あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

偉大なるチャ

2017年05月24日 23時58分24秒 | 特定亜細亜
 産経は最近、本当に韓国の分析が納得のいくものに変わってきている。
 今回もなかなか、他紙では見られない良記事であった。

【産経】韓国が見捨てられればうまくいく? 文在寅大統領と付き合う心構えとは…
http://www.sankei.com/politics/news/170524/plt1705240001-n1.html

 結構な長文記事なので、まあいつもなら要点をまとめるのだけど。
 今回は部分部分で面白かった部分をチョイスしてみよう。

 まず、キモとなったのは、米ブッシュ大統領時代、日韓に対する外交を担当したビクター・チャ氏について。ブッシュ政権当時としては、彼の考え方は画期的で。以下の台詞が実に秀逸。まさにその通りであろう。

米国のプレゼンスは『無責任という自由』を助長しているといえよう。そのために両国、特に韓国には理性的かつ建設的な方法で対日関係にアプローチしようとする動機が弱く、両国間の反目を内政に有利に利用しようとする傾向が強い

 つまりね。「米国が日韓に接近すると、韓国は「見捨てられる恐怖」が薄らいで、積極的に協力しなくなるんだよ。で、米国が気を使ってくれる事をいいことに、それを利用して日本を貶めようとする」って主張してるんだね。チャ氏は。
 実際、ニクソン大統領のニクソン・ショックの頃とか、在韓米軍の縮小を開始したカーター大統領の時代には日韓は接近し、レーガンやオバマの時代に米国が特亜情勢に関わってくると、日韓では歴史認識問題が発生する。
 「無責任という自由」とは、本当に的を射ている。

 で、それでも産経は、チャ氏の論旨だけでは韓国の行動は説明できないって言うんだよ。

ただ、チャ氏の議論は冷戦時代の日韓関係の分析を基としている。冷戦後も同じメカニズムが日韓関係に働いているとは言い切れない。

 韓国の戦略的自立を目指した盧政権時代、米政府は盧氏の要求を上回る形で米軍の関与を低下させた。(中略)それでも盧政権は対日関係改善に動かなかった。チャ氏の議論とは矛盾する。

 で、これを補足する論旨として。産経は「対抗と追従」という説明をする。
 この論旨は、国際政治学のケネス・ウォルツ氏の『国際政治の理論』である。

中国は朝鮮戦争で北朝鮮側に立って戦った韓国の旧敵国だ。とはいえ、米国から「見捨てられる恐怖」を感じた韓国が、北朝鮮に影響力を持つ経済・軍事大国である中国に接近することで、自国の安全を確保しようとする力学が働く。

 自国では対処できないほど隣国の国力が増大したり、大きな脅威となったりした場合、国家は大きく分けて2つの選択肢を持つ。1つが軍備増強や同盟形成により隣国に対峙する「バランシング(対抗)」であり、いま1つは隣国にすり寄ることで安全を確保する「バンドワゴニング(追従)」だ。

 ここらへんが、産経の主張が間違っていると感じるところと、同時に面白いところなんだけどね。
 続きを紹介してみる。

国際政治学の大家ケネス・ウォルツ氏(1924~2013年)は『国際政治の理論』で「指導的地位をめぐる競争においては、バランシングが理にかなった行動となる。なぜなら、ある連合が勝利すると、勝った連合の中の(バンドワゴニングした)弱い方の構成国は強大な構成国のなすがままになってしまうからである」と指摘している。

 よーするに産経は、ウォルツ氏の論旨によれば、韓国は常識的ではないという結論に持っていきたいのだ。そして、最終的な結論も、俺と同じ。「日本は、韓国を適度に見捨てられれば、万事うまくいく」のである。産経記事のタイトルの通り。

 な?面白い記事だろう?まるで俺のブログ記事のようなんだよ。この産経の記事。
 でも惜しい…。前述した通り、産経はチャ氏の論旨に矛盾があるので、ウォルツ氏の論旨を拝借するというのだけど。

 チャ氏の論旨だけで矛盾なく説明できていると思うのだ。無論、ウォルツ論のような、国際政治的行動で、韓国が「非常識な」追従を選んでて、常識的ではないのは間違いではないのだけど。

 韓国にとって、米国も中国も、儒教的に絶対に逆らってはならない兄貴分なのである。そして、日本も米中には絶対に逆らってはならない境遇であると感じているのだ。
 そんな中、上記例で言えば、盧武鉉大統領の頃、米国は韓国から距離をとったのに、日韓関係は悪化した。チャ氏の論旨で言えば、ここは日韓の絆が深まる部分ではないのか?という話なんだけど。
 なんの事はない。米国の抜けた穴を、韓国にとっては同レベルの兄貴分である中国が埋めているので、日韓関係は悪化したのだ。むしろ中国が接近したが故に。
 要するに、彼の国の行動は常に「虎の威を借る狐」なのだ。他人の褌でなければ常に相撲がとれない。

 米中が韓国にとって同レベルの存在であるならば。チャ氏の説明で完結できるのだ。
 米国の抜けた穴にすっぽり中国が収まっていれば、韓国は「見捨てられる恐怖」を抱かない。前回は米国の威を借る狐。今度は中国の威を借る狐というわけだ。

 そして。米中から見捨てられ気味になって現在、韓国はやっと「見捨てられる恐怖」を感じるようになってきた。なので、韓国は今、日本に必死になって接近してこようとしているわけである。

 んでね。
 ここからが、産経とは違う意味でチャ氏の論旨が矛盾するのだけど。
 韓国が接近してきても。日韓関係がよくならないのである。

 日本人が、かなり全体的に、韓国が嫌いになってきている証左なのである。チャ氏は、日韓の関係がこんなんになるとは、当時想像もできなかったに違いない。

【産経】慰安婦合意。「新外相が良案出す」と韓国高官
http://www.sankei.com/world/news/170524/wor1705240060-n1.html

 こんな事を言われるとなぁ。時すでに遅しなのに、まだ韓国は日韓関係に亀裂を入れ足りないのかと思ってしまうな。

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