夫はずっと真面目人間でした。
今も基本的にはそうだと思うけれど、変わってきたのは遊ぶようになったことかな?
子育てのころは、お金が足りなくて必死でした。
そのころも、夫は、子育ては私に任せて、適当に遊んでいました。
が、お金のかからない遊びでした。
今も、お金のかかる遊びというほどではありませんが、
それでも、毎日のように出かけて、誰彼なく一緒に食事をしたりしたら、
お金はかかりますね。
昨夜は、高校時代の歌手をしている友人(女性)から歌のレッスンを受けると、
昼過ぎから出かけました。
この友人は未亡人だから、ときどき歌のレッスンのお誘いをしてくるのです。
歌のレッスンを口実に、デートですね。
だって、カラオケで二人きりになって何時間も過ごすのですから。
昨日も、帰宅したのは、午後9時くらいだったでしょうか?
「楽しかった?」と聞くと、「とても」と夫。
母親であれば、「よかったね」ということになるのでしょうが、
妻であれば、手放しで一緒に喜んであげるわけにはいきません。
夫も、もう歳ですから、いわゆる男女関係ではありませんが、
しかし、これも浮気の一種ではないかと私は思うのですが、考えすぎでしょうか?
昨日のお向かいの娘さんに異常に優しいところなども、妻からみると、面白くありません。
夫が優しくするから、お向かいの娘さんにいいように使われていると私には見えるのですが、
そんなことを思う私は性格が悪いのでしょうか?
お向かいの娘さんも、確かに二度も自殺未遂を企てていますから、ご両親は心配だと思います。
が、昨日の自転車の修理を私の夫に頼む頼み方などは
自分の「女」を武器にした頼み方に見えて、私には意外と強かに見えます。
夫も男ですから、甘えてこられて悪い気はしません。
お向かいの娘さんは特に美人ではありませんが上背があって痩せているからスタイルはいいです。
夫の好みのタイプだと思います。だから夫は大甘になるのです。
痩せているのは拒食症だったからです。
精神を病んでいたから、誰彼には笑わない人ですが、私の夫には甘えているのか、
満面の笑みで話しかけてきます。
だから、夫も可愛く思うのだと思います。
彼女も学校では苛めにあったかもしれませんが、彼女のお父さんは彼女のことが可愛くて、
「目の中に入れても痛くない」と言われますから家では大事にされていたと思います。
だから50歳になっても、子供がいないこともあって、お嬢さん然としたところがあります。
私の夫にも、
自分の親がしてくれるのと同じことがしてもらえると甘えているのだと思います。
が、私は自分が50歳のころは娘を嫁がせて、そんな娘気分などは微塵もありませんでした。
私も娘さんのお父さんや夫と同じ気持ちになれれば問題ないのですが、そんなわけで、
そこまでは可愛く思えないから複雑なのです。
私が可愛いと思うには彼女は歳をとりすぎているのです。性格も決して無邪気ではないし。
溺愛と言えば、私も父に溺愛されて育ちました。
が、父は私が29歳のときに亡くなりましたから、以後、守ってくれるのは母と兄でした。
まあ祖父母、叔母、大叔母たちも援護射撃はしてくれましたが・・・。
私の若いころの嫁ぎ先での義母、義妹の苛めは壮絶でした。
そのころは、夫が盾になって私を護ってくれました。
が、現在、その必要がなくなると、
夫は私が過去のことを少し話しただけで猛然と怒るようになりました。
昨年、イギリスに旅行したときも、
夫が一昨年私を裏切ったことを言っただけで、私を殴りました。
現在、夫は、少し狂っているように見えます。
ずっと真面目にしてきたことの反動がきているような感じです。
結婚したころ、夫の伯母さんの一人が言ったことが思い出されます。
「こんな真面目な男が遊び出したら手が付けられなくなる」と。
手が付けられなくなるほどではありませんが、確かに最近の夫の行動は常軌を逸しています。
私は、とても辛い毎日ですが、
しかし、嵐は収まるまで待つしかないのでしょうね。
これも私の試練の一つなのでしょう。
嵐に巻き込まれることだけは避けなければと思います。
*
★いつのまにこんなに遊び人になりしかと見つめる帰宅せしとき
★自らがモテることにぞ目覚めたる老いは狂ふや女遊びに
★奥さんを喜ばせずに他所の人よろこばせてゐる夫バカなり
★奥さんは怒りてゐるぞサービスをさせてサービス返すは他人
★奥さんを大事にせぬバカ罰当たりそのうちきつと倍返しある
★嵐なら過ぎるを待たむ過ぎ去ればまた平穏な日々もどるらむ
★山風の吹き荒れる間は抗(あがら)はずわたしはわたしの家にゐるのみ
★荒れてゐる夫にわたしの辛さなどわかるはずなく月日は過ぎる
*
未亡人の友人に食事をご馳走するのなら、それの10倍奥さんにもご馳走したら?
お向かいの娘さんの自転車を直しに行く時間があるのなら、
私の誕生日にショートケーキの一つでも買ってきてほしかったです。
私は、夫の誕生日には、そうしてあげています。
私は、自分で旅行を献立て、誕生日の翌日に一人旅の誕生祝をしてきました。
ええ、いまさら誕生祝いをする年齢でもないのですが、歳を重ねることの区切りとして。