不登校数の推移

今朝の新聞に、不登校数の動きが報道されている。もちろん文科省発表の数字である。これによると、中学校が減少したとある。

この数字について若干コメントしたい。不登校の児童生徒が大きく増えたのは平成10年度である。この年以降、小学校の割合は0.3%を超え、中学校は10万人、2%を超えた。小学校は今回を含めて0.32%から0.36%の間を行ったり来たり。ほぼ300人に1人の割だ。
中学校でいえば、平成12(2000)年度以降、30人台に入る。38人に1人(H12)、36人に1人(H13)。最も不登校の割合が大きかった平成19(2007)年度が34人に1人、20年度は35人に1人、そして今回発表の21年度は36人に1人である。

文科省もいうのだが「減少傾向に入ったとは言えない」のである。
北海道はむしろ微増傾向にすらあるし、札幌市内でいえば(今秋発表になるとのことだが)やはり「大した変化はない」らしい。

以上のことから言えることは何だろう。いぜんとして「不登校」は今日の公教育にとって軽視することのできないテーマであるということだ。不登校の子どもたちの「学びの機会」をどう保障するか、その意味と方法を吟味することなしに公教育の今と未来を語ることはできない。

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