ゲル長官の詰将棋検討

　これは石破氏ＧＪ。一刻傾きかけた、どこぞの政府、尖閣衝突ビデオ非公開の流れを、再び公開の流れへと押し戻した模様。

　なんせ値千金だったであろう仙石の「誰も公開しないとは言っていない！」の一言までの流れは、まさに芸術モノの蟻地獄であった。
　順を追ってこの蟻地獄を見ていこう。

１．まず、外交権は内閣に所属している点を強調。

２．仙石へ質問。尖閣中国漁船衝突事件は外交問題へ発展すると認識していたか？
→「当然」としか答えられない

３．仙石へ質問。検察の判断を「諒（納得承知した）とした」と言ったよね？
→「当然」としか答えられない

４．今回の尖閣漁船衝突事件の法的解説。
　ここから、石破氏の解説が見物。
　検察が何故「起訴便宜主義」で、起訴しない場合において、政府に干渉されない裁量が与えられているのかを説明。

・起訴しない方が被告が更生できる
・起訴しなくても社会秩序が保てる

　今回のケースはそのどちらにも当たらない事が明白。

　さらに、中国と「犯罪人引渡し条約」が締結されていない事を説明。釈放した段階で、中国人船長は事実上、不起訴となる。
　この解釈、仙石氏の解釈と同じかと確認。
→「当然」としか答えられない。

５．さらに検察に対し、政府から超法規的措置が行われるケースを解説。
　これが、まあ凄い。ロッキード事件の全議事録を読破したそうで。
　で、仙石に「そうだよね？」と確認。
→「当然」としか答えられない…！


　要するに、この５段階の質問により、石破氏は

「検察が決める事だから政府は知らん」

と言えなくしている訳だな。で、ここまで外堀を埋めきった上、今度は内堀を一気に埋める。

「公開しない事で何かが守られるから、公開しないのだろう？ここまできたら、何が守られるから公開しないのか言え」

　恐るべし…。
　既に、「俺は知らん」が封じられているので、公開か非公開かしか選択肢がない。で、「非公開なら、何故非公開なのかを説明しろ」と。「当事者なんだから出来るだろ？」と言うわけだ。狡猾！これを狡猾と言わずしてなんというのか。

　で、とうとう仙石は、前述の台詞を言っちゃうわけだな。

「出さないなんて一言も言ったことはありません！」

　公開しないとか言った日にゃ、公開できない理由を説明しなきゃいけない。仙石は菅とは違い、当然内容を見てるし、この流れからして間違いなく中国漁船に非がある。ここで、例えば

「公開しない理由は、公開すると日本の国益を損ねるからです」

　とか言っておき、彼の意の沿わず、近い将来公開されたりしたら、「中国人犯罪者をかばう事が国益なのですか？」と絶対聞かれるわけで。進退極まったわけだな。

　こりゃー、公開しなければ嘘だろ。まあ、その「嘘」を「ホント」にし続けるのが民主党なんだろうけどさ。

　ふっ。もう隠すの無理だろ。何故にそこまで中国様の忠犬なのかね。空恐ろしい程だよ。そんなに遺棄化学兵器の件で最大６０兆円中国に貢ぐのがオイシイのかね。まあその１％でもキックバックされりゃ、民主党に入ってくる金は、6000億円だもんな。オイシイかぁ。

　ま、とりあえずこの動画は必見だわ。










軍事を知らずして平和を語るな