んだ瞳。
女の子の白い服には、赤や緑の柄がついていて、お揃い色のカチューシャ、そしてお母さんのほの暗い黄色の上着の色彩の取り合わせに、若い親子の幸せな瞬間が、描き出されています。

岩田靖廣さんの 「 夢(谷風と大童山) 」 。
上半身裸の将来の強い力士を夢見る坊やでしょうか、小学校低学年にみえます。
濃い緑の短パンもはちきれんばかりの体躯で、白い折り鶴を折っています。
黄色の折り鶴も床にふんわりと立っていて、二つの鶴で坊やの願いは叶うことでしょうね。
坊やの気持ちと、画家の気持ちが素直に表れ、坊やに応援したくなります。

服部知子さんの 「 ラジオ 」 。
10代後半の少女でしょうか。
床に座るその少女の肩越しには、昔の真空管式でしょう、大きな立派なラジオが顔を出しています。
悠久の時を楽しむかのような少女の姿。
画家の幼い頃の思い出のシーンでしょうか。

さて、お目当ての三輪修さん。
今回は、ちょっと小さめのサイズの 「 二つのデカンダ 」 。
青と、茶色のデカンダが縦に2本、並んでいます。
デカンダの下に敷かれた淡い藤色のショールでしょうか、柔らかな透明感が素敵です。

第38回 中部白日展は、明日の9月23日(日)まで、愛知県美術館ギャラリーで開催中です。

( 写真は、会場の愛知県美術館から見たテレビ塔 )

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