「あなたは私どもの説く教説の真実性をかねがね痛感しておられましたね」とシルバーバーチが語り始めた。
「あなたはこれまで宗教の名のもとに与えられて来た教説には不満を抱いておられました。
これまで得た知識に加えて是非ともこのスピリチュアリズムの知識が必要であることを痛感されました。
そして何年か前に、残りの生涯をご自分より不幸な人々のために捧げようと密かに決意なさいました。
「おっしゃるとおりです」と夫人が答えると、続けてシルバーバーチは、しばしば困難に遭遇するその仕事についてこう述べて勇気づけた。
「あなたが片時も一人ぼっちでいることはないことはご存知でしょう。
人のために尽くそうとされるその願望は自動的に私どもの世界で同じ願望を抱く博愛心に燃える霊を惹き寄せます。
なぜならば双方に理解力における親和性があるからです。
永遠に変わらぬものは“愛”です。
人のために尽くしたいという願望から発する真実の愛です。
私どもは肩書きも党派も教義も宗派も興味ありません。
その人がその日常生活において何を為しているかにしか興味はないのです。
私どもにとっては“人のために尽くすこと”が宗教のすべてなのです。
人のために生きる者こそ最も神に近い存在なのです。
そこに魂の存在価値があるのであり、人のためという願望を抱く者は自動的にこちらの世界で同じ願望を抱いている霊を引き寄せます。
その人間を介して自分を役立てたいと思う霊が寄って来るのです。
こちらの世界には地上で人類解放のために生涯を捧げた霊が無数におります。
その気高い使命は墓場で終わったのではありません。
霊の世界へ来てからの体験によってむしろその使命感を一層強烈に感じるようになります。
霊界から地上世界を見ると悲劇と悪行が目に余ります。
強欲と利己主義と略奪が横行し、改めねばならないことが無数にあることがわかります。
そこでそんな地上を少しでも美しくするために自分を役立てるための媒体として同じ願望を抱く人間を求めるのです。
これが人のために役立てるということの仕組みです。
つまり自分を無にして霊の力に委ねるのです。
霊の力を取りとめのないもののように想像してはいけません。
実体があり直接的にあなたの心に触れることが出来るのです。
それがあなたを通じてさらに他人へ働きかけ、より大きな悟りを開く助けとなります」
ここで夫人が良い講演をするにはどうしたらよいかを尋ねた。
するとシルバーバーチは「精神統一をなさることです。
時には煩雑なこの世の喧騒を離れて魂の静寂の中へお入りになることです。
静かで受身的で受容性のある心の状態こそ霊にとって最も近づき易い時です。
静寂の時こそ背後霊が働きかける絶好機なのです。
片時も静寂を知らぬような魂は騒音のラッシュの中に置かれており、それが背後霊との通信を妨げ、近づくことを不可能にします。
ですから、少しの間でいいのです。
精神を静かに統一するよう工夫することです。
すると次第に役に立つ良い考えが浮かんで来るようになります。
背後霊のオーラとあなたのオーラとが融合する機会が多いほど、それだけ高度なインスピレーションが入ってきます。
どれほど多くの愛があなたのまわりを包んでいるか、それが判っていただけないのが残念です。
その様子を言葉でお伝えするのは容易ではありません。
人間は目に見え耳に聞こえるものによって現実を判断します。
お粗末な手段であるとはいえ、やむを得ないことです。
しかし本当は身のまわりの目に見えないところに同じ志を抱く霊が待機し、堕落せる者を立ち上がらせ、心弱き者を元気づけ、困窮せる者を救い、病人を癒し、肉親に先立たれた人を慰め、道に迷える者、疲れ果て煩悶する者たちに知識と叡智と悟りを授けんとして、その好機を窺っております。
あなたには為すべきことがあります。
そして、いずれおやりになることでしょう。」
「あなたはこれまで宗教の名のもとに与えられて来た教説には不満を抱いておられました。
これまで得た知識に加えて是非ともこのスピリチュアリズムの知識が必要であることを痛感されました。
そして何年か前に、残りの生涯をご自分より不幸な人々のために捧げようと密かに決意なさいました。
「おっしゃるとおりです」と夫人が答えると、続けてシルバーバーチは、しばしば困難に遭遇するその仕事についてこう述べて勇気づけた。
「あなたが片時も一人ぼっちでいることはないことはご存知でしょう。
人のために尽くそうとされるその願望は自動的に私どもの世界で同じ願望を抱く博愛心に燃える霊を惹き寄せます。
なぜならば双方に理解力における親和性があるからです。
永遠に変わらぬものは“愛”です。
人のために尽くしたいという願望から発する真実の愛です。
私どもは肩書きも党派も教義も宗派も興味ありません。
その人がその日常生活において何を為しているかにしか興味はないのです。
私どもにとっては“人のために尽くすこと”が宗教のすべてなのです。
人のために生きる者こそ最も神に近い存在なのです。
そこに魂の存在価値があるのであり、人のためという願望を抱く者は自動的にこちらの世界で同じ願望を抱いている霊を引き寄せます。
その人間を介して自分を役立てたいと思う霊が寄って来るのです。
こちらの世界には地上で人類解放のために生涯を捧げた霊が無数におります。
その気高い使命は墓場で終わったのではありません。
霊の世界へ来てからの体験によってむしろその使命感を一層強烈に感じるようになります。
霊界から地上世界を見ると悲劇と悪行が目に余ります。
強欲と利己主義と略奪が横行し、改めねばならないことが無数にあることがわかります。
そこでそんな地上を少しでも美しくするために自分を役立てるための媒体として同じ願望を抱く人間を求めるのです。
これが人のために役立てるということの仕組みです。
つまり自分を無にして霊の力に委ねるのです。
霊の力を取りとめのないもののように想像してはいけません。
実体があり直接的にあなたの心に触れることが出来るのです。
それがあなたを通じてさらに他人へ働きかけ、より大きな悟りを開く助けとなります」
ここで夫人が良い講演をするにはどうしたらよいかを尋ねた。
するとシルバーバーチは「精神統一をなさることです。
時には煩雑なこの世の喧騒を離れて魂の静寂の中へお入りになることです。
静かで受身的で受容性のある心の状態こそ霊にとって最も近づき易い時です。
静寂の時こそ背後霊が働きかける絶好機なのです。
片時も静寂を知らぬような魂は騒音のラッシュの中に置かれており、それが背後霊との通信を妨げ、近づくことを不可能にします。
ですから、少しの間でいいのです。
精神を静かに統一するよう工夫することです。
すると次第に役に立つ良い考えが浮かんで来るようになります。
背後霊のオーラとあなたのオーラとが融合する機会が多いほど、それだけ高度なインスピレーションが入ってきます。
どれほど多くの愛があなたのまわりを包んでいるか、それが判っていただけないのが残念です。
その様子を言葉でお伝えするのは容易ではありません。
人間は目に見え耳に聞こえるものによって現実を判断します。
お粗末な手段であるとはいえ、やむを得ないことです。
しかし本当は身のまわりの目に見えないところに同じ志を抱く霊が待機し、堕落せる者を立ち上がらせ、心弱き者を元気づけ、困窮せる者を救い、病人を癒し、肉親に先立たれた人を慰め、道に迷える者、疲れ果て煩悶する者たちに知識と叡智と悟りを授けんとして、その好機を窺っております。
あなたには為すべきことがあります。
そして、いずれおやりになることでしょう。」