暮れの主婦の忙しさと言ったら…、
一応、私も主婦の端くれ。
お煮しめも、黒豆も煮て、玄関の飾りつけも終えました。
幼いころのお正月を迎える日々は、
子供心にも弾むものがあった。
大家族でもないのに、母は樽で白菜を漬け込んでいた。
毎年決まった方からおおきな新巻きサケが送られてくるのを、
正直とまどっていた。
障子を張り替え、布団の綿を入れ替え、家族の晴れ着を揃え、
元日の朝はお正月のお膳が整えられる。昔の主婦はさらりとこなしていた。
何でもできた。
暦の変わった元日の朝は子供心にも、改まった特別な空気を感じた。
それにしても、暮れもお正月も母は真っ白な割烹着姿で働きずくめだった。
私は母の十分の一の主婦…、
「いいのよ、仕事持っているんだから」
そんな声が聞こえる、
勝手に思う、ありがとうおかあさん。