未来社会を構想するユメ(2)

スターリンの独裁が展開されていたソ連で、「大粛清」が1930年代に行われた。スターリンに反対していた共産党関係者のみならず軍人、学者、文化人、一般市民まで、少しでも目をつけられると片っ端から処刑されていった。統計上で80万人。しかし実際には800万から1000万人が殺されたと言われている。ヒットラーのホロコーストの犠牲者が600万人なので想像を絶する規模だった。

同じような悲劇は中国の文化大革命でも起きていた。中国共産党による香港の民主化を求める人々、ウイグル人など少数民族に対する弾圧など。
民主主義なき一党独裁に、目指すべき未来社会の姿はない、と斎藤氏はいう。

今のロシアや中国に行って、そこが社会主義の国家だと感じる人はいるだろうか。アマゾンはなくともアリババがあり、フェースブックはなくとも似たもの(ウェイボー)がある、日本やアメリカ以上の資本主義社会だ、と。ただ銀行、土地、公社などが国有化されているぐらいだ。

斎藤氏は言う。「党と官僚が国を動かしている」と。まさに「国家資本主義」「政治的資本主義」だったと。ずっと前から、ソ連も中国も「政治的資本主義」だった。
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