「原発ゼロ」方針?

道新夕刊に「原発ゼロ閣議決定せず 経済界などに配慮 新戦略骨抜き」とトップ記事で報じている。
しかし報道ステーションに招かれた民主党党首4候補の中の1人野田さんは「2030年代までに原発ゼロをめざす」ことを閣議決定した、と強調した。いろいろな事情を見直すことを入れていることから、基本方針が骨抜きになったという批判に対して、原発ゼロを実現するという前提方針は変わっていない、「30年代に原発ゼロ」の方針はぶれていないことを、と野田首相は強調していた。
しかし、閣議決定には「ゼロ」の文字は全くない。

全くよく分からない。「原発の新規増設は行わない」は、すでに方針として増設をきめているのだから、これをキャンセルするわけにはいかない、しかし30年代には稼働しないようにする、という意味のことだと野田さんは言っていた。何が何だか、素人には分からない。ゼロにするのか、ゼロにしたいのだがいろいろな事情(経済界、外国からの反対など)があるからゼロにはできない、と言っているのか。
ようするにゴマカシの論理をいろいろ組み合わせて言っているように見えてならない。「ゼロにすることをめざす」のだから、そうならなくともいい。「めざしたがうまくいかなかった」といいわけができるように初めからしかけている。

このゴマカシは、オスプレイについても同じだ。「安全性を問う」ことを強調し、安全性がはっきりしない限り日本での配備はない、といっていたのではないだろうか。
ところがアメリカ側から「安全だ」と言われた(こういうことは言われる前から分かっている!)と「安全性は確保された」として今週中に岩国で試験飛行をし、来月には沖縄普天間に配備するという。

このところ政治問題が多くなって気になるのだが、そういう「世界」と「日本」の今であることをしみじみ思う。

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