終業まであと数分。デスクで電卓を叩き、書類の仕上げをしていた大前(篠原涼子)が何かを感じ取った。
「地震が来ます。」
新人社員の浅野(勝地涼)や嘱託の小笠原(小松政夫)が疑っていると
そのとおり大きな揺れがやってくる。
うろたえる皆に、里中(小泉孝太郎)がデスクの下に潜るよう指示をだす。
大前はデスクの下でも電卓を叩き、なんとか時間内に
仕事を終えようとする。
ロフト部分に森(加藤あい)が動けずに居たのを見つけた里中が
身を挺してかばってくれた。
至近距離の里中に驚いた森はボォーっとする。
皆は家族など、それぞれの無事を確認する中、
揺れが収まると、すぐにデスクで書類を仕上げようとする大前。
男性派遣社員:近(上地雄輔)は、赤ちゃん言葉で家族の無事を確認。
どうやら、近には小さな子どもがいるようだ。
里中にも、同じフロアの東海林(大泉洋)から電話が入る。
なぜか普段強がっている、女性社員:黒岩(板谷由夏)は
デスクの下でその東海林の腕にしがみついている。
東海林は、大前が何をしていたかを里中に尋ねると
何事もなかったように仕事を続けていたときいて
「アイツはこういうときに、電話をかける相手もいないんだな。」
と憎まれ口を言っている。その横でやはり電話をかけていない黒岩が
「よわ~いビーム」を放っていることには気づいていないようだ。
フロアの一同が、まだ余震を恐れてデスクから頭を出せない中
大前が、まだデスクに隠れている部長の桐島(松方弘樹)の前に
やってきていた。
退勤時間が近づいているので早く目を通して欲しいという大前に
東海林が「残業をしないこと」を絡む。
同じく残業をしないことを不思議に思っていた桐島が尋ねると
「残業はやる気の無い正社員が残業代を稼ぐためにするもの」
と答えたところで退勤時間となり、怒る正社員を尻目に大前は去っていく。
S&Fでは、東海林の企画でチョコレートの名店 「シルスマリオ」 と提携し、
春から新製品の全国規模での販売を決定。その宣伝を兼ねたリサーチをするため、
バレンタインのイベントをマーケティング課が協力して開催することになった。
大前がすばやく「イベント用の必要人員を7人派遣などで確保して欲しい」と
内容を説明した書類を里中に提出するのを見て、東海林は
「派遣に指図される」ことを怒るが、里中は気にしていないようだ。
早速、大前と森が所属する派遣会社「ハケンライフ」から派遣された7人が
営業の一ツ木(安田顕)と共にミーティング兼通称「顔合わせ」にやってくる。
ミーティングでは大前と森が、7人の派遣社員のまとめ役であると
里中に紹介される。
派遣社員を採用する際は面接などをすると
容姿などで判断したこととされてはいけないので
面接で決めてはいけないことになっているが
そこは「ザル規制」。「顔合わせ」と称して面接をしている。
ウグイス嬢の早苗という女性以外は、ベテラン派遣の年代である
30歳後半以上の女性たちであった。その中の一人は大前を知っていて
大前の態度が大柄であることで、彼女の指図を受けたくないといいだす。
社員や大前たちがいないところで、臨時派遣社員が森を捕まえる。
さほど仕事の要領が良さそうでない森が正社員でないことを聞きつけると
彼女らは「やっぱりね」という顔をする。
自分たちはかつて長期の派遣業務をしていたが、30代後半になった途端
こういうイベントのような臨時の仕事しか紹介されなくなったといい
長期の仕事は、20代の女性が持っていってしまうから
「派遣は35歳が定年」だと森に教えるのだった。
この話を聞いた森はショックを受けて、大前の住み込んでいる店に
やってくる。
「ここは迷える派遣の相談室ではありません。」
と冷たい大前。どうせ自分なんか、どうせ派遣なんかと理由をつけて
スキルアップを怠っているいい訳だと、森の話を聴きそうにない。
「派遣は義理チョコを配る方がいいのか?」ということも
「お金の無駄だ」と一刀両断だ。
店のママやママの息子は
「どうせ人間は死ぬんだからそんなにくよくよするな。」
といい、ここの人はラテン系だから陽気なことが言えていいと
またため息をつく森だった。
イベント当日、森が東海林に頼まれてライトの当たる下にチョコを
並べていると、不思議な熟年女性が注意をしにやってくる。
「そんなところにチョコを置いたら溶けるじゃない。」
彼女こそこのチョコを手作りで製造している「シルスマリオ」の
女社長くに子だったのだ。
大前と森が対応していると、要領のいい東海林がチョコを並べたのを
二人のせいにして謝りにきた。
休憩中、控え室で他の臨時派遣と一緒に居る森は濡れ衣を着せた
東海林のことを怒っていた。
大前は、
「あの人は、悪いことは派遣のせい。いいことはオレ様のお陰と思っている人間だから」
とクールに皆のお茶を注いでいた。
イベント直前、控え室で東海林は「自分が作成した原稿を読むように」と
ウグイス嬢を担当する早苗に原稿と、ハート型の被り物。(た~らこ♪の類似品)
を差し出していた。
ところが早苗は、イベント会場で賢介に一目ぼれをしたと本命チョコを差し出し
里中に、「仕事に集中して下さい」と断られると、「失恋のショックの上
被り物が嫌だ」と営業の一ツ木に連絡した後、仕事を放棄して帰ってしまった。
慌てて現れたハケンライフの一ツ木が、かつて選挙演説のウグイス嬢として
代議士を3人も当選させたことがある大前を早苗の代役に指名。
かぶりものを嫌がる大前に対して、嫌味交じりに詰め寄る東海林だった。
果たして、イベント会場には被り物をした大前が現れ、原稿を読み始める。
美声のアナウンスに会場は忽ち大賑わいで、東海林は里中に
「声だけはかわいいな。」と横で冷やかし半分だ。
里中は大前に休憩するように促すが、在庫を売り切らないと
残業になってしまうからと大前はアナウンスを続けるのだった。
イベント終了一時間前に在庫は無くなり、イベントは終了する。
大前は無事に退勤前にチョコを売り切ったため、里中に直帰の
許しをもらって退勤した。
臨時派遣たちが森に予定どうりの時給がもらえるのかと詰め寄る。
彼女たちの迫力に驚いてしどろもどろになっている森に、
里中が予定どうりの時給を支払うことを告げると、
森の対応に文句を言いながら彼女たちも去っていくのだった。
予想以上の売り上げに気をよくした東海林は翌日の分の追加注文をしに
「シルスマリオ」 の社長くに子の元に浅野を連れて直談判に行く。
控え室に戻った里中は、部屋に誰かの荷物が忘れられていることに気づく。
恐る恐る中身を確認すると、その中には沢山のライセンスカード。
荷物は大前の物だった。
一旦戻った会社から、ため息混じりに出てくる森。
どうやら臨時派遣の迫力に、自分もそうなってしまうのかと不安なようだ。
一緒に会社から出てきた里中に、
「不安なのは自分も同じだでも一緒に成長していこう」
と言われた。
「イベント後の時間を空けて欲しい」とも里中に言われ、デートなのかと
動転して植え込みに激突する森だった。
大前が店で踊っていると、終わるのを待って里中が訪ねてきていた。
誰の荷物か確かめるために、中を見たことを謝る里中。
謝りついでに、どうして沢山のライセンス・高いスキルを持つ大前が
自分の会社に来たのかを訪ねる。
「一番残業の確率の低い一般事務職だから」と答える大前。
「皆大前さんと仲良くなりたいんです。」と
イベントの打ち上げに誘われても、
「仕事の時間とプライベートの時間をはっきり分けたい。」
「会社が終わってから職場の人間の顔を見たくない。」
と、部屋へ戻っていくのだった。
東海林らが直談判に行くと、社長はこのチョコがすべて手作りな上
このイベントのために出産が近い娘にも無理をさせていると渋い顔だ。
なんとか追加注文を取るため、浅野と二人で手伝ってでもと粘り
徹夜で店を手伝い始める。
絞り器から上手にチョコを搾り出す浅野。
こつこつと細かい作業に向いていたらしい浅野に、社長は
「会社がクビになったらうちにおいで」と冗談半分なのか分からない。
身重の娘(遠山景い子)と社長がラッピング。
なんとか朝には追加分を完成させていた。
社長が脅し文句をかける。
「これだけ無理させたんだから、売れ残ったら承知しないよ。」
朝、会社でイベント出陣前の挨拶を桐島にしてから東海林がでかけようとする。
黒岩が東海林を捕まえてチョコを渡すが、どうやら鈍い東海林は
「毎年丁寧に義理チョコをありがとうございます。」
と皆の前で言うので
「お礼は三倍返しでいいわ」と付き合うしかない黒岩。
「本命チョコを買うときは安くしてやるから来いよ」
と言い出す東海林に
「あとでイベント会場見に行くわ」
と少し元気のない黒岩だった。
会場では東海林の部署に所属している香たち派遣社員(おしゃれ派閥)が
東海林と里中にチョコを渡していた。
香は気のある里中にチョコを渡すとき、今夜の予定を尋ねるのだが
「外せない用事があるから」と断る。
それを見ていた森は、ますますデートなのかとドキドキする。
浅野が、「外せない用事ってなんですか?」と聞いてきたので
「浅野くんも参加してよ。」と誘う里中に、驚く森。
やはり勘違いだったらしい。
昼休みのOLで賑わう二日目の会場で、大前が東海林の作ったコメント
(人生いろいろな人には島倉チョコ)を大前が「くだらない」と
一行飛ばしたことから言い合いになる。
里中が、東海林も疲れているからと犬猿の二人をなんとか
会場から控え室に移動させた。
里中と大前の前で、義理チョコは職場の潤滑油だと主張する東海林に対し、
今日は、義理チョコを無理に配らなくてもいい派遣であることを喜ぶ日で
福利厚生のない派遣社員にとって、義理チョコはドブにお金を捨てる
ようなものだと言い張る大前。
しかし、マイクのスイッチはそのままになっているらしく
そのトークバトルが、チョコを買いに来たOLたちで
大賑わいの会場に流れてしまう。
あわてる森たちとは対照的に、派遣と社員のバトルが聞こえてきて
面白がる臨時派遣社員。
大前たちが気づいた頃には、大量に売れ残ったチョコが残され
イベント終了後に売れ残ったチョコを見た社長は、怒って会場から
去ってしまう。
会社に戻った東海林と大前、二人して桐島に自分のせいだと頭を下げる。
東海林がもう一度社長に掛け合ってくると部署から去れば
退勤時間を過ぎているが大前も構わず店に出向くのだった。
イベント会場の控え室に居る森に、臨時派遣たちが話しかけに来る。
あのやり取りを聞いて、もう一度チャレンジしたいという。
簿記の一級とパソコン検定の2級を持っているという女性も居て
彼女たちも元々はスキルの高い派遣だったことを知った森だった。
店内で頭を下げる二人。
社長は怒っている挙句、無理をさせた娘が産気づいてそれどころではないという。
娘が余りにも苦しむのを見て、あわてる一同。
救急車もなかなか来ないという。
そこへ大前が歩み寄ってくる。娘のお腹に手のひらを当てると
もう破水が始まっており、娘は車まで歩けないと言い出すので
大前がここでふとんをひいて出産させようと判断する。
東海林には、お湯と清潔なタオルやハサミを準備するように指示する。
驚いている社長に、大前は持っていたライセンスカードの中から
「助産師」のライセンスカードを差し出す。
「助産師の大前春子です。」
落ち着いた大前の処置で、娘は無事に女の子を出産する。
ちょうど店の前に救急車は到着した時だった。
会社とシルスマリオとのイベント後の契約も無事元通りとなり
東海林は里中からの伝言で、大前に今夜は直帰せずに会社へ
向かうように伝える。このとき時間は21時だった。
もう暗くなった会社のフロアに戻ると急に電気がついた。
実は今日は大前の誕生日で、ライセンスカードに書かれた
誕生日を見た里中が考え付いて開いた会だったのだ。
火事になるからとローソクを消す大前に、盛り上がる小笠原たち。
ケーキは森が、義理チョコを買うのを辞めて用意したことを知ると
「誕生日ケーキなんて義理チョコ以上にくだらない。」
散々けなされて謝る里中。
カードを渡しても
「こんなものを就業時間中に作るなんて、どうしようもない会社だ。
この会社の給料と時給は無駄だ。」
とまで言い捨てて会社から出て行く。
ベンチに座ってバスを待つ大前。
その間、もらったバースデーカードを開くとマーケティング課プラスαの
メッセージが書かれていた。
里中「これからもダメな僕を助けてください。」
森「先輩を目標にがんばります」
浅野「大前さんの笑顔が見たいです」、
近「実は先輩のこと尊敬してます。」
似顔絵つきの東海林「でいくつになったの。」
小笠原「春子ちゃんは、きついこと言っててもホントはいい子なんだよね。」
バスが来ても大前の涙は止まらなかった。
なるべく拾ったつもりですが、ビデオなしなんで御容赦ください。
例によって、責任なんぞとれませんので。
「地震が来ます。」
新人社員の浅野(勝地涼)や嘱託の小笠原(小松政夫)が疑っていると
そのとおり大きな揺れがやってくる。
うろたえる皆に、里中(小泉孝太郎)がデスクの下に潜るよう指示をだす。
大前はデスクの下でも電卓を叩き、なんとか時間内に
仕事を終えようとする。
ロフト部分に森(加藤あい)が動けずに居たのを見つけた里中が
身を挺してかばってくれた。
至近距離の里中に驚いた森はボォーっとする。
皆は家族など、それぞれの無事を確認する中、
揺れが収まると、すぐにデスクで書類を仕上げようとする大前。
男性派遣社員:近(上地雄輔)は、赤ちゃん言葉で家族の無事を確認。
どうやら、近には小さな子どもがいるようだ。
里中にも、同じフロアの東海林(大泉洋)から電話が入る。
なぜか普段強がっている、女性社員:黒岩(板谷由夏)は
デスクの下でその東海林の腕にしがみついている。
東海林は、大前が何をしていたかを里中に尋ねると
何事もなかったように仕事を続けていたときいて
「アイツはこういうときに、電話をかける相手もいないんだな。」
と憎まれ口を言っている。その横でやはり電話をかけていない黒岩が
「よわ~いビーム」を放っていることには気づいていないようだ。
フロアの一同が、まだ余震を恐れてデスクから頭を出せない中
大前が、まだデスクに隠れている部長の桐島(松方弘樹)の前に
やってきていた。
退勤時間が近づいているので早く目を通して欲しいという大前に
東海林が「残業をしないこと」を絡む。
同じく残業をしないことを不思議に思っていた桐島が尋ねると
「残業はやる気の無い正社員が残業代を稼ぐためにするもの」
と答えたところで退勤時間となり、怒る正社員を尻目に大前は去っていく。
S&Fでは、東海林の企画でチョコレートの名店 「シルスマリオ」 と提携し、
春から新製品の全国規模での販売を決定。その宣伝を兼ねたリサーチをするため、
バレンタインのイベントをマーケティング課が協力して開催することになった。
大前がすばやく「イベント用の必要人員を7人派遣などで確保して欲しい」と
内容を説明した書類を里中に提出するのを見て、東海林は
「派遣に指図される」ことを怒るが、里中は気にしていないようだ。
早速、大前と森が所属する派遣会社「ハケンライフ」から派遣された7人が
営業の一ツ木(安田顕)と共にミーティング兼通称「顔合わせ」にやってくる。
ミーティングでは大前と森が、7人の派遣社員のまとめ役であると
里中に紹介される。
派遣社員を採用する際は面接などをすると
容姿などで判断したこととされてはいけないので
面接で決めてはいけないことになっているが
そこは「ザル規制」。「顔合わせ」と称して面接をしている。
ウグイス嬢の早苗という女性以外は、ベテラン派遣の年代である
30歳後半以上の女性たちであった。その中の一人は大前を知っていて
大前の態度が大柄であることで、彼女の指図を受けたくないといいだす。
社員や大前たちがいないところで、臨時派遣社員が森を捕まえる。
さほど仕事の要領が良さそうでない森が正社員でないことを聞きつけると
彼女らは「やっぱりね」という顔をする。
自分たちはかつて長期の派遣業務をしていたが、30代後半になった途端
こういうイベントのような臨時の仕事しか紹介されなくなったといい
長期の仕事は、20代の女性が持っていってしまうから
「派遣は35歳が定年」だと森に教えるのだった。
この話を聞いた森はショックを受けて、大前の住み込んでいる店に
やってくる。
「ここは迷える派遣の相談室ではありません。」
と冷たい大前。どうせ自分なんか、どうせ派遣なんかと理由をつけて
スキルアップを怠っているいい訳だと、森の話を聴きそうにない。
「派遣は義理チョコを配る方がいいのか?」ということも
「お金の無駄だ」と一刀両断だ。
店のママやママの息子は
「どうせ人間は死ぬんだからそんなにくよくよするな。」
といい、ここの人はラテン系だから陽気なことが言えていいと
またため息をつく森だった。
イベント当日、森が東海林に頼まれてライトの当たる下にチョコを
並べていると、不思議な熟年女性が注意をしにやってくる。
「そんなところにチョコを置いたら溶けるじゃない。」
彼女こそこのチョコを手作りで製造している「シルスマリオ」の
女社長くに子だったのだ。
大前と森が対応していると、要領のいい東海林がチョコを並べたのを
二人のせいにして謝りにきた。
休憩中、控え室で他の臨時派遣と一緒に居る森は濡れ衣を着せた
東海林のことを怒っていた。
大前は、
「あの人は、悪いことは派遣のせい。いいことはオレ様のお陰と思っている人間だから」
とクールに皆のお茶を注いでいた。
イベント直前、控え室で東海林は「自分が作成した原稿を読むように」と
ウグイス嬢を担当する早苗に原稿と、ハート型の被り物。(た~らこ♪の類似品)
を差し出していた。
ところが早苗は、イベント会場で賢介に一目ぼれをしたと本命チョコを差し出し
里中に、「仕事に集中して下さい」と断られると、「失恋のショックの上
被り物が嫌だ」と営業の一ツ木に連絡した後、仕事を放棄して帰ってしまった。
慌てて現れたハケンライフの一ツ木が、かつて選挙演説のウグイス嬢として
代議士を3人も当選させたことがある大前を早苗の代役に指名。
かぶりものを嫌がる大前に対して、嫌味交じりに詰め寄る東海林だった。
果たして、イベント会場には被り物をした大前が現れ、原稿を読み始める。
美声のアナウンスに会場は忽ち大賑わいで、東海林は里中に
「声だけはかわいいな。」と横で冷やかし半分だ。
里中は大前に休憩するように促すが、在庫を売り切らないと
残業になってしまうからと大前はアナウンスを続けるのだった。
イベント終了一時間前に在庫は無くなり、イベントは終了する。
大前は無事に退勤前にチョコを売り切ったため、里中に直帰の
許しをもらって退勤した。
臨時派遣たちが森に予定どうりの時給がもらえるのかと詰め寄る。
彼女たちの迫力に驚いてしどろもどろになっている森に、
里中が予定どうりの時給を支払うことを告げると、
森の対応に文句を言いながら彼女たちも去っていくのだった。
予想以上の売り上げに気をよくした東海林は翌日の分の追加注文をしに
「シルスマリオ」 の社長くに子の元に浅野を連れて直談判に行く。
控え室に戻った里中は、部屋に誰かの荷物が忘れられていることに気づく。
恐る恐る中身を確認すると、その中には沢山のライセンスカード。
荷物は大前の物だった。
一旦戻った会社から、ため息混じりに出てくる森。
どうやら臨時派遣の迫力に、自分もそうなってしまうのかと不安なようだ。
一緒に会社から出てきた里中に、
「不安なのは自分も同じだでも一緒に成長していこう」
と言われた。
「イベント後の時間を空けて欲しい」とも里中に言われ、デートなのかと
動転して植え込みに激突する森だった。
大前が店で踊っていると、終わるのを待って里中が訪ねてきていた。
誰の荷物か確かめるために、中を見たことを謝る里中。
謝りついでに、どうして沢山のライセンス・高いスキルを持つ大前が
自分の会社に来たのかを訪ねる。
「一番残業の確率の低い一般事務職だから」と答える大前。
「皆大前さんと仲良くなりたいんです。」と
イベントの打ち上げに誘われても、
「仕事の時間とプライベートの時間をはっきり分けたい。」
「会社が終わってから職場の人間の顔を見たくない。」
と、部屋へ戻っていくのだった。
東海林らが直談判に行くと、社長はこのチョコがすべて手作りな上
このイベントのために出産が近い娘にも無理をさせていると渋い顔だ。
なんとか追加注文を取るため、浅野と二人で手伝ってでもと粘り
徹夜で店を手伝い始める。
絞り器から上手にチョコを搾り出す浅野。
こつこつと細かい作業に向いていたらしい浅野に、社長は
「会社がクビになったらうちにおいで」と冗談半分なのか分からない。
身重の娘(遠山景い子)と社長がラッピング。
なんとか朝には追加分を完成させていた。
社長が脅し文句をかける。
「これだけ無理させたんだから、売れ残ったら承知しないよ。」
朝、会社でイベント出陣前の挨拶を桐島にしてから東海林がでかけようとする。
黒岩が東海林を捕まえてチョコを渡すが、どうやら鈍い東海林は
「毎年丁寧に義理チョコをありがとうございます。」
と皆の前で言うので
「お礼は三倍返しでいいわ」と付き合うしかない黒岩。
「本命チョコを買うときは安くしてやるから来いよ」
と言い出す東海林に
「あとでイベント会場見に行くわ」
と少し元気のない黒岩だった。
会場では東海林の部署に所属している香たち派遣社員(おしゃれ派閥)が
東海林と里中にチョコを渡していた。
香は気のある里中にチョコを渡すとき、今夜の予定を尋ねるのだが
「外せない用事があるから」と断る。
それを見ていた森は、ますますデートなのかとドキドキする。
浅野が、「外せない用事ってなんですか?」と聞いてきたので
「浅野くんも参加してよ。」と誘う里中に、驚く森。
やはり勘違いだったらしい。
昼休みのOLで賑わう二日目の会場で、大前が東海林の作ったコメント
(人生いろいろな人には島倉チョコ)を大前が「くだらない」と
一行飛ばしたことから言い合いになる。
里中が、東海林も疲れているからと犬猿の二人をなんとか
会場から控え室に移動させた。
里中と大前の前で、義理チョコは職場の潤滑油だと主張する東海林に対し、
今日は、義理チョコを無理に配らなくてもいい派遣であることを喜ぶ日で
福利厚生のない派遣社員にとって、義理チョコはドブにお金を捨てる
ようなものだと言い張る大前。
しかし、マイクのスイッチはそのままになっているらしく
そのトークバトルが、チョコを買いに来たOLたちで
大賑わいの会場に流れてしまう。
あわてる森たちとは対照的に、派遣と社員のバトルが聞こえてきて
面白がる臨時派遣社員。
大前たちが気づいた頃には、大量に売れ残ったチョコが残され
イベント終了後に売れ残ったチョコを見た社長は、怒って会場から
去ってしまう。
会社に戻った東海林と大前、二人して桐島に自分のせいだと頭を下げる。
東海林がもう一度社長に掛け合ってくると部署から去れば
退勤時間を過ぎているが大前も構わず店に出向くのだった。
イベント会場の控え室に居る森に、臨時派遣たちが話しかけに来る。
あのやり取りを聞いて、もう一度チャレンジしたいという。
簿記の一級とパソコン検定の2級を持っているという女性も居て
彼女たちも元々はスキルの高い派遣だったことを知った森だった。
店内で頭を下げる二人。
社長は怒っている挙句、無理をさせた娘が産気づいてそれどころではないという。
娘が余りにも苦しむのを見て、あわてる一同。
救急車もなかなか来ないという。
そこへ大前が歩み寄ってくる。娘のお腹に手のひらを当てると
もう破水が始まっており、娘は車まで歩けないと言い出すので
大前がここでふとんをひいて出産させようと判断する。
東海林には、お湯と清潔なタオルやハサミを準備するように指示する。
驚いている社長に、大前は持っていたライセンスカードの中から
「助産師」のライセンスカードを差し出す。
「助産師の大前春子です。」
落ち着いた大前の処置で、娘は無事に女の子を出産する。
ちょうど店の前に救急車は到着した時だった。
会社とシルスマリオとのイベント後の契約も無事元通りとなり
東海林は里中からの伝言で、大前に今夜は直帰せずに会社へ
向かうように伝える。このとき時間は21時だった。
もう暗くなった会社のフロアに戻ると急に電気がついた。
実は今日は大前の誕生日で、ライセンスカードに書かれた
誕生日を見た里中が考え付いて開いた会だったのだ。
火事になるからとローソクを消す大前に、盛り上がる小笠原たち。
ケーキは森が、義理チョコを買うのを辞めて用意したことを知ると
「誕生日ケーキなんて義理チョコ以上にくだらない。」
散々けなされて謝る里中。
カードを渡しても
「こんなものを就業時間中に作るなんて、どうしようもない会社だ。
この会社の給料と時給は無駄だ。」
とまで言い捨てて会社から出て行く。
ベンチに座ってバスを待つ大前。
その間、もらったバースデーカードを開くとマーケティング課プラスαの
メッセージが書かれていた。
里中「これからもダメな僕を助けてください。」
森「先輩を目標にがんばります」
浅野「大前さんの笑顔が見たいです」、
近「実は先輩のこと尊敬してます。」
似顔絵つきの東海林「でいくつになったの。」
小笠原「春子ちゃんは、きついこと言っててもホントはいい子なんだよね。」
バスが来ても大前の涙は止まらなかった。
なるべく拾ったつもりですが、ビデオなしなんで御容赦ください。
例によって、責任なんぞとれませんので。