「人を恋うる歌」

すこしの部分だけだが、昨日の話の続き。アラコキ世代の与謝野馨氏は明治から昭和にかけての文学者与謝野晶子のお孫さん。この情熱歌人のエピソードはたくさんあるが教科書にも載っている有名な詩に「君死にたもふことなかれ」があることだけを記しておこう。
ここでは晶子の夫だった鉄幹の詩のひとつについて。

アラコキ世代の男たちは、若かりし頃「人を恋うる歌」をうたったことがあるだろう。
「妻をめとらば才たけてみめうるわしく情けあり…」から始まり、終わりのフレーズはこういう歌詞である。
「ああ我いかに情(ふところ」の 剣(つるぎ)は鳴りをしのぶとも むせぶ涙を手にうけて かなしき歌の無からんや」
「おのずから天地(あめつち)を 恋うる情はもらすとも 人の罵り世を怒る 激しき歌を秘めよかし」

与謝野鉄幹の孫に当たる馨氏の心境はこういうところだったのではないかな、と推測した。しかし仮にそういうところがあったにしてもそれが時代の流れにどうマッチするかは、また別問題ではあるが。
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