「ウクライナ戦争」に関して

実に久しぶりで、雑誌「世界」(3月号)を買った。岩波書店が戦後すぐ1946年1月に創刊した「論談誌」。3月号がテーマとしてあげているのは「世界史の試練 ウクライナ戦争」だ。これを読んで感じたこと、知っておきたいことなどを記しておこう。

ロシアがウクライナに侵攻を始めたのは昨年2月24日だから、ちょうど1年前だ。そしていつ終わるか、誰も言えない戦争として今も戦争による犠牲者が出ているのだろう。ウクライナもロシアも約10万人の死傷者数というのもあれば、ロシアは18万人をくだらないというデーターもある。
そもそもこの戦争を何と呼ぶのが適切か、ということで塩川伸明氏(東大名誉教授)は「ロシアによる侵略戦争とウクライナによる防衛戦争」と言う。そしてこの戦争のこれからについてコメントしている。
「いくら疲弊しても戦い続けるという心理が双方にある」からそう簡単に収まるとは思えない、しかし一刻も早く「停戦」が実現するのがいい。そのためには、いろいろなことをいったん棚にあげてでも停戦を急ぐべきだという考えかただ。しかしそれは「不正義を見逃すことになり、不正義を定着させるような停戦は無意味だ、との反論がある。
 そしてこの記事を書いた塩川さんは「停戦も簡単ではないし、ましてや、本格的な和平になると、近い将来には見通しがたいという暗い展望」としめくくる。

 ウクライナ戦争はロシア・アメリカ、その他多くの国々の思惑を包みながら停戦・和平の道をうろうろしつつ時間の過ぎるのをまっていくというあいまいな未来をたどるのだろう。その間、たくさんの命が消えていくのだろう。
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