「おくのほそ道」8(尿前(しとまえ)の関)

宮城県大崎市鳴子温泉字尿前地というのが今の地番のよう。住人はいないという。芭蕉のころ、ここに関所があった。出羽国に向かう途中だ。芭蕉たち一行は関守にあやしまれたがなんとかして関を越す。日が暮れたので、山中で国境を守る人のウチに泊めてもらった。この時に感じたことなどを句にした。

蚤(のみ) 虱(しらみ) 馬の尿(しと)する枕もと 

地名が尿前だ。地名に関してのネットでの説明・ 源義経一行が平泉に逃避する際、連れていた幼児が初めておしっこをした場所が有力のようです。

今、蚤とか虱など全くお目にかかることはないだろうが、私たちが子どものころ、いわば「同居者」だった。江戸時代は当然だろう。蚤はいるしさらに虱まで動いている、おまけに寝る部屋の隣が馬小屋で馬が勢いよく小便をする、「いやあ、まいった、まいった。これじゃ眠れたものじゃないナ」という心地だったのだろう。泊めてくれた人には悪いが。

※ 初めて「おくの細道」の全文を読んでみた。なかなか面白い。古典がこんなに面白いものだとは知らなかった、と言えば恥ずかしいのだが。それでしばらくの間「細道」をたどってみるつもり。
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