もっと「北海道」の歴史と特性の考究を

道内で活躍されてきたノンフイクション作家の合田一道さんが講師となって「古文書でさぐる北海道史」といった文化講座が道新の主催で行われてきた。この数か月間私もこれに参加した。月1回の教室だったが、この教室は珍しく男性の生徒が女性よりも多いか半々近かった(他の短歌とか万葉集などの教室はほとんど女性)。
この合田さんの教室であらためて北海道ゆかりのかつての「文化人」の功績を知ることができた。これまで坂本龍馬、松浦武四郎、榎本武四郎など。今日は、「咸臨丸」がテーマだった。

私も歴史の教師を何年もやってきたから教科書にある程度のことは理解していたつもりだったが、あらためて合田さんの教室で学んだことははるかにひろく厚いものがあった。江戸中期から明治維新の時期にかけて幕府を含め、蝦夷地への関心が高くなり、この地をどういう位置づけで日本の未来に提起するのか、ということが重大なテーマだった。そういう全国的な関心と未来への日本の課題の中で北海道を位置づけて考究する必要性をかつての指導層はもっていたのだろう。

あらためて、これからの日本の未来の中で、この基本的な問題意識を道民であればしっかりもっていかなければならないのではないか、と確認したところだった。私たちの高校では「北海道科」をつくり子どもたちとともに北海道の過去と未来を考える時間をつくってきた。北海道の学校でも、そういう問題意識を道の指導者も教育界の指導者もあらためて持って行ってほしいと実感しているのだが。
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