中秋の名月



月がもっとも美しく見えるという今日の月を、古来「中秋の名月」とよんでいる。この満月に関して思い出すのは、今の大河ドラマの准主人公の藤原の道長がこの日に詠んだという歌だ。

この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたる ことも なしと思へば

この世はわしの世だ。一点の欠けたところのないあの満月を見て こう思う。そういう意味だ。

藤原実資(さねすけ 957~1046)の日記『小右記しょうゆうき』の寛仁2(1018)年10月16日の条に書き留められている。まさに満月の翌日だ。
高校の日本史の教科書にも記されているはずだ。道長の娘が後一条天皇の皇后になったことを祝う宴(うたげ)の二次会の席でだったという。参加者一同はこの歌を何度か吟詠して、道長の気分をもりたてた。

写真は私が今持っているカメラで写した月。もっと性能のあるレンズで写したら道長の歌にある満月とリンクしたと思うが…。
なおこのブログ内で「中秋の名月」関連の記述がいくつかあるので、気がむいたら見て欲しい。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 目と耳のことなど 自民党の新党... »