「カナリアたちの警鐘」

これは函館で社会福祉士として活躍している野村俊幸さんが刊行した文庫版の書名である。「不登校・ひきこもり・いじめ・体罰へはどのように対処したらよいか」と副題がついている。

野村さんとは不登校等のテーマでこの数年つきあいのある方だが、「不登校・ひきこもりはダメ!」と世間の物差しで決め付けていませんか?という疑問は私たちのように不登校等について関わっている者たちからすれば共通の疑問だ。これについて野村さんが的確に答えてくれている。

「一度立ち止まり、『登校しないこと、ひきこもることがその子にとって必要なプロセスかも知れない」と考える。そんな視点にたつと、見えてくるものがあります」と書の帯にある。

カナリアという鳥は炭鉱で危険を鉱夫たちに知らせてくれる鳥という。だから鉱夫たちは危険を感じたらカナリアを入れるのだそうだ。
不登校の子どもたちも、今の学校や教育の状態が問題だ、と教えてくれていると考えれば、まさに不登校の子どもたちはカナリアといえる。

「文芸社セレクション」シリーズ。

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