スバラシイ?安倍演説

一昨日、各紙に載った安倍首相の施政方針演説を精読した。テレビその他で要旨は報道されているから大方は了解しているだろうが、なかなか読み応えがあるというか、内容は(現実の政治の展開は別として)スバラシイものだという感想である。気になった事項をいくつかを記してみよう。

・「人づくり革命」「生産性革命」、そして「働き方改革」と「地方創成」

演説記事で目立った項目はこういう人心を昂める用語である。「革命」「改革」「創成」。
これらを総合して、こう訴える。
「『新たな国づくり』の心をもって『理想の日本』をきづくために国民はこころをひとつにして取り組もう」と。まさに一億総活躍の社会だ。

・4人の有名無名の人を登場させる

第一に登場するのは、当初敵方として薩長軍と戦った白虎隊の山川健次郎。東京帝国大学の総長になった。この人の能力を評価した政府軍(倒幕軍、中心は安倍氏の出身地の長州の軍)。第二の登場者は、80歳を超えてコンピューターを学んだ若宮正子さん。彼女はゲームを開発した。第三は豊田佐吉。ご存じトヨタの創始者。織機をつくる小さい会社をつくったが、これは今や世界に冠たる会社。第四にデビューしたのは、金原明善という植林によって治水の功を上げた人。

・眉毛にツバ?

幼児教育の無償化を2020年度までに「一気に進めます」。また20年度までに公立私立の教育費に「実質的無償化」を実現、高等教育も無償化の対象とする。
私たちと直接関係のあることでいえば「フリースクールの子どもへの支援を引き続き行う」と宣言している。どういう根拠で言っているのか、説明してほしいものだ。
また北朝鮮の挑発は激化するが、われわれは断固として自国を守る気構えをもたなければならない。そしてそのために日米安保をいっそう強化していく。アメリカの新しい武器であるイージスアショアやミサイルをどんどん導入する。北の金正恩のおかげでアメリカは儲かり日本はますますアメリカに奉仕することになるのでは?
沖縄の人たちの苦難を一歩一歩軽減してきた。この政策をこれからも一貫してすすめる。(よく言うね!)

冒頭記したように現実政治から見ると安倍演説はまさに別の展開で進んできたのではないだろうか。

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