初めて公的に結婚した僧侶「親鸞」

日本の仏教の歴史で、僧侶であって公的に結婚した最初は鎌倉時代の僧「親鸞」だ。先日、吉川英治の著「親鸞」を読んでいる旨記したが、今ちょうどこのことが話題の中心。29歳の新進気鋭の僧侶の彼が女性玉日に恋をする。
当時、僧侶が結婚するなど考えられないことだった。そのルールを公然と破って結婚するとは、まさに仏教界のみならず一般社会からみても許されないことだった。

道を歩いても一般人からも攻撃された。「隠れていても、事は済まぬぞ」、「両手をつかえ悔悟の真実を示すなり世上へ謝罪の法を執るなりせぬか」。「仏誅(ぶっちゅう)必ず汝に下らん」。
そしてこういう歌も歌われたという。
夜ごと夜ごとの
 恋猫は
 人目の築土(ついじ)越えて
 煩悩の辻こえて
 月輪(つきのわ)へ
 しのぶとよ
 朝な朝なの
 恋猫は 
 諸人の鞭に追われ
 御仏の裳(もすそ)にかがまり
 昼もなお
 しのぶとよ

結婚だけでなく、親鸞は「肉食」もした。これも攻撃のテーマだった。僧侶の「肉食妻帯」は親鸞からはじまった。 
(続きはまたあらためて…。)
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