大事をなさんと欲せば、小さなることをおこたらず勤むべし。小積りて大となればなり。およそ小人の常、大なる事を欲して、小なることをおこたり、出来がたきを憂いて出来易き事を勤めず。それ故ついに大なる事をなすこと能わず。たとえば、百万石の米といえども、粒の大なるにあらず、万町の田を耕すも、その業は一クワずつの功にあり。千里の道も一歩ずつ歩みて至る。山をなすも一簀の土より成る事を明らかにわきまえて、励精、小さなる事を勤めば大なる事必ず成るべし。小さなる事をゆるがせにする者、大なる事は必ず出来ぬものなり。
1856年10月20日栃木県に死す。
通称は金次郎。江戸時代末期の篤農家。徹底した実践主義で、神・儒・仏の思想をとった報徳教をはじめた。
1856年10月20日栃木県に死す。
通称は金次郎。江戸時代末期の篤農家。徹底した実践主義で、神・儒・仏の思想をとった報徳教をはじめた。
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