露伴の担当編集者:泉京香 - 飯豊まりえ が今取材対象者として話を聞いているのが
大郷楠宝子 - 内田理央 の二人いる子供(一人は先ほど出会った大郷桐子 - 白鳥玉季)のうち、大郷櫂 - 吉田奏佑 であることに気づいた 岸辺露伴 - 高橋一生 。
急いで泉に電話をするが、電話は繋がらず焦って坂を下りる。
すると、坂の石段の下で櫂を背負った泉と出会うことができた。
櫂を背負っていたので、電話を取ることができず詫びる泉。
まさか、死んでるんじゃ。
少年がぐったりしていたので慌てた露伴だが、山歩きで疲れた少年を背負ってきただけだと知り安心する。
少年は無邪気に露伴の前にサインペンを取り出し、サインしてくださいとねだる。
色紙がないので、少年の白いシャツの背中にサインをして、彼と別れる露伴と泉。
いやぁ、オモシロイ妖怪の話だったんで案内してもらったんですけど、やっぱり忘れちゃったって子どもですねぇ~。
そう言って、腕組みして少年を見送る泉。
しゃがみこんで、その話を聞いていた露伴だが
なるほど~。
そう言って、立ち上がり坂を降りて行く。
先生、どこ行くんですか。
帰るっ。
え、取材は?
終わった。
妖怪でも、取り憑く人間は選別する。
(死なせた人間【妖怪】を一生お世話できるほどの経済力がなければ、取り憑けないよねぇ。)
大郷家では
廊下で桐子の三つ編みをほどき、編み直す楠宝子。
櫂少年は、お茶を飲みながら漫画を読んでいる。
ねぇお母さん、私もいつかステキな人のお嫁さんになれるかなぁ。
いい子にしてればね。
僕は庭師になるっ。
そう言って、少年は無邪気におやつを頬張る。
露伴の自宅
泉がケーキの箱を片手に露伴を訪ねてくる。
原稿料の前借りに、オッケーが出たようだ。
これでこの家も買い戻せますねぇ~、いやぁ、ホッとしましたよぉ~。
良かった、良かったぁ。
これ、お祝いのケーキですっ。
ケーキをテーブルに置き、また六壁坂の取材に行くことを聞いてくる泉。
子どもたちの話を聞いて、やはり何かあると感じたそうだ。
それにわざわざ六という数字が入っているということは、6匹妖怪がいるのではないかと言い出した。
確かにそうかも知れないな。
ブラインドから差し込む光を見つめながら、露伴は六壁坂にいる大郷家の母子たちのことを考えていた。
これからも彼ら・・・「人間が妖怪と呼ぶ何か」たちは、そこに住み続ける。
でも、それは僕がどうにかすべきことじゃあない。
僕は学者でもなく、ジャーナリストでもない。漫画家だからな。
先生。
しばらく取材はいい。
えっ!!
十分すぎるほどネタは拾えた。新作の構想もまとまったよ、35ページ5回の短期の集中連載だ。
編集長にページをもらってくれ。
えぇっ、凄い。絶対オッケーですよ、それ。
じゃぁ、お茶いれますねっ。
なんでそうなる、君。
いいから帰れ、すぐ描き始めたいんだからなっ!
そう言って、漫画を描く準備を始める露伴。
えぇ、でもお祝いのケーキがぁ~。
いいから帰れっ!
走るな、僕の家で走るなっ!
ケーキが二つ用意されたまま、泉はいつものパターンで露伴から家を追い出される。
一度ドアが閉まったあと、再びドアが開きバッグを渡されるのもお約束になっているが・・・。
ケーキの箱を返され、喜ぶ泉。
空だよ。
そう言って、再びドアが閉まる。
んん、もぉぉぉ~っ。
泉はプンスカ怒るが
まぁいいっか。とすぐに気分を切り替え、露伴が言い出した連載の話を編集長に伝えに戻って行く。
露伴は自宅で、彼が漫画を描く前の儀式のような準備運動を始める。
手のひらを前へ、肘もまっすぐ。
手首の角度は直角を保ったまま、(指を)一本ずつ折る。
1、2、3、4、5。
手首をほぐしながらデスクに向かい、彼にとって神聖な勝負が始まるのだった。
エンドロール からの~
岸辺露伴次回作、きっと傑作。
そう言いながら、坂道を降りて行く泉の姿が映し出された。(デスヨネ)
エンディング